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執筆者の写真金本 淳

コロナで先が読めない今、「超論理的」意思決定が必要

更新日:2020年5月29日



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心動かす企業経営 vol.132 ================= <コロナで先が読めない今、「超論理的」意思決定が必要> おはようございます。 フェリーゼス経営支援事務所の 金本淳(かねもとあつし)です。 先日こんなタイトルの本を読みました。 世界のエリートはなぜ 「美意識」を鍛えるのか? ~経営における 「アート」と「サイエンス」 (光文社新書 山口周 著) 面白い内容でしたので、一部本書からの 引用も含め紹介させていただきます。 今、伝統的なビジネススクールへの MBA出願数が、減少してきている そうです。 その一方で、アートスクールや 美術系大学によるエグゼクティブ トレーニングに、多くのグローバル企業が 幹部を送り込み始めているとのことです。 MBAで学ぶような論理的、分析的な スキルより、美術系大学院で学ぶような 統合的で概念的なスキルの重要性が 高まっている。 つまり、これからの経営には、 「美意識」 が求められるというのです。 因みに、ここでいう、美意識というのは、 単なる商品のデザインや広告宣伝などが クリエイティブという狭い概念では ありません。 もっと広い意味で企業経営上の良い悪いを 判断する「認識基準」です。 従業員や取引先の心を掴み、 ワクワクさせるような 「ビジョンの美意識」 道徳や倫理に基づき、 自分たちの行動を律するような 「行動規範の美意識」 自社の強みや弱みに整合する、 合理的で効果的な 「経営戦略の美意識」 顧客を魅了する コミュニケーションや商品等の 「表現の美意識」 といったものです。 要は、資本回転率、生産性などの 計測可能で「論理的、理性的」な 評価指標などでは、測ることのできない 経営を判断するための 「直感的、感性的」 な基準ということなのでしょう。 これまでのような 「分析」「論理」「理性」 に軸足を置いた経営では、 今日のように複雑で不安定な世界において ビジネスの舵取りをすることはできない ということなのです。 具体的な理由として、 いくつかあげられていましたが、 中でも面白いなと思ったことは こんなところです。 現在は、多くの人が、分析的・論理的な 情報処理のスキルを身につけた結果、 「正解のコモディティ化」 が発生している。 つまり皆が「他人と同じ正解を出す」。 その結果「差別化の消失」という問題を 招くということなのです。 また、こんな問題もあるとのこと。 今日のように複雑化した世界の状況では、 ひとつの因子が変われば、大きく他へも 影響が出ます。 あまりにも複雑に色んなことが絡みすぎて 論理的・理性的であろうとすれば、 いつまでも合理性を担保できず、 意思決定もできない。 つまり、完全な情報がそろわないと 判断できないので、時間ばかりが 過ぎてしまうということなんでしょう。 確かに、考えてみるとそういうことも 企業経営ではありがちです。 特に日本の大企業ではその傾向が 強いかもしれません。 意思決定に何人もの決裁が必要で 時間がかかる。 しかもあれはどうだ、これはどうだと 根掘り葉掘り聞かれる。 結局、決断した時には時すでに遅し。 競合に先を越されていた というのはよくあることです。 結局、目に見える情報や指標 (論理や理性)には限界があり、 それ以外のしっかりした判断基準 となるものが美意識ということに なるのだと思います。 今の日本企業に元気が なくなってきているのは、 この意味での美意識が少し乏しい ということが原因なのかも しれませんね。 元々、日本企業は、欧米企業の真似を することからスタートした。 同じようなものを作り、そこで競争力を 確保するために「安いコスト」という 武器を追求した。 そこから、技術力もどんどん磨き、 欧米企業との競争を勝ち抜いてきた。 ただ、次第にコスト競争力で 欧米企業が追い付いてくる。 そうすると今度は、新しい技術を 短期間でドンドン開発するという、 製品化の「早さ」、あるいは「高機能」 の追求ということで勝負するように なっていった。 ただ、付加価値をつけるために 高品質・高機能を追求するあまり、 これが行き過ぎて、 消費者が必要としない機能を持った 商品を生み出すようになってしまった。 その一方で、 比較的シンプルかつ十分な機能を持つ 製品を低価格で販売する韓国企業や 中国企業にいつの間にかシェアを 奪われるようになった。 これが家電業界を中心にここ何十年間で おこったことだと思います。 一方、最近の欧米企業は、 この直感的な感性に基づく美意識を、 経営の意思決定のひとつとして うまく活用してきているようです。 アップルなんてまさにそうです。 例えば、スティーブ・ジョブスが 復帰した後に販売されたiMacは、 発売直後に5色のカラーを 追加しています。 しかし、その意思決定の際に、 ジョブスは製造コストや在庫の シミュレーションを行わずに デザイナーからの提案を 即決しているそうです。 iPhoneの発想も完全に直感的な意思決定が 働いていることは言うまでもないと 思います。 それから、グーグルも同様です。 例えば、YouTubeの買収の際、 多額の買収費用を回収できるビジネスに 育て上げられるか、疑問視する声が 評論家から多数上がっていたそうです。 評論家の指摘はごくごく真っ当であり 「論理的であり理性的」でした。 