
(バルセロナ旧市街)
皆様に幸運が訪れますように!!
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心動かす企業経営 vol.456
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<中小企業の価格値上げと収益性向上術>
おはようございます。
フェリーゼス経営支援事務所の
金本淳(かねもとあつし)です。
昨今の材料や燃料・光熱費の高騰や
賃金上昇圧力等の厳しい状況の中、
先回は、企業間取引(BtoB)企業さんの
価格交渉術についてのお話を
させていただきました。
今回は、その他いくつかの企業さんの
値上げ術や収益性向上策について
考えてみたいと思います。
今回お話しするのは、
以下の3つのパターンです。
1)店舗販売等のBtoC取引企業
2)限定企業に売上を依存している企業
3)公共工事のみを行っている企業
1)店舗販売等のBtoC取引企業
一般消費者相手の企業さんだと
企業間取引の企業さんとは事情が
少し異なります。
一般消費者相手の商売だと、
お客さんと価格交渉をする必要は
ありません。
だから値段については売り手側の一存で
上げようと思えば上げることができます。
ただ、値段を上げるとお客さんが
離れて行ってしまうというリスクが
発生します。
しかし一方で、
材料や電気ガス等が上昇し、
また費用の低減もこれ以上できない。
このままでは収益が出なくなり
事業として成立しない。
そうなると元も子もありません。
じゃあどうすればいいのか?
やはり、値段を上げるしか手段はない。
ただ、その時に一番大事になるのが、
お客さんに対する説明です。
値段を上げるにしても
何も告知せずに値段だけあげると
印象は悪くなります。
だから、必ずひと言断りを入れるのです。
例えば、こんな感じの内容です。
(あくまで例でとしてご覧ください)
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値上げのお知らせ
昨今、ご承知の通り、材料費や光熱費の
高騰が続いております。
当店では何とか価格を据え置き出来るよう、
これまでコストを下げる努力を
重ねてまいりました。
しかしながらそれも限界にきており、
このままでは従来通りのサービス提供が
難しくなってきております。
そこで○月○日より値上げを
させていただくという苦渋の決断を
いたしました。
お店といたしましても、
これまで以上にお客様に
ご満足いただけるお店づくりと
サービス提供に励んでまいります。
心苦しいお願いではございますが、
事情ご理解いただき、引き続き当店を
ご利用いただければ幸いに存じます。
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こういった文章をお店に掲示する
テーブルに置いておく
チラシにして、来店いただいたお客様に、
一言お詫びをいれながら直接手渡す
ということまですればより丁寧だと
思います。
とにかく大事なのは、
「前もって断りを入れておく」
そして
「誠意を示す」
ということだと思います。
何も言わずにある時から
突然値上げすると、お客様としても
大きな抵抗になり、気持ちいいものでは
ありません。
やはり事前に知っておくのと
知らないのとでは印象が大きく変わります。
また事情をきちんと理解すると
仕方ないと考えていただける方が
殆どだと思います。
さらに、今は実際多くの商品では
値上げが実施されています。
ですから、特に値段が上がっても
やむを得ないという世の中全体の
流れになりつつあるので、
そこも追い風ではあります。
そして、もうひとつ大事な事、
それは普段からのお客さんとの関係性です。
普段からお客さんを大切にしていて、
顧客との関係性づくりができている
企業さんであれば、値段を多少上げても、
お客さんはついてきてくれるはずです。
ですから、良い商品・サービスを
提供することはもちろん。
それに加え心のこもった付加価値
サービスの提供、そこを強化していく策を
考え進めて行かなければなりません。
そこのやり方は他にも過去に
色々ご紹介しているので過去記事を
ご参照下さい。
その他にも、もちろんお客さんの数や
客単価を増やすという方法もあります。
ただ、単純に顧客数を増やすと言うのは
一朝一夕ではできませんので
ここでは触れませんが、
もし可能であれば併せて進めていけば
良いと思います。
2)限定企業に売上を依存している企業
1社に売上げをほぼ依存している企業さんは、
一般的に価格交渉力が弱くなりがちです。
強引なやり方をして、
