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心動かす企業経営 vol.227
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<中古スポーツカーにみる自動車業界の行方>
おはようございます。
フェリーゼス経営支援事務所の
金本淳(かねもとあつし)です。
2000年式シビックタイプR:1,200万円
1992年式スープラ:500万円
「30年落ちなのに・・・
国産スポーツカー価格爆上げ」
この前、新聞を見ていたら、そんな記事が
目にとまりました。
その他、94年式のスカイラインGTRは
2,000万円超えるものも
98年式マツダRX-7は600万円超
すごいですね。どれも新車の時より
値段が相当上がっています。
昔も、トヨタの86レビンやトレノなど
一部マニアに人気の車種が中古の割に
値段が高いという現象がありました。
でも新車より高いなんてことは普通は
なかったような気がします。
なぜ、こんなことが起こって
いるのでしょうか?
どうやら、この現象、
日本の消費者の影響だけではないようです。
当然、一部、日本でも昔のスポーツカーを
楽しみたいという方たちのニーズは
あるようです。
昔のスーパーカーブーム世代や
漫画イニシャルDを見た若者など。
ただ、ここまで値段が
跳ね上がっているのには、
別の要因があるようです。
それは、アメリカで
日本のスポーツカー人気が
高まっているからのようです。
皆さんもご存じの方も多いかと思います。
日米欧のスポーツカーが出てくる
カーアクション映画「ワイルド・スピード」
この映画がどうも大きく
影響しているようです。
この映画の初公開は2001年。
でも、その当時、物理的に日本の
スポーツカーを購入するのが難しかった。
なぜなら、
アメリカは右ハンドルの輸入は原則禁止。
ただ、製造から25年過ぎれば、
それが解禁されるとのこと。
2000年ごろに映画を見て、
日本のスポーツカーに憧れた若者が成長し、
ある程度お金に余裕のある世代になった。
そこに25年ルールが解禁され、
90年代の日本の中古スポーツカーが
輸入できるようになった。
そこで一気にニーズが高まったようなのです。
いやあ、ものの価値って面白いですよね。。
ここまで急騰しているのは、
一時的なものかもしれませんし、逆に
もっと上がっていくのか正直わかりません。
ただ、「昔のクルマに乗りたい」
というニーズは、これからも
根強く続くのでしょう。
今の時代のすべて電子制御され、
完成されたクルマに少し物足りなさを
感じるようになっている人も
いるからなのでしょう。
実際、現行のスープラやNSXなどは、
あまり売れていないようですし。
それよりも一昔前の、
完全じゃないけど、乗ってて楽しいクルマ
操作することはもちろん、それ以外に、
エンジン音や風を切る音、
マフラーから出る排ガスのにおいなど、
五感をフルに使って楽しむようなクルマ。
そんなクルマに価値を見出す
クルマ好きの人たちが、これからも
確実に存在し続けるんでしょう。
そういうニーズを受け、
自動車メーカーも打ち切りしていた
昔のスポーツカーの部品の提供を
一部車種では再開したりしているようです。
こういうニーズが再燃する一方、
ご存じの通り、クルマ業界は今、
全世界的に
「環境にやさしいクルマづくり」
という大きな課題を抱えています。
そういった中、クルマ好きの方たちへの
ニーズに自動車メーカーは
どうやって応えていくのでしょうか?
クルマというものは、元々、贅沢品で、
昔は誰もが簡単に変えるものではなかった。
高度経済成長期とともに、だんだん
日本人が豊かになり、何とかクルマを
購入できる層も増加してきた。
その頃は、クルマを購入するというのは、
一大イベントで、初めて我が家に
クルマが来るということで、
家族みんなでお祝いをした
みたいな話を聞きます。
私がトヨタで海外営業を担当していた時も、
新興国の人たちにインタビュー
させていただいたとき、
こんな風に話される方が多かったのを
思い出します。
「頑張って稼いで
いつかクルマを買うのが夢だ!」と。
昔は、日本人も、クルマを持つことは
憧れとか夢とか、
そういう感じだったのでしょうね。
それが、段々とクルマがあることが
当たり前の時代になってきた。
その中で、当然クルマに対するニーズも
多様化してきます。
所有する喜び、クルマに乗る喜びから、
ライフスタイルに合わせた、
使い勝手の良いクルマなど
さらに言うと、今は単なる移動手段
としてのものという風に考える人も
たくさん出てきていると思います。
そして、それに応えるように
各自動車メーカーは色々な車種を
開発していった。
そこに今度は、人々のニーズ
というものを満たすと同時に、
環境という大きな課題にも
対応していかなければならなくなった。
もう、こうなってくると、
同じクルマと言っても、
全く違う製品になってきますね。
これからのクルマに対するニーズは、
どんどん二極化が進むのでしょう。
一つは、単なる移動手段としてのクルマ
(のりもの?)
