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執筆者の写真金本 淳

現代自動車の日本再参入とマーケティング

更新日:2022年10月7日


(2019年3月 熱田神宮)

皆様に幸運が訪れますように!!


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

心動かす企業経営 vol.320

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<現代自動車の日本再参入とマーケティング>



おはようございます。

フェリーゼス経営支援事務所の

金本淳(かねもとあつし)です。 




現代自動車が12年半ぶりに日本市場に

再参入すると発表がありました。


しかも昔はヒュンダイという

日本語名称でしたが、今度は

ヒョンデという名称に変えての

参入のようです。



導入される車種は2車種。


電気自動車のアイオニック5

水素自動車のNEXO(ネッソ)


というラインナップのようです。



最近の現代(ヒョンデ)の状況については

私はよくは知りません。


でもトヨタにいた時は、現代については、

本当に色々研究しました。



私がトヨタで商品企画関係の仕事を

していた今から10~20年くらい前の話です。


当時は現代が、ロシア、東欧、中東、

中南米、インド、アフリカなどの新興国を

中心に、ものすごい勢いで市場シェアを

伸ばしてきていました。



トヨタや欧米メークの同クラスのモデルと

比較して、3割以上安い。


圧倒的な価格差を武器に市場シェアを

拡大してきていたのです。



特に韓国車が強かったのが、今のトヨタの

ヤリスのような小型車クラスです。


多くの国では、韓国車がトヨタよりも

圧倒的に売れていた。


というか、その国のシェアナンバーワン

のところもたくさんありました。



私が長い間、地域の商品戦略などを

担当していたアフリカ地域でも

北アフリカのアルジェリア、モロッコ、

エジプトや南アフリカなど、

現代の進撃がすさまじく、どうやって

対抗していこうかといつも

頭を悩ませていました。




そんな現代ですが、日本には、

2001年に初めて参入。


ソナタやエラントラなどの

セダンモデル中心に参入してきて

いたのを覚えています。



当時、大流行していた韓国ドラマの主人公、

冬のソナタのペヨンジュンをCMに

起用していました。


まさにドラマと同じ名前のモデル、

ソナタのCMでした。



そして


『ヒュンダイを知らないのは

日本だけかもしれない。』


といった挑発的なキャッチコピー。


また2002年の日韓ワールドカップでは

スポンサーにもなり、大々的に

現代の知名度をアップしようと

していました。



ただ、その当時の韓国車は、

日本では全く売れなかった。




世界の中では、すごく勢いのあった

現代のクルマ


その現代のモデルが日本で

受け入れられなかったのは

なぜなんでしょうか?



全く同じ製品を売っていても

受け入れられる国と

受け入れられない国がある。


不思議ですね。



色々説はありますが、

日本で売れなかった大きな原因は、

その当時の韓国車というか韓国製品に

対するイメージだと私は思います。



値段は安いが、

品質やデザインがいまひとつ。


悪く言うと2流,3流的なイメージが

その頃の日本人にはあった。



そもそも日本には品質の高い国産の

自動車メーカーがたくさんある。


そして、そこに欧米の高級車が

入ってきている。



そんな中、多少安いと言っても、

クルマは数百万円もする買い物です。


クルマを普通に買うことが出来る、

選択肢も色々ある、


それがその当時の一般的な日本人でした。



安いだけのイメージでは、

そんな日本の消費者に

受け入れられるのは到底無理

だったのでしょう。



それにセダンというモデルタイプが

もうその頃の日本市場では段々

減少傾向にあったというのも

多少あるでしょう。



とにかく、完全に商品とターゲット市場が

ミスマッチを起こしていたのだと思います。



一方、韓国車が新興国中心に売れていたのは、

ズバリ商品とターゲット市場が

マッチしていたからだと思います。



その当時、BRICKsという言葉が

流行したように、新興国では経済が急速に

発展し、それとともに労働者の賃金上昇が

発生していた。


そういった中、これまでクルマに全く手が

届かなかった層が、何とか頑張ったら

クルマを買えるくらいまでの

中間層に成長してきていた。


丁度、日本でも1960年代の

高度経済成長期でクルマを買える層が

増えてきたのと同じ現象なのでしょう。


「クルマを手にすることが夢」みたいな

そんな感覚なのだと思います。



その当時そんな新しい層が新興国では

たくさん出現していた。


クルマを手にすることで、

行動範囲も広がる。

仕事も広がる。


だから多少無理してでもクルマを買いたい。


だから値段が安ければ品質は

そこそこ我慢できる。


その時に彼らの目の前に

現代のクルマが現れた。


といったことで市場ニーズに

ハマッテいたのだと思います。



これがマーケティングの難しさ

なんでしょうね。


同じモデルでもターゲットを誤ると

全く売れない。


それから、日本の場合について言うと、

韓国とのこれまでの歴史的な関係も

あって、国民感情として、そもそも

韓国製品を受け入れにくいという

土壌があったのかもしれません。




さて、では今回の現代の挑戦は

どうなるのでしょうか?



