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心動かす企業経営 vol.164
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<コロナを機に自社の強みづくりを考える>
おはようございます。
フェリーゼス経営支援事務所の
金本淳(かねもとあつし)です。
先回、コロナ禍で色んなアイデア商品が
生まれているという話を書きました。
今回は、少し視点は違うのですが、
その続きとして、中小企業が
生み出しているヒット商品について
考えてみたいと思います。
愛知県で言うと、他にも色々あると
思うのですが、有名なのが、
鋳物のホーロー鍋「バーミキュラ」
他県では、最近知ったのですが、
アイスクリーム用スプーンの「15.0%」
バーミキュラを作っているのは、
愛知ドビー(株)という企業です。
元々、鋳造で船舶等の精密部品を
作っていた下請けの町工場です。
バーミキュラの開発をスタートさせたのは、
リーマンショックの少し前のようです。
元請けの企業の景況に影響を受ける
下請け経営に限界を感じていた。
そこで、何とか自社の技術を生かした
自社ブランド製品を開発できないか
ということでスタートした。
色々調査しているうちに鋳物が料理に
適していることを知った。
そこからリーマンショックで経営も
厳しくなったそうですが、
紆余曲折を経て、
何とか数年後に製品を完成させた。
そして、今では、御飯用ポット、
フライパンなどなど様々な
製品ラインナップも増やしています。
価格もそこそこいい値段しますが、
大変な人気商品となっています。
また2017年にはロサンジェルスにも
支社を構え、海外展開も実施されて
いるようです。
ちなみに会社のホームページを
拝見していたら、副社長さんは、
私と同じトヨタ自動車出身(経理部)
のようで、余計親近感がわきました。
次に、15.0%
(アイスクリーム用スプーン)です。
こちらのブランドを手掛けているのは、
富山県の企業さんで、
(株)タカタレムノス/高田製作所さん
というところです。
こちらも元々町工場でした。
仏具の製造からスタートし、
鋳物を使った時計枠を特徴とする
記念用販促用時計製造を行うように
なりました。
その後、直接お客様から自社製品の評価を
してもらいたいということで
自社製品開発を進め、
様々なデザイン時計を開発。
海外への輸出もするようになり、
デザインも評価され、いくつか賞も
取られているようです。
今は、真鍮やアルミ、銅などを使った
オリジナルアクセサリー、栓抜き、
箸置き、タンブラー、靴ベラなども製作
されているようです。
それら特徴のある製品を職人さんの手で
一点一点仕上げているようです。
さて、アイスクリーム用スプーンですが、
これの何がすごいのかというと、
カチカチに凍ったアイスを
すぐに食べられるというところです。
カップアイスって冷凍庫に入れておくと
カチカチに凍って、普通のスプーンだと
すぐに食べられないですよね?
でも15.0%ならすぐに食べられる
というのです。
なぜか?
