ただほめるだけでは危険?本当に成果を出す指導の本質
- 金本 淳
- 4月1日
- 読了時間: 8分

皆様に幸運が訪れますように!!
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心動かす企業経営 vol.508
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<ただほめるだけでは危険?本当に成果を出す指導の本質>
おはようございます。
フェリーゼス経営支援事務所の
金本淳(かねもとあつし)です。
新聞を見ていたら面白い記事を
見つけました。
以下はその記事の引用です。
(3月31日中日新聞朝刊より)
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ほめる教習所 全国に広がり
自動車教習所の「怖い教官」は過去のもの?
「ほめちぎる教習所」が全国でじわじわと
増えている。
積極的に褒めてやる気を引き出す指導法が
若い世代にも受け、少子化の中でも
入校者数の増加につながっている。
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今回は、この「ほめる」について
考えてみたいと思います。
この記事を見た時、30年以上前に通った
教習所の記憶がよみがえりました。
私は大阪で家の近所にある教習所に
通っていましたが、確かに、
教習所で褒められたという記憶は
ありません。
私を担当いただいた教官は、
どちらかと言うと、表情は厳しく、
笑顔とかも見たことありませんでした。
さすがに怒鳴られたりということは
なかったですが、気楽に話しかけられる
という雰囲気ではなかったです。
教習中は一切無駄話はなく、
指導する時にだけ短い言葉を発するのみ。
ミスするとブレーキを無言で踏む。
やはり正直な気持ちとしては、
少し怖いなという印象はありました。
そんな感じなので、
教習所に行くのはどちらかというと
楽しい気分ではありませんでした。
だから、このほめる教習所の記事を見た時、
すごくいいなあと思いました。
ただその一方で思ったのは、
短絡的にこの記事の表面的な部分だけを
見ていては危険だなとも思いました。
確かに、ほめる教習を導入した結果、
受講生が増えた、
卒業生の事故率も低下傾向
という結果も出ています。
また、実際、私自身のこれまでの経験でも、
怒られるより、褒められる環境にいた方が、
実力を発揮できたことが圧倒的に
多かったです。
怒られるのが怖いというプレッシャーが
緊張を招いてしまい身体が思うように
反応できなくなってしまう
という経験もしたことがあります。
そういった意味では、「ほめる」ということは
非常に大事なことだと思いますし、
個人的にも大賛成です。
ただ、言いたかったのは、
こういう記事を表面上で捉えて、
「うちの会社やお店でも明日から
『ほめる』を実践するぞ」
とやってしまうと少し危険だということです。
もちろん「ほめる」自体は
すごくいいことなのですが、
なんでもかんでも「ほめる」
という風にすればいいのかと言うと、
そうではないと思うのです。
例えば、教習所の話で言うと、
「ただ単に褒めていれば上手くいくのか?」
「本当に昔のやり方が
100%間違っていたのか?」
というような視点で考えてみる事も
大事だと思うのです。
考えてもみてください。
クルマって、
下手すると人の命を奪うことにも
なりかねない危険なものです。
それを考えると、
「運転は、緊張感のある環境で学ぶべきだ」
という考えも一理あると思いませんか?
教官と生徒が楽しそうで親しげな
雰囲気になると、生徒の方は緊張感なく
教習を受けてしまうことになりますが
それで本当にいいのでしょうか?
それだと、こういうことが
おこる可能性はないでしょうか?
実際に免許を取得して自分でクルマを
運転するようになっても緊張感なしに
運転してしまい、それが重大な事故を
引き起こしてしまう。
ということです。
そういうことを防ぐためには、
「クルマの運転は緊張感を持って
慎重にすべき」
いう考え方を頭と体、両方に徹底的に
叩き込む必要がある。
だから、「教習所では厳しく教えるのだ」
という考え方もありだとは
考えられませんか?
もしかしたら、
昔の教官はそういう教習所の方針に
あわせて、敢えて嫌われ役を
演じさせられていたのかもしれません。
そんな風に考えると、
「単にほめるだけ」では危険であり、
また、昔のやり方が一概に悪かった
というのも言えないとも思います。
また、今増えつつある「ほめる教習所」は
もちろん「ほめる」ということを
前面に押し出してやられています。
でもその一方で、
褒めながらも受講生が緊張感を持って
運転できるような指導のやり方、しくみを
しっかり考えて取り入れられているのだと
思います。
どういう風に実際やられているかは
わかりませんが、言いたかったのは
短絡的に「ほめる」だけを真似するのではなく
自社の状況に合わせ、何かデメリットが
発生するのであれば、そのデメリットを
克服できる「ほめる」を導入しないと
上手く回らないのではということです。
それから、
これは完全に個人的な意見なのですが、
何が何でも「ほめる」だけでなく、
本当に言わなくてはいけない場面では
厳しくしかるorしつけるというのも
必要なのではということです。
ただ、注意すべきは
その厳しくしつけるというのを
やっていいのは、
「相手との信頼関係が築けている」
いうのが大前提です。
そこがなしにいきなり厳しくしてしまうと
失敗すると思います。
そのためには、
普段はよっぽどのことがない限り
基本的に褒める指導で進める。
愛情を持って普段から接する。
いい部分を積極的に褒めながら、
しっかり相手を承認してあげて、
存在意義や自己重要感を高めてあげる。
そうやってしっかり関係性を築く。
そこが何より大事だと思うのです。
それができて初めて厳しくしても
理解してもらえるようになるのだと
思います。
また、極端なことを言ってしまえば、
信頼関係さえ、築けてしまえば、
どんな指導の仕方でも相手は
ついてくると言えるのかもしれません。
こうやって考えると、実は
「ほめる」というのは、目的ではなく
「信頼関係を築くひとつの手段」
にすぎないのかもしれませんね。
いずれにしても「ほめる」には
色々な効果があることは間違いないと思います。
せっかくなので、皆さんの会社やお店でも
自分達に合わせた「ほめる」を考えて
上手く取り入れていただくと良いのではと
思いますがいかがでしょうか?
ご参考になれば幸いです。
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<今日のありがとう>
本当は面と向かって伝えたい
でも中々言えない自分がいます
だからこの場を借りて少し...
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最後までお読みいただき
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