そして、もう一つは
クルマに乗ることを楽しめるクルマ
腕時計の世界が少し似たような感じにも
思えます。
元々、スイス製を中心とした機械式の
腕時計が殆どだった。
そこに日本製の低価格クオーツ時計や
デジタル式時計が70年代から普及し、
スイスの時計生産が、
一時、瀕死の状態に陥った。
ところが80年代以降、
機械式の良さも再び見直され、
高級な機械式腕時計のニーズが高まった。
今や、同じ腕時計と言っても、
全く違う世界ができている。
私も職人さんが心をこめて
制作した機械式時計は好きです。
やはり、何かデジタル時計や
クオーツ式時計とは違う味というか
良さがありますしね。
さて、腕時計の話はさておき
このような状況に、
どう日本の自動車メーカーが
対応していくのか?
その今後の動向がとても気になります。
私が、トヨタで商品企画を
担当していた時にも、既に色々な葛藤が
社内に出始めていました。
そのころのスローガンとして、
「いいクルマをつくろう!」
というのがありましたが、
「一体いいクルマって何?」
って、みんな思っていました。
現実は、そのように、方針が明確に
定められない中で自動車業界は
動かざるを得ない状況なのだと思います。
ただ、言えることは、
移動手段という位置づけだと、
それこそ、グーグルやアップル、
アリババ、バイドゥなどの巨大IT企業との
真っ向からの競争になってきてしまう
のだと思いますし、正にそうなりつつ
あります。
トヨタの未来都市Woven cityのように
移動手段と共に町ごと作ってしまう、
そのような戦略もとって
行かなくてはなりません。
日本の自動車メーカーが
生き残っていくには、
色々な可能性を広げ多岐に渡る戦略を
立てつつ、やはりクルマ本来の
「乗る楽しみ、走る喜び」の部分、
そこもうまく生かした部分も
必要になってくるのだと思います。
自動車産業は、愛知県の基幹産業です。
この自動車産業の動向如何で
この地方の中小企業の多くが
大きな影響を受けてしまうことは
間違いないです。
ところが、今の世の中、
目まぐるしく環境が変化し、
誰も動きが読めません。
こういった状況の中、
自動車産業にかかわるこの地方の
中小企業が、どう対応していけば
いいいのか?
というのは誰も明確な答えを
出せないところでしょう。
トヨタ時代に上司だった人たちに
今話を聞いてみても、
「中で働いている人間ですら
全くどうなるかわからない」
と漏らしておられたくらいです。
ただ、長年トヨタ自動車で
働かせていただき、
お世話になった私としては、
この激動の中、
なんとかトヨタに頑張ってもらい、
そしてこの厳しい競争を
勝ち抜いて行ってほしいと強く願います。
「頑張れ、トヨタ!」
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<今日のありがとう>
本当は面と向かって伝えたい
でも中々言えない自分がいます
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先月の話ですが、
とても風が強く、寒い日がありました。
その日、出掛けた時に、
マンションをいつも清掃して
いただいている方に廊下でお会いしました。
いつものように、きれいに、
マンションの廊下を掃除して
くださっていました。
風が吹きすさぶ、ブルブルするような
すごい寒い中です。
私は、その姿を見ると、
どうしてもきちんお礼の言葉を
述べたくなりました。
いつもは、少し面と向かって
お礼を述べるのは照れくさいと
いうのもあり、
「こんにちは」
とあいさつするくらいです。
でも、その日は、それではいけないと、
「いつもきれいにお掃除していただいて
ありがとうございます」
ときちんとお礼を言ってみました。
はっきりと、表情を見ることは
できませんでした。
でも、少し驚かれたような感じには
見受けられました。
完全な自己満足の世界です。
ただ、照れくさいけど、頑張って
お礼を言えたことが嬉しかったです。
本当は、こういうことを色んな場で
もっともっと恥ずかしがらずに
言えるようになりたいです。
自分が、これまで一番
足りていなかったことは、
周りに感謝する、
当たり前のように恵まれていたことに
感謝する
ということだったと思いますから。
「今日のありがとう」というのも
そういった自分自身をどんどん
変えていきたいという想いから
始めましたしね。
そういった意味では、今回
きちんとお礼を言えたことは、
私の中では大きな進歩です。
改めて、それを言えるきっかけを
つくっていただいたお掃除の方に
二つの意味で感謝せねばなりません。
「いつもお掃除ありがとうございます!」
そして
「お礼を言わせていただいて
ありがとうございます!」
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
今日も素敵な一日になりますように!
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