その当時とは、日本も随分様子が

変わってきています。


昔ネックだった品質に関しては、

今は韓国車もかなり向上しているようです。


しかもデザインについても、

欧州の有名デザイナーを起用するなどして

力をいれています。



事実、今回の電気自動車などは、

欧州のモデルとデザイン・品質ともに

全く遜色ないレベルだと専門家は

述べています。



日本人の意識としても、若い人を中心に、

何が何でも日本製という感じでも

なくなってきているような気がします。


私もそうですが、スマホは中国製を

つかっていますし、それで問題は

全くありません。


ただ、クルマとなると今のところ

個人的には現代のクルマは選択肢には

入りませんが。。



でも、若いひとたちはどうなんでしょう?


そもそもクルマ離れが進んでいます。


少し前に学生に聞いてみても、

日本車のモデル名すら知らない子たちが

多かったことにはビックリしました。



また最近では、BTSなど韓国のグループが

世界的に活躍しています。


そして、日本の学生でも、日本人より

韓国のグループのファンのほうが多い。


そんな今の日本の実態を考えると、

昔とは違うのかもしれません。



ただ、今回導入されるモデルが

電気自動車と水素自動車です。


値段が安いと言っても、

アイオニック5が500万円弱、

ネッソは800万円弱です。


なかなか若い人が簡単に買える値段では

ありません。



現代の社長は、

日本では脱炭素の意識の高まりで、

こういったモデルが若者中心に

需要が高まるということを想定して

と言っています。


また、販売だけでなく半分はカーシェアで

ということで進める予定のようです。



ただ、本当のところはどうなんでしょう?



事実、現代は元々日本では本気で

売る気はないという説もあるようです。


狙いは、日本市場に参入しているという

事実を作りたいということとのこと。


確かに、それはあるかもしれませんね。


日本で売れなくても厳しい日本の市場で

売っているということで、

他の国でアピールすることができる。


そうやって、日本で売れなくても、

他の国で売れればいいという全体戦略を

考えてのことなのかもしれませんね。


売れなくてもいい。

売れたらラッキー。




そういう意味では、

マーケティングというのは

奥が深いですね。



ただ、こんなことを言いながら、10年後、

現代のモデルが日本でシェアを

伸ばしているということになっている

可能性だってありますしね。




さて、今回は現代の12年半ぶりの

日本参入から色々考えてみました。


製品の販売が成功するかどうかというのは、

本当に色々な要素が絡み合っています。


同じ製品でもターゲットを的確に捉えないと

売れない。


一方で、売れなくても売る意味があるなど。



ご参考になれば幸いです。





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<今日のありがとう>

本当は面と向かって伝えたい

でも中々言えない自分がいます

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うちでドジョウを一匹飼っています。


もう4年くらい前ですが、

息子と近所の川と田んぼがつながる水路の

泥の中を網ですくって捕まえたものです。



その当時はまだ長さ3cmくらいで

身体の太さも3mmくらいしか

ありませんでした。


それが、この4年程の間で

すっかり丸々太り、長さも

15cmくらいに成長しています。



ドジョウ君の顔を見ていると

癒されます。



結構、マヌケで頭の悪そうな顔を

しているところが、愛嬌があって

可愛いのです。



そんな我が家の癒しペットの

ドジョウ君に今日は感謝です。



「ありがとう!」


「長生きして、これからも

癒してください!」





最後までお読みいただき

ありがとうございました。


今日も素敵な一日になりますように!





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何よりもエネルギーになります。

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【発行元】フェリーゼス経営支援事務所

【発行責任者】金本 淳

経済産業大臣登録 中小企業診断士

豊田市働き方改革アドバイザー・講師 国際ファッション専門職大学非常勤講師

【住所】

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