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中小企業の人材不足解消のヒント

執筆者の写真: 金本 淳金本 淳

(グラシア通り バルセロナ) 皆様に幸運が訪れますように!!

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心動かす企業経営 vol.450

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<中小企業の人材不足解消のヒント>



おはようございます。


フェリーゼス経営支援事務所の

金本淳(かねもとあつし)です。




ここ最近、以前にも増して

「人材確保に苦戦している」という声を

あちこちでよく聞くようになりました。


実際、経営相談の場、あるいは

経営者さんの集まりなどでも、

課題として皆さん口を揃えて

おっしゃられるのは

とにかく「人がいない」

というフレーズです。



でもこれは考えてみれば

当たり前と言えば当たり前の

現象なのかもしれません。




データを見ればわかりますが、

少子高齢化で労働人口が減少する

というのは以前から言われています。


また、実際にその通りの動きに

なってきています。



人口統計を見ると、

15歳から64歳の生産年齢人口は

28年前の1995年の8716万人を

ピークに減少を続けています。


2023年7月1日現在では、7402万人。


この28年間で15%以上減少したことに

なります。



また、今後の予測としては、

2030年6875万人

2035年6494万人

2040年5978万人

という数字も出ています。


2023年と比較すると、

17年後の2040年は20%以上減少

という予測です。



1995年から2023年までの28年間で

15%強の減少ですので、それと

比較して、今後の17年間の減少割合は

11年も短いにもかかわらず

20%以上と上回っています。


つまり今後の減少割合はより加速度的に

大きくなってくるということなのです。



こういったデータを見ると、

人が採用しにくくなるのは当たり前

と言えそうです。


しかもこの労働人口減少がもたらす影響は

大手企業よりも中小企業のほうに

より顕著に出てくると思います。


当然ながら、一般的に待遇面で有利な

大手のほうに求職者は集まりやすい

ですから。



また、現在この労働力不足が原因で

廃業数も増加傾向です。


廃業理由で一番多いのは

もちろん業績の悪化です。


でもそれに近い割合で

「後継者がいない」という理由も

あがっています。


また、「人がいないから」という

理由もあります。


しかも人がいないから黒字でも

廃業している企業も沢山あるのですが、

こううった状況は何としてでも

避けたいところですよね。




冒頭からこういう話ばかり

していると、悲観的に

なってしまいますが、


でも、事実は事実として受け止めて

一刻も早く「人材不足問題」には

手を打つことが大切だと思います。


実際、人手不足の中でも安定的に

人材を確保しつづけている

中小企業さんもいますし、

悲観的になる必要もないと思います。



ではどうすれば良いのか?

今日はそこを考えて行きたいと

思います。




先ず、基本に戻り、


「働きたいと思える職場」

「選ばれる職場」

ってどんな職場?


「人が仕事に就いて

頑張りたいと思う瞬間・

きっかけ」ってどんな時?


というのを根本的に

考えてみることが大事だと思います。



そして、そのことを考えるのに、

少しヒントになるかなと思ったのが

以前、読んだ新聞記事です。



2023年11月21日の朝日新聞の中に

掲載されていた


(声 若い世代・学校から)

「看護師になりたい」


というタイトルの記事です



それは、宝塚大学看護学部に通う

看護学部生5人、

彼女たちが「看護師を目指す理由」

について書かれた記事でした。


以下簡単にご紹介します。



一人目の学生:


3歳の時、白血病で入院した。

家族とは面会時間しか会えなかったが

その分看護師さんがわがままや不満を

聞いてくれ、お世話をしてくれた。


中でも、一番怖い看護師さんがいて

よく怒られた。


でも忙しそうにしていても話しかけると

お話を聞かせてくれ、遊んでくれた。


「家に帰りたい」と病室を

飛び出した夜には、付き添って

絵本を読み聞かせてくれた。


治療はつらく、家族にもたくさん心配を

かけたが、その看護師さんに憧れ、

看護師を目指すようになった。



二人目の学生:


女手一人で育ててくれた母親が

乳がんで入院した。


その時、自分は何もできなかった。


でも、いつも笑顔でケアをしてくれた

看護師がいた。

そして、その看護師のおかげで、

母親は驚くほどの回復をみせた。


そんな看護師の姿を見て、

「将来、看護師になり、いままで

自分を育ててくれた恩返しとして、

母親を支えたいと思った」



三人目の学生:


病院実習に行ってある患者さんの

お世話をした。


患者さんの体調が回復して1年ぶりに

食事ができた時に一緒に喜んだり、

患者さんと触れ合う中で色々喜びや感動を

共にする経験をした。


そして実習最終日にその患者さんが、

「おおきに!」と言い、

笑顔で手を出し握りしめてくれた。


手のぬくもりがじんわり伝わってきて、

思わず涙ぐんだ。


それまで看護師を目指す理由は

ぼんやりとしていたが、

患者さんとの握手で心が大きく動かされ、

看護師になりたいという決意が確固

たるものになった。



四人目の学生:


コロナ禍、医療現場の

ドキュメンタリー番組で体を張って

処置する医師と看護師の姿が印象的だった。


看護師が診療の補助や療養上の

世話だけでなく、患者やその家族を励まし、

精神的なケアも担っていた。


その姿を見て、自分も患者や家族の

心まで元気にできる看護師になりたい

と思った。



五人目の学生:


自分は子どものとき、てんかんだと

診断されたが、最初は受け入れられず、

薬も通院も拒否していた。


でも中学3年生の時に入院した際に、

担当の看護師さんが

「病気のことはわかるのに、あなたの

気持ちを汲み取れなくてごめんね」

と言ってくれた。


そのお陰で治療を受け入れられるように

なった。


そして、

誰よりも患者さんの気持ちに寄り添える

看護師になりたいと思ったのは

その時だった。




どうでしょうか?



