丸投げはNG!企業が成長する“正しい任せ方”とは?
- 金本 淳
- 4月8日
- 読了時間: 9分

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心動かす企業経営 vol.509
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<丸投げはNG!
企業が成長する“正しい任せ方”とは?>
おはようございます。
フェリーゼス経営支援事務所の
金本淳(かねもとあつし)です。
先日とある経営者さん
(Aさん)とお茶をする機会がありました。
25年程前に父親から事業を引き継ぎ、
当時は数人規模だった会社を今や600名程の
従業員を抱える企業にまで成長させた
経営者さんです。
当日は色々と興味深いお話を
伺うことができました。
ただ、話を伺っていて思ったのは、
やはり成長する企業の経営者って
これが上手いんだなと思ったことが
ひとつあります。
それは、『任せる』ことです。
任せるのが実に上手いなということ。
Aさんは直接『任せる』とは言わずに
「『どうしたら自分が楽をできるか?』
それしか考えてません」
とおっしゃっていました。
「自分ですべてやっていると大変。
だから、自分がやっていることを
誰か別の人ができるようにする。
自分のやっているのはそれだけだ」
ということでした。
そうやって、どんどん自分の仕事を
渡していくと、自分が実務を
しなくてもよくなる。
そして、その代わりにその時間を
どうしたらヒトモノカネを使って
事業を効率的に成長させることができるのか、
という経営戦略的な部分を考えることに
充てられるようになる。
自身は成長のシナリオをじっくり考えて、
それを実務部隊に実行してもらう。
そんな風にしてどんどん成長して
こられたということだと思います。
この『任せる』
これって結構できそうでできない
ということありますよね?
実際、経営者や幹部の方と話していると
「任せられないんです」
「自分でやった方が早い」
というようなことを時々耳にします。
それに、この『任せる』というのは
他の人にただ単に
「これをやって」
と言うだけでは上手くいきません。
任せるにしても、従業員に対して
『適切な任せ方』
をしなければ上手くいきません。
『適切な任せ方』ができる経営者は
単に丸投げで任せるのではなく、
どうしたら従業員がやる気になって取り組むのか?
ということをしっかり考えています。
従業員自ら
学びたい、成長したい、稼ぎたいと思う
意欲を掻き立てるのが実に上手いのです。
Aさんからはこんなエピソードを
伺いました。
景気が悪かった時、
トラックも人もフル稼働せずに
あまっていたことがあったそうです。
その時にもったいないということで
引越しの仕事を始めた。
その際の学生バイトの使い方が
素晴らしい。
一般的には、引越しのバイトというと
学生は現場のリーダーの指示に従って
単純に作業を行い、そして決まったバイト代を
受け取る。
でもそれだと人は力を発揮しないと
Aさんは考えた。
そして、どうやったらバイトにいい仕事を
させられるかを考えた。
それはこういうことです。
今はこういった習慣は無くなってきているかも
しれません。
ただ、昔は引越し作業の現場で働いてくれる人に、
家の人がおひねりというかちょっとした
チップのようなお金をくれるのが
普通だったそうです。
でもその場合、現場のリーダーがそれを
取ってしまい、バイトには回らない
という感じだったそうです。
そのおひねりをAさんの会社では
上手く使ったそうです。
具体的には、おひねりを貰えば、
それをみんなで分けるという風に
したとのこと。
そうすると、
バイト学生は通常のバイト代に加えて、
おひねり分ももらえる。
学生はそうなると、今度は
もっとおひねりを貰うにはどうすればいいか?
を考え始めるそうです。
そして
引越し先の家の人に好かれるような
振る舞いを自分で考える。
気に入ってもらうために、先ずは、
きちんと感じよく挨拶するようになる。
そして、すごく家の人に気遣いをしながら、
これは大丈夫ですか?
あれはいいですか?
