
(琵琶湖 竹生島)
皆様に幸運が訪れますように!!
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心動かす企業経営 vol.487
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<従業員が休むと業績が上がる?>
おはようございます。
フェリーゼス経営支援事務所の
金本淳(かねもとあつし)です。
働き方改革の流れを受け
年間10日以上の有給休暇が
付与される労働者に対しては
年に5日の年次有給休暇取得が
義務化されています。
そういった流れの中、
有給休暇を取りやすくする職場環境の
改善に努める企業も増えているのだと
思います。
この有給休暇制度というのは
(あくまでも一般的にはですが)
従業員にとっては歓迎すべきこと、
ただ、会社の立場からやると、
必ずしも100パーセント
歓迎できるものではありません。
特に、中小企業では人員に余裕がない企業も
多いです。
従業員に休みを取ってもらいたい
という気持ちは山々だけど、
実際問題として、休まれたりすると、
仕事が回らなくなくなるので困る
という経営者の声も理解できます。
今回はそんな従業員の有給休暇と
企業経営の関係について
考えてみたいと思います。
まず、有給休暇に関する
ある調査結果を見てみましょう。
中途採用サービス「ミイダス」を運営する
ミイダスが、全国の20代から50代の社会人
400人を対象に休暇に関して行った調査です。
「休暇が取りやすい」と感じている人は、
「取得しやすい」、「やや取得しやすい」
を合わせて約78パーセント。
残り22パーセントが
「やや取得しにくい」「取得しにくい」
と感じています。
これだけ見ると、「休みが取得しやすい」
と思っている人が8割近くもいるので、
最近は有給休暇取得が進んでいるのかな
と思ってしまいます。
ただ、現実は少し違うようです。
ナント8割近くの人が休暇を取りやすい
と感じながら、
「直近1年の有給取得率が90パーセント以上」
という人は全体の20パーセントにも
達していません。
ちなみに、もっとも多い取得率は
30パーセント以上50パーセント未満。
実際に
「丁度良い休暇の取得日数だ」
と答えている人は41パーセント
にとどまり
「もっと休暇を取得したい」と言う人は
52パーセントにも上ります。
ということで半数以上の人が実際に休暇を
取得したくてもできていないのです。
次に、有給休暇取得率と企業の業績、離職率
との関係です。
「お勤めの企業の業績はどうか?」
という質問に対しては
有給休暇の取得率が90%以上の人の
約6割が「業績が良い」と答え
一方、取得率10%未満の人は、
約3.5割しか「良い」と答えなかったのです
また、
「お勤めの企業の離職率は低いと
思いますか?」については
有給休暇の取得率が90%以上の人の
約7割が「そう思う」「ややそう思う」、
一方取得率10%未満の人は、
約3割しかいない
あくまでも、この結果は調査対象者個人の
感想ではあります。
ただ、ここから言えることは、
有給休暇が取りやすい雰囲気があり、
実際に取っている企業ほど、
企業の業績が良く、定着率もいい
ということ
人が休むとそれだけ生産性も下がり
業績も落ちそうな気もするのですが
一概にそうとは言えないようです。
そして、
このことを実際証明している企業さんが
あります。
大阪にある天彦産業という、
国内外において、特殊鋼・ステンレスなどの
素材販売、加工販売を手掛ける企業さんです。
従業員数42名(2024年9月現在)。
売上高40億円(2024年3月期)。
日本でいちばん大切にしたい会社大賞など、
多数の賞に選出されています。
この天彦産業では、
現在の有給休暇取得率は80%
毎日誰かが休んでいるような状況です。
ただ、休暇制度を充実させてからの
10年間で、ナント売上高が
11億円も伸びたそうです。
これは、2005年に現会長の樋口氏が
社長に就任したとき、
経営理念に「社員第一主義」を掲げ、
同時に「お互いさま精神」の大切さを伝えながら、
社員が働きやすい風土づくりに力を注いできた、
その賜物のようです。
ただそうは言いながら、
最初から有給休暇取得率が上がったわけでは
なかったようです。
ある事件をきっかけに入学式、卒業式、
運動会など、あらゆる子どもの行事での
休暇を義務づけた。
そうすると、それ以降、年々有給休暇取得率は
上がり続けたとのこと。
そして気づけば 上述の通り、
休暇の取得率アップに連動するように
業績もアップしていたとのことです。
その要因について樋口氏はこう述べています。
それは、 社員が自ら考え主体的に
動くことができるようになったからだと。
以下BizHint2024/9/23掲載
インタビュー記事より抜粋です