自分が直接勇気づけてもらった。


自分の大事な人を助けてくれた。


自分に感謝してくれた。


自分の仕事を誰かが喜んでくれた。


一生懸命、人のために働く姿に

心を打たれた。



5人の学生さんが看護師を目指す理由は

5人それぞれです。



でも看護師を目指した共通のきっかけは

「人のために一生懸命働く姿」

「人のために尽くす優しい人間の心」

に心動かされた・心救われた

ということのように思います。


そして根源にある理由は、

そういう素晴らしい人達と同じように、

自分も

「人の役に立ちたい」

ということがあるのではと思います。



仕事を通じて喜んでくれる人がいる

ということは、

=人の役に立てている

=自分自身の存在意義を見い出せる

=自分も嬉しいし、心が満たされる

ということ


だから、また喜んでくれる誰かのために

頑張って働きたいと思う。



人が働くのはお金のためというのは

あるかと思います。


でもそれ以上に大事なのは

「人の役に立てて、

存在価値を認めてもらえる

ことで得られる喜び」という

精神的な報酬なのでは

ないかと思うのです。



人を採用するために、金銭面での報酬を

良くすると、一時的には人は集まると

思います。


でもそれだけでは長く続かないでしょう。


金銭的な報酬だけが目当てで集まる人は、

より待遇の良いところがでてきたら

そっちに移ってしまう。


また、当然ながら、いくら給料が良くても

ストレスの多いブラック企業では

誰も長くは働きたくはないでしょうし。


そもそも、中小企業で

金銭面での待遇を良くするのは限界が

あるところも多いと思います。



そうなるとやはり、精神的な報酬をどれだけ

感じてもらえる職場づくりができるか

どうかにかかってきます。




こう言うと、

看護師は人の役に立てる仕事だからなあ

と思うかもしれません。


でも「人の役に立てる」というのは、

何も看護師のような職業だけでは

ありません。


どんな職業でも

「人の役に立てる」

だから存在しているのです。


確かに、直接、消費者から感謝されにくい

職場もあるかもしれません。


でも、人の役に立てるというのは

別に最終消費者から感謝の言葉を貰えた

時だけではありません。


例えば、簡単なところで言うと

職場の上司から、あるいは

同僚から、

「○○してくれて助かったよ!

ありがとうね!」

と感謝の言葉をかけてもらうだけでも

いいのです。



そうやって心のこもった

感謝の言葉をかけられる。


それだけで人は

「自分が役に立てているのだ」

ということを実感できるものだと

思うのです



ただ残念なことに

私を含め一般的な日本人の傾向として

さりげなく人に感謝するというのが苦手だと

いうのがあると思います。


でも、苦手だからと言って、

そこを放っておいていいのでしょうか?



感謝することに、お金は必要ありません。


ですので、中小企業は、

感謝の溢れる職場づくりに

取組んでいって欲しいと思います。



そして、最後にひとつ注意点ですが、

それを進めるにあたって

一番大事なのは、経営者の姿勢です。


先ずトップである経営者が

会社の方針として掲げ

自ら率先して従業員に感謝していく


それができて初めて

従業員にも浸透していく。


そういうものだと思うのです。



是非、「感謝の溢れる」職場

=「人の役に立てる」職場

づくりに取り組んでみて下さい。




ご参考になれば幸いです。




☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

<今日のありがとう>

本当は面と向かって伝えたい

でも中々言えない自分がいます

だからこの場を借りて少し...

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年明けから、トヨタ時代の上司や先輩

同僚などからご連絡をいただき

色々と飲み会のお誘いを

いただいています。


退職して7年経ちますが、

それでも変わらずに声をかけていただける

というのは本当に有難い事です。



中で働いている時は、一緒に働いてくれる

人たちがいたことが当たり前すぎて

その有難さをよく理解できていなかった

ように思います。


でも、会社を離れてみて、自分が

どれだけ色々な人にお世話に

なっていたか

どれだけ色々な経験をさせて

いただいていたか

どれだけ恵まれた環境にいたのか

が本当によくわかります。



在職中には、なかなか面と向かって

感謝の意を伝える機会もありません

でしたが、

お会いできる人には出来る限り感謝の意を

伝えていくことを今は心がけています。



今回もお誘いいただいたことに

感謝します。


「ありがとうございます!」



そして、今回はこの紙面上だけではなく

これまでお世話になったことに対して

お会いした際にもきちんと

感謝の意をお伝えしていきたいと

思っています。





最後までお読みいただき

ありがとうございました。


今日も素敵な一日になりますように!





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心動かす企業経営

【発行元】フェリーゼス経営支援事務所

【発行責任者】金本 淳

経済産業大臣登録 中小企業診断士

豊田市働き方改革アドバイザー・講師

【住所】

〒480-1161愛知県長久手市荒田1-1-718

【お問い合わせ】 info@feli-zes.biz

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