という感じで
丁寧なサービスを心がけるようになる。
そうなると、引越しサービスのレベルが
向上して、口コミでどんどん引越しの仕事が
増えていったそうです。
バイト代の支払いもまとめて払いではなく
その日に払うようにした。
そうやって、学生が意欲を掻き立てられる
ような工夫を考えた結果、
学生の口コミが広がり
Aさんの会社でバイトしたいという学生が
どんどん集まったそうです。
その当時、大手の引越し業者は学生バイトを
募集するのに苦戦していたので、
Aさんに学生バイトを派遣してくれないか
という依頼が来るようにもなったそうです。
もうひとつAさんがおっしゃっていたのは
こういう話でした。
従業員にやりたいことがあったら
どんどん言ってこさせる
ということです。
例えば、実際に実現されていることでいうと
新規事業の提案であったり、
社内に保育所をつくることだったり、
社内にジムやシミュレーションゴルフの
設備を導入することであったり
などです。
ただ、提案は提案でも
単に提案してくるだけで
終わらせるのではないのです。
じゃあ、その提案を実現するには
どうやったらできるか、
そこも併せて考えさせる。
お金がどれくらい必要か、
それをやるにはどれくらい自分達が
頑張って利益を出せばいいのか?
利益はどうやってだせばいいのか?
何を工夫して利益をだせばいいのか?
そういうことも考えさせる。
もちろん考えろと指示するだけではありません。
必要な利益を出すためのヒントも
与えてあげる。
例えば、トラックのドライバーにはこんな
話しをしたことがあるそうです。
トラックは通常10年で買い替えているけど、
それを11年使えばどうなると思う?
1年分はただでトラックを
使えるようになるよね。
新車のトラックでも古いトラックでも
運べるものは同じ。
1年寿命を伸ばしたらそれでどれくらい
費用が削減できるのかわかる?
ということで実際に計算させるそうです。
そうすると、ドライバーは
自分たちの取り組み次第で
こんなに利益を生み出せるのだと
いうことがすごくよくわかり、
1年でも多く乗れるように
丁寧にトラックを使うようになるそうです。
そんな風に今自分達がやっている仕事と
お金を上手く絡めて、どう工夫すれば
利益を増やせるのか?
自分達が望む提案を実現するには
どれだけ稼ぐ必要があるのか
どうやってやればいいのかを
しっかり考えさせた上で
やらせてみる。
そしてもちろん結果を出せば、
きちんとその提案を実現してあげる。
ちゃんとやれば自分たちが望むことを
叶えてもらえるというのがわかれば
従業員の意欲は向上するというものです。
ということで、今回は
『仕事を任せる』
ということについて考えてみましたが
いかがでしたでしょうか?
『任せる』と一言で言っても
丸投げではいけない。
どうやったら
上手く任せられるようになるか?
どう頑張ったらいいか?
任せて結果を出せばどう報いてあげるのか?
などしっかりお膳立てが必要です。
まあ色々書きましたが、
やれば報いてもらえるというのが
わかっているからやる気もでる。
また、自分達で考えるから、責任感もわくし、
自分で工夫もする。
こういう人間の根源的な欲求にきちんと
応えていくことが成長のカギになるのだと
思います。
上手く任せて成長していきましょう!
ご参考になれば幸いです。
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<今日のありがとう>
本当は面と向かって伝えたい
でも中々言えない自分がいます
だからこの場を借りて少し...
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週末はマンション内で飲み会がありました。
昨年、マンションの秋祭りがあり
その際に、是非飲み会をやりたいですね
みたいな話をしていたのがきっかけです。
息子の先輩のご家族が企画していただき
今回開催されることになったのです。
今のマンションに住んで、十数年経ちましたが
個別の飲み会は初めてでしたが、
すごく楽しいひと時を過ごすことができましたし
こういう集まりもいいものだなと
つくづく思いました。
同じマンションに住んでいても
知っているのは子どもの繋がりくらいですし
今回下は10代から上は80代まで
普段、中々お話しする機会のない人とも
交流ができてホント良かったです。
人とのいい繋がりというのは
物には替えられない、満足感や幸福感を
与えてもらえるすごく大切なものだなあと
改めて実感しました。
参加いただいた皆様、そして
そんな素晴らしい飲み会を企画いただいた
息子の先輩ご家族に感謝します。
ありがとうございました!
最後までお読みいただき
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