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執筆者の写真金本 淳

いい製品を普及させる顧客開拓アプローチとは


(永平寺)

皆様に幸運が訪れますように!!

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心動かす企業経営 vol.481

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<いい製品を普及させる顧客開拓アプローチとは>



おはようございます。


フェリーゼス経営支援事務所の

金本淳(かねもとあつし)です。




「製品はいいのに売れない、

売るのに苦労している・・・」


そういう悩みはありませんか?



以前、ある製造業者の経営者さんから

こんな話が出てきました。


「自社の製品を使ってもらうと

作業効率もあがって、

コストメリットがあるし、

おまけに

環境負荷的にも効果が大きいのです。


でも中々、売るのが難しく

苦戦しているんです。


どうすればいいでしょうか?」



そこは製造業の加工設備用の

ある消耗品を製造販売している

企業さんです。



そんなにいいものなのに

なぜ売れないのでしょう??



そこで、その理由を色々

聞いてみることにしました。


そうすると、このような事を

おっしゃられました。



「ものを見せるだけでは、

その効果はわからないので、

一定期間お試しで使ってもらいたい。


でも、現場の作業者の方に、

『使ってみて下さい』と言っても、

面倒だからお試しですら使って

もらうことができないのです。


どうしたらいいかわからないので、

結局今はまともに営業活動は

できていません」


とのこと。



そうやって言われると確かに

人間の心理として、

長年ずっと同じものを使い慣れていると

変えるのが面倒

という心理が働きます。


特に、今、従来のもので作業をしていて、

何も問題を感じていないというなら

なおのことです。



しかも、現場の作業者の方は、

人にもよりますが、

コストメリットがあるから

と言われてもピンとこないかも

しれません。


いくらコストが安くても、

慣れないものを使う面倒さのほうが

嫌だという心理が働くのでしょう。



ではどうすればいいのでしょうか?




私は、この話を聞いた時に、

ヒントになるかなと思える

ある新聞記事のことを思い出しました。


それは、

住友商事と丸紅が昆虫をエサにした

魚の養殖に挑んでいる

という話です。



従来エサにしている魚粉が

世界的に値上がりし、

養殖業者の経営を圧迫している。


昆虫のエサが普及すれば、

品質を落とさずにコスト削減が

期待できるので是非普及させていきたい。


ただ、昆虫をエサにして養殖した魚

ということだと、消費者から

敬遠されるという懸念があり、

そう簡単には進まない

という話でした。



この昆虫エサの普及に対して、

両商社はどのようなアプローチを

行なっているか?というと、


それは、メリットを説明して

理解してくれる関係者を増やす活動を

地道に行う

というやり方をとっています。



先ずは、実証実験に協力してくれる

養殖業者を探し、仲間に引き入れ、

実証実験を進める。


コストが下がり、一番助かるのは

養殖業者ですし、品質も保証されれば

養殖業者にとってはメリットが大きいため

理解を得るのは難しくはないでしょう。



そして、

養殖業者からは、従来のエサより、

むしろ昆虫エサのほうを好んで食べる。

肉質にも全く変化がない。

と言われており、この段階ではまず

全く問題ないことがわかった。



すると、今度は、

飲食店、加工業者、小売業者を

呼んでの試食会開催です。


このまま魚粉を使うと、

仕入れ値が上がってしまう

ということでは、これらの業者にも

昆虫エサで品質に問題なければ

メリットは大きい。



虫をエサにしているというと、

忌避感を表した人は多くいたそうです。


でも実際に試食してもらうと


「直接昆虫を食べる訳ではないので

問題ない」


「脂が甘く感じた」


などの意見があって評価は

上々だったそうです。



ここまでひとつひとつ理解を得て

そこで、いよいよ今度は、一番大事である

一般消費者に向けた試食会の開催を

進めていくそうです。


一般消費者も昆虫と聞くと

最初は少し拒絶反応を示す人も

いるかもしれませんが、

これも時間の問題だと思います。



そうやって、

養殖業者

⇒加工業者、飲食店、小売業者

⇒一般消費者


と、普及に向けてキーになる

関係者すべてに対して、


先ずはアプローチするべき

優先順位をつける


そして、順番に理解活動を進めて、

賛同者・理解者の輪を広げていこうと

いう進め方なのです。



恐らく、

両商社は、養殖業者を仲間に引き入れ、

どういうツールで

どういう説明をすれば、

次のターゲットとなる

加工業者、飲食店、小売業者

の理解を得られるかを一緒に

考えていると思うのです。


そして、そこで理解者を増やす。


それができたら、

今度はその人たちを巻き込んで、

知恵を出し合いながら、

最終ターゲットとなる一般消費者の

理解を得るための戦略を

考えているのだと思うのです。



新しいものを普及させるには、

そうやって、しかるべき順番で

関係者にアプローチし、

メリットをしっかり説明しつつ

理解者、協力者を増やしながら

進めるのが大事だということだと

思います。



それは最初にお話しした

製造業者さん(A社)にも当てはまること

だと思います。


因みに、

A社さんの場合は以下の様に

進めて行くのが私は良いと思います。



現場の担当者ではなく、

先ずは、企業全体を見ている、

経営者に話をする。


その際には、

経営者が是非やりたい

と思ってもらうための材料を

しっかり提供しなければなりません。



経営者にやる気になってもらうには、

とにかく効果を具体的に見せるのが

一番です。


自社の実験結果、他社事例で、

具体的にどれくらい効果が出たのか

という定量的なメリットなどを

しっかり資料として準備して説明する。



もし、メリットがすごくあるのに

動かない経営者がいたら、

それは自社のお客さんではない

と思って諦めればいいと思います。



そして、経営者に納得してもらったら、

次は現場の担当者です。


これは本来、経営者の役割だと

思いますので、基本的に経営者に

任せたいところです。


ただ、経営者だけに任せておくと

上手くいかない可能性もあります。


そのため、そこは経営者と一緒に

現場の担当者に説明するように

すればいいと思います。



経営者さんからは、

会社の利益のために協力して欲しい

というお願いをしてもらう。


そして、


A社担当者は、

具体的なコストメリットだけでなく、

加工のしやすさや作業効率があがり、

現場担当者自身にもメリットがあることを

説明してあげればいいと思うのです。



キーパーソンにアプローチしましょう!

というのはよく言われますが、

それだけでは進まないことも多いです。


だから、

そこからさらに最終の現場担当者の

ところに落とし込むまで一緒に進めて行く

というのが必要なのではないかと思います。



ということで

いかがでしたでしょうか?


人間は今まで使っていたものを

変えるのには何かしら抵抗を

感じる生き物だと思います。


いい製品だけど、

なかなかうまく売れない

という場合は

そこが邪魔している可能性が

あるかもしれません。


そういった場合、

適切なプロセスを踏んで、

変えるメリットをしっかり説明しながら

適切な関係者にアプローチする

ということを地道に進めるのが、

結局遠いようで近道ではないかと

思うのです。




ご参考になれば幸いです。




☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

<今日のありがとう>

本当は面と向かって伝えたい

でも中々言えない自分がいます

だからこの場を借りて少し...

=================


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心動かす企業経営

【発行元】フェリーゼス経営支援事務所

【発行責任者】金本 淳

経済産業大臣登録 中小企業診断士

豊田市働き方改革アドバイザー・講師

【住所】

〒480-1161愛知県長久手市荒田1-1-718

【お問い合わせ】 info@feli-zes.biz

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