取引を打ち切られると経営存続に影響を
及ぼしますので慎重に対処する必要が
あります。
そのため価格交渉については、
各社の事情を考慮しながら
丁寧に進めていくのが良いと思います。
先回BtoBケースでご説明した通り、
コストが上昇している根拠を
きちんと整理する。
そして可能な範囲で情報をしっかり
開示しつつ丁寧にお伺を立てながら
進めるしかないでしょう。
それから、そもそもの方針として、
取引先を開拓して、依存度を
下げていくのがベターだと思います
(これもあくまで個人的見解です)。
例え、今はそれなりに利益が
出ていたとしてもこの先どうなるかは
わかりません。
また、相手先企業さんが経営的に
苦しくなった際にもまともに影響を
受けてしまうというリスクがあります。
そのためにも、取引先を地道に開拓して、
リスク分散していくことが
個人的には賢明だと感じます。
1社依存はいい部分もありますが、
長い目で見て総合的に判断すると、
リスクが大きいと私は思います。
3)公共工事のみを行っている企業
公共工事専門でやっている事業者さんに
ついても、価格値上げという対応は
困難でしょう。
結局価格は入札で決まってしまいます。
公共工事だといくらサービス性などで
付加価値をあげても、
そこが評価されにくい。
また、公平性という観点から
一社集中はできないので、
公共工事だけで仕事を増やすには
限界もあります。
さらに、これまでのことを考えても、
公共工事がこの先収益性という面で
大きく改善されることはあまり
見込めないかもしれません。
ですから、
こういった企業さんについては、
民間取引先を開拓して公共工事依存度を
中長期的には下げていく方がよいかと思います
(これもあくまで私個人の見解です)。
民間開拓と言っても口で言うほど
簡単ではありませんし、
すぐにはできませんが、
時間をかけてでも取引関係を変えていく。
それが必要なのではないかと思います。
また、公共工事を下請けで行っている
企業さんについては、
元請けを複数社開拓するというのも
あります。
ただその場合、リスク分散という観点では
いいかもしれませんが、
やはり公共工事かつ下請けという
性格上、収益性は厳しいことには
変わりありません。
ということで、
今回はBtoB取引企業以外のところで、
いくつかケースを想定して
価格値上げや収益性改善などを
考えてみましたが、
いかがでしたでしょうか?
もちろんこれが全てではありませんし
他にも色々やり方はあるかと思います。
またテクニック的なことを
いくつか書かせていただきましたが、
一番大事なのは、
普段からお客様にとって、
価値ある企業であることだと思います。
結局、お客さまや取引先にとって
なくてはならないお店や企業であれば
多少のコストを払ってでも
お付き合いしたいとなるはずです。
頑張ってみんなでそこを目指しましょう!
ご参考になれば幸いです。
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<今日のありがとう>
本当は面と向かって伝えたい
でも中々言えない自分がいます
だからこの場を借りて少し...
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先日、仕事で大府市を訪問した際、
ある池の横を通ったのですが
その池の周りに河津桜が綺麗に
咲き誇っていました。
丁度暖かく晴天の日ということもあり
河津桜の花びらと空の青さが
いい具合でお互いを引き立て合っており
見事な光景でした。
池の周りは公園で散歩道になっており
平日でしたが散歩をされている人が
結構いました。
そういう方々を見ていると
皆さん、笑顔でとても穏やか
そして幸せそうないい表情をされています。
それを見ていると、こちらまで
幸せな気持ちになりました。
これもやっぱり美しい自然の姿が
皆さんを自然とそうさせているのでしょうね。
若い頃はあまり考えたことがなかったですが
自然が創り出す風景、自然の力って
素晴らしいなあと改めて思った瞬間でした。
そんな皆さんの笑顔、そして素晴らしい景色を
提供してくれた自然の恵みに感謝です。
「ありがとうございました!」
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
今日も素敵な一日になりますように!
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豊田市働き方改革アドバイザー・講師
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