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それまでは、指示通りにしか動けず、
取引先からの注文でおかしな箇所を
見つけても口に出さないような
社員ばかりでした。
けれど、休暇制度が充実してからは
その意識が変わっていました。
なぜなら、休みを取るためには、
それまでに仕事を片付けなければ
ならないから。
非常にシンプルですよね。
だから必然的に 仕事に対する責任感も
強くなり、自ら考えて行動するようになった
というわけです
例えば、一つひとつの注文をしっかり確認し、
ミスを未然に防げるようになっていました。
また、誰かが休んでも仕事が止まらないよう、
各部署で仕事の割り振りやローテーションが
工夫されていました。
そういった意識の変化により作業効率が上がり、
それまで増え続けていた不良在庫も
無くなっていきました。
また、休暇を取った翌日も明らかに
動きが変わっていました。
それまでよりも仕事に集中し、
動きにもムダが無くなった。
つまり、 生産性が上がっていたんです。
子どもの行事で休暇を取った女性社員は、
「休みをもらって大切な時間を過ごせた分、
仕事で返そうと思っている」
と言ってくれました。・・・
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天彦産業には毎年200人ほどの経営者が
見学に来られ、その中には
「利益が出ているから、
社員を大切にできるんですよね」
と言う人がいるそうです。
そんな時、樋口会長はこう答えるそうです。
「社員のモチベーションを上げるために
経営者が努力することで、
彼ら彼女らが利益を出してくれるんだ」と。
つまり
うちも儲かっていれば同じように
出来るんだけど・・・
うちも儲かったら従業員に還元しよう・・・
という考えではダメ
それだといつまでも実現しない
ということなのだなと思いました。
利益や儲け云々より
先ず最初に「考え方を変える」という
ことなのでしょう。
確かに、お金をかけなくても
社員のことを大切にし、
モチベーションを上げる方法は
いくらでもあります。
当然、企業によって、
また経営者によっても
色々状況は違うので、
天彦産業のやり方をそっくりそのまま
実践すればいいというものではないと
思います。
ただ、私は個人的には
中小企業が成長する鍵は
やはり社員のモチベーション次第であり
そういう意味では
「社員第一主義」という
樋口会長の考えには100パーセント
賛同します。
有給休暇取得をネガティブに考えず
逆に上手くそれを従業員の
モチベーション向上に変えていく。
今自社でやれることは何か?
を考えながら。。
そういう風土づくりが大事だと
改めて感じました。
ご参考になれば幸いです。
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<今日のありがとう>
本当は面と向かって伝えたい
でも中々言えない自分がいます
だからこの場を借りて少し...
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先日、琵琶湖に浮かぶ
竹生島に行ってきました。
この島に、宝厳寺というお寺が
あるのですが、今年、開創1300年の
節目だそうです。
それを記念して、期間限定で普段は未公開の
観音堂の秘仏が拝めるとのこと。
本来なら60年に一度の御開帳で、
次回は2037年の予定。
竹生島には以前から行きたいと
思っていたところ
今回の御開帳情報を妻がキャッチしてくれ
これは是非行くべきとなり、
初参拝が実現することになりました。
宝厳寺は、724年、聖武天皇が、
夢枕に立った天照皇大神よりお告げを受け、
堂塔を開基させたのが始まりの
とても由緒のあるところです。
本尊の大弁才天は、江ノ島神社
宮島の厳島神社と並ぶ
「日本三弁才天」の一つで、
その中で最も古くに建立された弁才天
だそうです。
当日の天気は最高の秋晴れ
長浜港からの船でのクルーズは
とっても気持ち良く、
船上から見る、竹生島、琵琶湖、
伊吹山など、普段の生活では体験できない
別世界な素晴らしい景観を
見せていただけました。
そしてメインの島はさすがに、
すごく神秘的で
島全てがパワースポット的な感じで
とっても良い気をもらうことができました。
まだまだ自分の知らない素敵なところが
日本にもあるのだなあというのを
つくづく感じました。
今回素敵な体験に導いてくれた
竹生島に感謝です。
ありがとう!
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
今日も素敵な一日になりますように!
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