ただそれに対するグーグルのコメントは 「弊社のミッションは“世界中の情報を 整理する”ことであり、言うまでもなく 動画は情報である」 というもので、 収益性や事業性についてのコメントは 殆どなかったそうです。 これは、まさにビジョンの美意識による 意思決定だったのだと思います。 こういう風に書いてしまうと、 「直感だけで経営判断すればいいのか?」 「理論や理性による判断はいらないのか?」 という反論が出そうですが、 決してそういうことではありません。 当然、理論的・理性的な情報を しっかり集めることは大事です。 ただ、それだけに固執してはいけない ということだと思います。 複雑で変化のはやい今の世の中、 ある程度の時間枠の中では、 しっかり理論・理性的なものは準備する。 そして、その後は、企業の判断基準として 吟味された「価値観=美意識」 に基づいて意思決定するということも 大事だということだと思います。 筆者曰く、こういった意思決定の仕方を 論理を超越する意思決定 「非論理的」なのではなく 「超論理的」な意思決定とのことでした。 まさに、今のコロナウイルスで 混とんとする世の中にはこういった 美意識的な「超論理的」意思決定が 経営者には必要とされるのでは ないかと思います。 コロナの動向は本当に読めません。 でもこの限定的な状況の中で いかに意思決定して、 企業や自分の事業を守っていくか、 それが今まさに経営者に 求められているのだと思います。 今、企業経営者や個人事業主にとって、 本当にタフな決断を迫られる厳しい時 だと思います そんな経営者の方々に何かのヒントにでも なればと今回書かせていただきました。 頑張ってコロナを乗り切りましょう! ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ <今日のありがとう> 本当は面と向かって伝えたい でも中々言えない自分がいます だからこの場を借りて少し... ================= 先日、仕事の帰りに犬山の寂光院 というお寺に初めてお参りさせて いただきました もみじ寺とも言われており、 秋には紅葉がきれいなようですね。 本堂は継鹿尾山(つがおさん)にあり 下の寺務所から320段に石段を登った ところにあります。 お年寄りの方にはかなりきついかも しれませんが、頂上から眺める景色は 天気も良く絶品でした。 夕方だったので、御朱印をいただくのに 閉まってしまうといけないと思い 最初に寺務所に寄らせていただきました。 その際、「今からお参りですか?」 と聞かれたました。 「はい、そうです」 とこたえると、色々とお参りの仕方を 教えていただけました。 そして、 「お気をつけて行ってらっしゃいませ」 とお声をかけていただきました。 ちょっとした事ですが、 こういう親切は気持ちがいいですよね。 だから今日は、そのお坊様への 感謝です。 「どうもありがとうございました」 「お蔭様で気持ちよくお参りすることが できました」 「天気も景色も最高で いい時間を過ごすことが出来ました」 最後までお読みいただき ありがとうございました。 今日も素敵な一日になりますように! ◆読者からの励ましの声が、 何よりもエネルギーになります。  あなたからの感想・コメント、 お待ちしています。  お気軽に、コメントください info@feli-zes.biz 【本メルマガについて】 このメルマガは、 ・働く人のヤル気であふれ 活き活きと働ける職場を作りたい ・働く人が持てる能力をフルに発揮しながら 成長してもらいたい ・成り行きではなく明確なビジョンを 持って、経営を進めたい ・経営者と従業員がそのビジョンに向かって 一体となって進んでいきたい ・仕事を通じて世の中に貢献したい そんな中小企業経営者の皆さまや 企業経営に関わる方々にお役に立てれば という想いで発行しています。 このメルマガでは、 自分自身のサラリーマン時代の経験や 実際のコンサル現場での経験などから、 日々感じたことを情報発信 させていただきます。 その中で、ワクワクドキドキ心動かす 企業・お店づくりのヒントを提供しながら、 お役に立ちたい。 そして自分自身も一緒に豊かな人生を 目指して成長していきたいと考えています。 メルマガへの想い詳細はこちら https://www.felizes.biz/mailmagazine ◆フェリーゼス経営理念◆ ワクワクドキドキ、 働く人の人生を豊かにする コンサルティング ◇フェリーゼスミッション◇ 経営者と従業員が、 毎日会社に行くのが楽しみで仕方がない ワクワクドキドキで一杯の 中小企業づくりをサポートします! ご興味ある方、詳細はこちら https://www.felizes.biz/aboutus 【公式サイト】 https://www.felizes.biz/ 【個人Facebook】 https://www.facebook.com/atsushi.kanemoto.9 【公式ブログ】 https://www.felizes.biz/blog (過去のメルマガもアップしています) *************************************** 心動かす企業経営 【発行元】フェリーゼス経営支援事務所 【発行責任者】金本 淳 経済産業大臣登録 中小企業診断士 豊田市働き方改革アドバイザー・講師 【住所】 〒480-1161愛知県長久手市荒田1-1-718 【お問い合わせ】 info@feli-zes.biz =========================

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