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映画『国宝』が教えてくれた、「興味ゼロ」の顧客の「心を掴む」たったひとつの視点

  • 執筆者の写真: 金本 淳
    金本 淳
  • 8月5日
  • 読了時間: 7分

愛・地球博記念公園ドローンショー
愛・地球博記念公園ドローンショー

皆様に幸運が訪れますように!! ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

心動かす企業経営 vol.524

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<映画『国宝』が教えてくれた、

「興味ゼロ」の顧客の「心を掴む」たったひとつの視点>

先日、映画『国宝』を観てきました。


正直言うと、それまで私は

歌舞伎に一切興味がありませんでした。


名前くらいは知っていても、

難しく、古くさそうだし、何か敷居も高く、

自分には全く関係ないもの

と感じていたのです。


ところが、映画『国宝』を観終わったあと、

大きな心境の変化がありました。


それは

「歌舞伎って、何かすごい」

「もっと知りたい」

「実際に見に行ってみたい」

という、まるで自分では予想外の心の変化でした。


なぜたった一本の映画を観ただけで、

感情を揺さぶられ、

歌舞伎に対する見方が

「無関心」から「興味の対象」

に一気に変わったのか?


この心の変化のプロセスは、

実はマーケティングに大いに活かせるもの

なのではないかと強く感じました


今回は、映画『国宝』をきっかけに

私が経験した“興味ゼロからの変化”を分析しながら、

「商品やサービスにまったく関心がない人の心をどう動かすのか」 について考えてみました。


興味がなかった理由は「知らなかった」から


映画を観てまず気づいたのは、

私は歌舞伎について

「何も知らなかった」

ということです。


「知らないことに興味が持てない」

というのは当たり前のようでいて、

実はマーケティングでは

この「無関心層」の存在が

もっともやっかいです。


なぜなら、「嫌い」「不要」と

感じている人以上に、

そもそも興味がなければ、

こちらの発信にすら気づかないからです。


言い換えれば、


「知られていないこと」は「存在していないこと」と同じ


私が映画『国宝』を通じて初めて知ったのは、

華やかな歌舞伎の舞台とは対照的な

舞台裏での厳しさ、

伝統を守るための苦悩、

役者たちの覚悟や執念、

プレッシャー

でした。


特に、主人公が、何年にもわたり

身体も精神も削って稽古に挑み、

芸の高みに到達しようとする姿には

胸を打たれました。


つまり、

「中身を知ったことで、初めてその価値やすごさを何となく感じることができた」

のだと思います。



単なる説明ではなく、ストーリーが心を動かした


ここでもう一つ大事なポイントがあります。


私は映画を通して歌舞伎に惹かれましたが、

仮にこれがYouTubeの解説動画だったら、

ここまで深く心を動かされたかどうかは

疑問です。


難しい専門用語や伝統芸能の知識を

無理に詰め込むのではなく、

「親子」「継承」「挫折と努力」

といった普遍的なテーマを描きながら、

その中に歌舞伎を“当たり前の風景”

として溶け込ませている。


つまり『国宝』は「教える」のではなく、

「感じさせる」ことをしてくれたからです。


舞台の衣装、所作、映像、セリフ、

静寂と緊張感、視線、間合い、音楽、

などすべてが重なり、

主人公の生き様を通して、

歌舞伎の世界がまるで実際に目の前で

展開されているかのように私に

感じさせてくれたのだと思います。


このように、

ストーリーによって私は“歌舞伎の価値を疑似体験させられた”

そして、これこそが

人の心を動かし、興味を生む鍵

ではないかと強く感じたのです。



マーケティングに応用する3つの視点


この体験を通じて、企業が商品やサービスを

「知らない人・興味がない人」

に届けていくためには、

次の3つの視点が重要だと考えます。


1. 価値の“本質”を丁寧に伝える


歌舞伎が持つ美しさや奥深さは、

パンフレットや広告では伝わりづらいものです。

同様に、企業の商品にも「わかりづらい価値」

がある場合、それを言葉や数字だけで

伝えるのでは限界があります。


だからこそ、

使っている人の声、背景、開発者の想いなど、

“人を介した表現”が必要です。


価値の文脈を丁寧に語ることで、

商品は単なるモノではなく、

「意味ある存在」に変わっていきます。


2. ストーリーで疑似体験を促す


私たちは、商品やサービスの良さを

伝えるとき、つい機能や特徴を

説明してしまいがちです。


しかし人は“自分で体験したこと”にしか

本当の意味で価値を感じません。


『国宝』のように、ストーリーや映像、

演出を通して疑似体験を届けることで、

「自分ごと化」させる

ことが有効だと思います。


たとえば:


  • 化粧品なら、開発者がどんな想いで研究し、実際に使った人の肌がどう変化したかというエピソードを見せる。

  • 家具なら「その家具がある暮らし」の物語を提示する

  • 工業製品なら「開発者の想いや現場の葛藤」を見せる

  • オーガニック食品を売るなら「自然農法とは何か」を説明するのではなく、それを選んだ人の物語を語る。

単なる機能や特徴よりも、

“人の営み”

と結びつけて語ることが大切です。


3. 無理に売り込まない


『国宝』では「歌舞伎を観てください」

とは一言も言っていません。

それでも観終わったあとに、

「実際に舞台を観てみたい」

と思わる力があったのです。


それは、

「売ろうとしないこと」が逆に信頼を生むからだと感じます。

強引に説得するよりも、対象となる世界の

本質をありのまま見せることで

「これはすごい」 「もっと知りたい」 と思わせる。

その“引きつける力”を作ることが、

良質なマーケティングの基本なのだと思います。



商品の“中身”に自信があるなら、ストーリーにして届けよう


最後に、映画『国宝』を観て

気づいたことをもうひとつ。

「中身に自信があるものほど、ストーリーで届けるべき」

ということです。


歌舞伎の世界は決してわかりやすくありません。

しかし、その奥にある“本物の価値”

に触れたとき、人は心を動かされ、

興味を持ちます。


これは、どんなニッチな商品でも同じです。


むしろ、知る人ぞ知るようなものほど、

正面から「良さを語る」のではなく、

ストーリーの中で“魅せる”ことが重要です。



まとめ


今回私が歌舞伎に興味を持つようになったのは、

映画『国宝』が私に

“体験”をさせてくれたからでした。


そしてその体験は、知識や情報ではなく

“感情”に根ざしたものでした。

これこそが、商品やブランドを知ってもらい、

好きになってもらうための原則です。

つまり、こう言えるでしょう。

「商品を売りたいなら、まず“物語”を届けよ」

商品やサービスが持つ

“背景の美しさ”

“関わる人の思い”

“使うことの意味”

を、ストーリーの中で自然に伝えることで、

人の心は動きます。


その導線を丁寧に設計することで、

“興味がなかった人”が“心を奪われるファン”

に変わっていくのだと思いました。

商品やサービスの良さが伝わらない

と悩んでいる方は、まず「物語」を

考えてみてはいかがでしょうか。


誰かの人生の中に、さりげなく その価値が登場するようなストーリーを。




ご参考になれば幸いです。




☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

<今日のありがとう>

本当は面と向かって伝えたい

でも中々言えない自分がいます

だからこの場を借りて少し...

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先週、愛・地球博記念公園に

行ってきました。


愛・地球博の20周年のお祭り

ということで

盆踊りやドローンショーが開催されました。


ゲストには、荻野目洋子さんとSKE48

司会が花咲かタイムズの東貴博さんで

大村知事も来られていました。


そして皆で

恋するフォーチュンクッキー

となりのトトロ

マツケンサンバ

ダンシングヒーロー

計4曲、振り付けをレクチャー

してもらいながら盆踊りしました。


最後、荻野目洋子さんの生歌での

ダンシングヒーローは最高に

盛り上がりました。


久しぶりの盆踊り、

滅茶苦茶楽しかったです。


そして、その後のドローンショーも

キレイでした。


初めてドローンショーというものを

見ましたが、なかなか幻想的で

いいものでした。



当日はものすごく暑かったですが

意外に人も少なく、

イベント内容も充実していて

ホント楽しかったです。


盆踊り後は大村知事とも

写真撮影もできました。


今回、たまたま妻が見つけて軽い気持ちで

行って見ようかと出かけたのですが

何かお得な気分でした。



素敵なイベントと企画いただいた皆様、

そして盛り上げていただいたゲストの方々

関係者の皆様に感謝です。


素敵な時間をありがとうございました!




最後までお読みいただき

ありがとうございました。


今日も素敵な一日になりますように!





◆読者からの励ましの声が、

何よりもエネルギーになります。

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お待ちしています。

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