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フェリーゼス 金本淳

サービスの価値を決めるのは


サービスの価値を決めるのは

この夏に母が亡くなりました。実質、葬儀の当事者になるのは初めてでしたので、わからないことばかりでした。

そもそも、急に亡くなったので、いろんなことがわからない。

病院には、「遺体はどちらにお運びさせていただきましょうか?」と聞かれても、

「実家の近くの葬儀屋???よくわからない。。。」という感じ。

私が母親から以前聞いていたのは、

「迷惑かけないように葬儀代くらいは払えるようにしてるから。」

ということだけでした。

そうすると、父親が、「確か、どっかの互助会に入ってるって言ってた」とのこと。

でもどこの葬儀屋さんの互助会かはわからない。

とりあえず病院には、「確認してすぐに電話します。」と言って、家に帰って探してみる。

でも書類は見当たらない。

仕方ないので、家から近そうなところに片っ端から電話をかけてみることにしました。

調べてみると3,4件でした。すると、そのうちのひとつで互助会に入っていることがわかりました。

やはり、自分が急に亡くなった時のことを考えて、どこに何があるのかはリスト化しておくべきだなあとこの時つくづく思いました。

とまあ、それはさておき、その後、すぐに葬儀屋さんと連絡をとり、遺体を運んでもらい、これからの打合せです。

通夜や葬儀の日程はいつにするか、祭壇はどうする、棺桶は、服は、お花は、灯篭は、香典返しは、食事は、などなど

母は生前から

「葬儀は身内だけで質素にやってくれればいい」

と言っていました。

だから、私としては、その意志を汲めばいいと。

そして、葬儀屋さんには、「母から、葬儀にお金をかけるなと言われてるので、そういうプランでお願いします。」と伝えました。

ところが、葬儀屋さん、うまいですねえ。

「わかりました」

と言いつつ、上手いこと色々ランクアップを勧めてきます。

特に互助会に入っているのでいいプランがかなりお得にできるとのことでした。

「この祭壇は、質素ですので、少しおさみしいですよ。もうちょっと出せば、こちらのものがございます。最後のお別れなので、華やかにお送りしてあげたほうがお母様もお喜びになられると思いますよ。」とか

「棺桶もこれは女性っぽくて、殆どの方は、こちらのもの以上でやられてます。やすいものだと、蓋のしまりも悪いですし、中の装飾も何もないので、素っ気ないですけど、いいですか?」とか

「祭壇はこちらにされたのですから、お花が少ないとバランスも悪いので、少し増やされたほうがいいですよ。」とか

「灯篭もこちらは従来のと違ってLEDでずっと使えますから長い目でみるとお得ですよ。」などなど

いらないと思うものは断りましたが、ナンダカンダ言って、蓋を開けてみると、それなりのお値段に。

葬儀屋さんって、上手いなあと思いました。

しかも単に、ランクアップさせるだけでなく、その後のフォローもうまい。

そして実際に、棺に収まった様子や祭壇ができてきたときに、

「やっぱりこれすごくいいですねえ。お母様の雰囲気にすごく合ってますし、こちらにされて良かったんじゃないですか?」

「いいお顔されてますね。お母様、きれいにしてもらったんで喜んでおられますよ。」とか

式後は

「ホントいいお式でしたねえ。お母様もこれだけ立派にしてもらって本当にお喜びだと思いますよ。」

という感じで、こちらの選択が間違っていなかったんだと思わせる色々な配慮がありました。

そして、当然、式当日の色々なサービスや気遣い、更には式後の49日までの自宅での祭壇の設置、何度も電話や自宅を訪問してくれてフォローなども抜かりない。

葬儀屋さんのサービスってすごいなあって思いました。

実は、最初は、こちらが母親の死で悲しんで思考能力下がってる時に、 あれやこれやとドンドンとうまいこと勧めてきて、葬儀屋さんってちょっと微妙だなあと思っていたんですよね。

ただ、最初に思ったこの気持ちがいい意味で裏切られました。

全てが終わって思ったこと。

最終的にいい式ができ、母親をいい感じで送り出してあげれたので良かったなあと。

また、式後のフォローまで抜かりなくしっかりやっていただいたので、この葬儀屋さんに頼んでよかったなあと。

最初の不信感が吹っ飛び、最後は大きな満足感に変わっていました。

父親も、葬儀でけちるのは親戚の手前も嫌なので、ある程度はしたいとの考えでした。だからまあ満足してくれてたようなのでよかったのかなあと。

(冷静に考えると、葬儀にお金をかけるのではなく、その分をこれからの父親の生活資金に足したほうが価値があったんじゃないかとも考えられますが、本人がそう思うならいいのかなあ。。。??)

サービスに対して、どれだけ払うのか、値段が決まっているものに対してはいいですが、値段があってないようなものはホント難しいですよね。

結局どれだけ、買う側が満足するか。買う側の価値基準を超えられるかどうかですよね。

我々コンサルタントのサービス含め世の中で提供されている多くのサービスも同じだなあと思います。

提示する価格が相手の価値基準に合えば話しは進みますが、合わないとそれで終わり。

いくらこちらが「いいサービスなんです」って主張しても相手の価値基準を満たせないことには何ともなりません。

相手の価値基準は、普通考えると、相手がもっているものですよね。

だからここをコントロールするのは難しい。

でもここをコントロールできたら面白いですよね。

ここを相手任せにせずに、こちらが価値基準を提供(コントロール)できたら、商売も変わってくると思いませんか?

今回の葬儀屋さんの話も、結局私が持っていた価値基準をうまくコントロールされたのかなあなんて思います。

相手の価値基準をコントロールする。

悪く使うといけないと思いますが、ちゃんと自分が価値あるものを提供できるという自信があれば、或いは、今の価格が安すぎるなあという場合には、色々試してみてもいいのではないでしょうか?

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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愛知 名古屋 長久手のコンサルタント

フェリーゼス経営支援事務所 代表 金本淳

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