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フェリーゼス 金本淳

トヨタのコスト低減の意味


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心動かす企業経営 vol.54

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<トヨタのコスト低減の意味>

おはようございます。

フェリーゼス経営支援事務所の

金本淳(かねもとあつし)です。

経営者の方とお話をしていて

「収益力をあげるために少しでも

ムダなコストは削減しましょう」

というお話をします。

そうすると、

「やれることはやってるし、

あまり削減できるところはない」

と言われることが多いです。

そんな時、私はトヨタで

働いていた時のことをお話します。

トヨタのコスト低減は

「乾いた雑巾をさらに絞り出す」

と言われるほど、徹底しています。

主に工場の現場の作業改善や

部品コストの低減が言われますが、

それだけではありません。

私が所属していた事務系の部門でも

コスト低減活動は徹底されています。

簡単なところでは

昼休みはフロアの電気を一斉消灯

エレベーターをすべて稼働させない

トイレのジェットタオル使用禁止

紙資料やコピーは白黒のみ

コピー用紙に裏紙(裏面使用されたもの)活用

ボールペンは芯のみを交換

蛍光ペンはインクで補充

などなど

こういう話をすると、

「トヨタみたいな大きな企業でやるから

効果あるけど、うちで同じことを

やっても大した効果が出ないよ」

とおっしゃいます。

でも本当にそうなのでしょうか?

私はトヨタがこういった活動をやるのは、

2つの狙いがあると思っています。

ひとつは、文字通り、

コストを削減すること

もうひとつは、

従業員にコスト意識を持ってもらうこと

一つ目のコストの削減。

確かに、ひとつひとつの低減活動に

ついては、それほど大きくはないかも

しれません。

でもそういった小さな低減も

積み重なるとバカにはできません。

ひとつひとつが小さいからと言って、

取り組みをしなければ、

全体でコストを下げるなんてことは

できないと思います。

何かひとつのことで、それほど画期的に

コストを下げるなんてことは

そうそうありませんから。

例えば、私が入社して最初に担当した、

「車両の原価企画活動」

について少しお話しします。

きちんと説明すると長くなりますので

できるだけ簡単に説明します。

まず、現行モデルと新モデルを比較して、

利益はいくら確保するのか決める。

その利益を達成するために

今度は、価格と総コストをいくらに

するか決める。

市場から考えて、

価格をいくらにすべきなのか?

総コストはいくらに抑えなければ

ならないのかを割り出す。

そして、そのコスト目標を各費目に

割り付け、それぞれがどうやって

低減するか考える。

とまあこんな感じですが、

その活動は、すさまじいものです。

部品に関しては、0.1円レベルまで

検討されます。

コスト低減のアイデアを

サプライヤーさんとも一緒に出し合い、

徹底的に考える。

形状を少し変えることで材料費〇〇円削減

加工の工程を工夫して〇〇円削減

みたいな感じです。

最終的には、様々な調整を経て、

部品一点一点にまで原価目標が

割り振られます。

0.1円単位まで。

そうやって、部品から組立方法から

物流・梱包コスト、生産場所などなど、

一人一人担当する者が意識して、

小さな額でもコスト低減策を考える。

クルマの部品点数は3万点程です。

ひとつひとつは小さくても

合わせれば大きいですよね。

こうやって、しっかり利益の出る

体質を作っているのです。

これを、ひとつひとつは小さいから

やっても仕方がないと諦めてしまうと、

いつまでたってもコストを下げる活動は

できません。

これは大企業だとか中小企業だとかは

関係ないと思います。

また、これは、二つ目の狙いにあげた

「従業員のコスト意識を高める」

という点にも関わります。

提案する側の従業員は、

小さい提案をして採用されないとなると、

次からは提案しなくなるでしょう。

「どうせ提案してもね。。。」

となるわけです。

そうすると、低減を前向きに考えることを

段々やらなくなってしまうのでは

ないでしょうか?

そして、コストを低減するという意識すら

次第になくなってきます。

こうならないためにも、

小さくても簡単にすぐできることは

取り上げて、みんなで取り組む。

そういう気持ちが大切だと思います。

ましてや、企業のトップが

コストに対する意識が低ければ、

従業員の方が高いコスト意識を

持つことはないでしょう。

トヨタでは、常日頃から小さな

コスト低減を大切にしています。

当然コストを下げることだけが

すべてではありません。

お金をかけるところにはかける。

それも大事です。

ここで言っているのは、

付加価値をうまないムダなコストです。

そこはご理解を。

あなたの会社でもムダなコストは

発生していませんか?

考えてみたら、色々思いつくことが

あるのではないかと思います。

トップが率先して、

日頃からムダなコストはないか考える。

先ずは、そこが収益を上げるための

スタートなのではないでしょうか?

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<今日のありがとう>

本当は面と向かって伝えたい

でも中々言えない自分がいます

だからこの場を借りて少し...

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今日は、トヨタ時代にお世話になった

とある部品会社の部長Mさんへの

ありがとうです。

Mさんとお会いしたのは、30歳の頃。

その頃に、私は、

「南アフリカに触媒生産工場つくる」

というプロジェクトの担当を

することになりました。

南アフリカで触媒を生産し、それを

欧州に輸出するというプロジェクトです。

ちなみに触媒というのはクルマの

排気ガスを浄化する装置です。

Mさんは、その触媒の製造メーカーの方で、

そのメーカーとトヨタと合弁で工場を

作るというものでした。

当時、私はその仕事を一任されていたの

ですが、正直、相当大変でした。

仕事を相談できる相手がほとんど

いなかったのが一番の原因です。

組織の編成上、自分の上司は部長。

その部長は、東京がメインだったので、

週に1、2回しか会えない。

殆ど相談する時間がとれないのです。

ましては、その仕事は新しいことです。

どうやって進めてよいかわからない。

新しい仕事を始めるには

まず、関係する部署の理解を得る

必要がある。

そうなると最初の理解活動は、

部長さんや次長さんレベル。

自分より年齢が一回りも二回りも上の人達。

そういう人達の相手をしないといけません。

ただでさえ、新しいことというのは、

皆さん面倒なのでやりたくない

という意識が働きます。

だから、説明すると色々と突っ込みが入る。

でも経験も知識もないので色々言われても

うまく答えられない。

毎回打合せをすると、ヘトヘトになりました。

そんな時に、助けてくれたのが、

Mさんでした。

Mさんは、元々トヨタにいらした方なので

トヨタの仕事の進め方について、

よくご存じでした。

その経験を生かして色々私に

アドバイスをしてくれたのです。

Mさんは、人間的にもとても素敵な方で、

私はとても尊敬していました。

Mさんがいらっしゃったおかげで、

私はその仕事を無事にこなせた

と言っても過言ではありません。

Mさん、それ以降もずっと私のことを

気にかけてくださっていたようです。

何年か経った後、Mさんが定年退職を

される際、挨拶をしたいとのことで

わざわざお電話もいただきました。

その時は私の連絡先も変わっていたので、

わざわざ色々問い合わせて、

電話番号を見つけてくださったようです。

「金本さんには、本当に色々お世話に

なりましたので、退職する前に、

是非お礼を言わなければと

思ったんですよ。」

と嬉しいことを

おっしゃっていただけました。

そんなMさんに私は今でも

とても感謝しています。

「Mさん、

本当にありがとうございました!」

最後までお読みいただき

ありがとうございました。

今日も素敵な一日になりますように!

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【発行元】フェリーゼス経営支援事務所

【発行責任者】金本 淳

経済産業大臣登録 中小企業診断士

豊田市働き方改革アドバイザー・講師

【住所】

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