それは、製品がアルミで熱伝導効率が高い。
形状も熱が伝わりやすいように
設計されている。
だから手のぬくもりがスプーンの先端に
伝わってそれですぐにカチカチのアイスが
食べられる。
という仕組みだそうです。
設計されたのは、ホームページを見ると、
建築事務所のデザイナーさんのようです。
元々、既製品の箸置き、靴ベラ、
コースターの新モデルのデザインを
ということで依頼を受けたようです。
ところが、それだと新しさもなく面白くない。
ということでアイスクリームのスプーンを
考えた。
きっかけは、ご本人が日頃から冷凍庫から
取り出したカチコチのアイスをすぐに
食べられないことに不満を持っていた
ことからのようです。
それでアイス用スプーンを提案したら、
OKとなり、それが現製品へと
つながったというわけです。
今では、家使いだけでなく、
外でもつかえる携帯用も販売されています。
ちなみに、新幹線の中で販売されている
アイスが超カチコチで、世の中で
一番かたいアイスなんじゃないかと。
設計者いわく、
熱海あたりでアイスを購入しても
食べられるのは浜松あたりだとか(笑)。。。
実際、設計者がそのカチコチのアイスを
携帯用マイスプーンで食べて満足感に
浸られているエピソードが
書いてありました。
こういう中小企業が生み出している
ヒット商品って他にも色々あります。
表裏のない靴下とか、
珪藻土バスマットとか。
大体、こういった商品の開発の
きっかけになっているのが、
「下請け脱却」
「経営危機」
というキーワードじゃないかと思うのです。
こういった中小企業は、
どこも非常に高い技術を持っています。
でも下請けという立場で低価格競争に
陥ってしまっている。
景気のいい時は何とかなっているが、
不況になると立ちどころに影響を
受けてしまう。
こんな事業構造のところが多いのでは
ないかと思います。
でもやはり色々な経験を重ねていくうちに
下請けではやっていけない
ということになる。
あるいは、このまま下請けでは
潰れてしまうというとこまで
行ってしまった企業も多いのかもしれません。
そんな風にして、現状を打破せざるを
得なくなった。
その時にどうするか?
と考えると
「自社の強みである技術を何とか
生かせないか?」
という考えが浮かんだ、というより
それしか拠り所となるものがなかった
のかもしれません。
そんな風にして、自社製品開発の道
に進んだ。
ただ、ここで注意しなければならないのは
なんでもかんでも自社開発製品を
作ればいいというわけではないと思います。
もちろんやれるところはやればいいと
思います。
でも、とにかく、下請けで立場が弱い、
というのなら、
立場を変えれるようなアクションを
何かとるということ。
そうしなければ、いつまでたっても
苦しい状況は変わりません
ということです。
価格だけじゃなく、取引先にとって
なくてはならない存在になるには
どうしたらいいか?
それを徹底的に考えることだと思うのです。
決して自社独自の技術だけで勝負する
必要はないと思うのです。
技術で勝負できないなら他で
勝負すればいいのです。
例えば、
受注から生産、納品までの一連の
取引の中で、自社ならではの特徴を出す
というのでもいいのだと思います。
対応が早い、
接客がいい、
働いている人の感じがいい、
100%安心できる、
困ったときに気持ちよく支援してくれる、
などなど
こういった特徴が組み合わさって企業の
強みとなるというのはよくあることです。
今、もし自社に強みがないというのなら
強みをこれから絶対に作っていかなくて
なりません。
今回のコロナ禍で各企業色々な課題が
見えてきているのでないかと思います。
そして
もし今の自社の取引上のパワーバランスが
自社にとって不利なようであれば、
何か手立てを考えて、
少しずつアクションをとっていく
ということも必要なのではないでしょうか?
苦しい時こそ、チャンスが見えてくる。
言うほど簡単ではないと思いますが、
でも環境に合わせて変わっていく、
そして強みを絶えずつくっていく
というのが、企業経営だと思います。
そういう会社こそ勝ち残って行ける。
そんな風に私は思います。
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<今日のありがとう>
本当は面と向かって伝えたい
でも中々言えない自分がいます
だからこの場を借りて少し...
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昨日、小学校時代からの友達Yから
電話がありました。
お盆なので、大阪に帰ってこないのか?
という電話でした。
毎年、正月、GW、お盆と年3回は
大阪に帰省しています。
そしてそのたびに、そのYとは会っています。
今年は、コロナもあり、帰省は控えていますし
去年のバタバタしてて、そのYとは
会えていません。
考えたら、2年くらい会えていないかもです。
そんなYから、今回電話があり、ありがたいな
と思いました。
自分が帰ってくるのを楽しみに
してくれている人がいるというのは
うれしいものです。
だから、今日はYに感謝です。
「Y,ありがとう」
「今回は飲みに行けないけど、
コロナ落ち着いたら一度帰るので
飲みに行こう!」
「その時を楽しみにしてます!」
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
今日も素敵な一日になりますように!
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