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  • 執筆者の写真金本 淳

「値上げ」の心得


(2005年3月 南アフリカ 喜望峰)


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

心動かす企業経営 vol.368

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<「値上げ」の心得>



おはようございます。

フェリーゼス経営支援事務所の

金本淳(かねもとあつし)です。 




ロシアのウクライナ侵攻以降の

世界的な物価高、急激な円安。


多くの物資を輸入に依存をしている

日本人にとっては非常に厳しい状況が

続いています。



皆さんの会社やお店でも、

燃料費、資材の高騰という形で

その影響をまともに受けているところが

多いのではないかと思います。


そして、何とか値段を

上げれないかなあと思われている方も

きっといらっしゃることでしょう。



その値上げについてですが、

先日新聞にこんな記事がありました。



「100円ずしが消える?」という記事。


大手回転ずしチェーン4社の

値上げに関する話でした。



くら寿司とスシローは最低価格を

それぞれ税込み115円、120円に値上げ



はま寿司とかっぱ寿司は、

税抜き100円の商品を残す。


但し、はま寿司は高価格帯の商品の

値上げは実施。


一方、かっぱ寿司は、値段を変えず、

税抜き100円を30種類も追加するとのこと。



どの企業も苦しいのは同じ。


でも、

こんな風に同じ100円ずしチェーンでも

その対応は様々です。



皆さんは、どのチェーンの戦略が

正しいと思いますか?



正解は・・・



誰にもわかりません。


正しいですか?

という聞き方がおかしいですね。

企業の戦略に正解はないですから。




各社、今回の価格対応には、

当たり前ですが、それなりの考え方が

あってのことです。



ちなみに、各社の対応に関する説明は

こんな感じです。



「終わりの見えないコストの高騰に

企業努力だけでは対応しきれない」


と言うのは、くら寿司の田中社長です。


同社は、10月期の当初計画は黒字を

見込んでいたが、直近では9億円の

赤字予想となっています。


原因は、原材料の高騰、それに加え、

海外から仕入れる具材の輸送費と

梱包資材アップが重なったとのこと。



スシローは、値上げは

「商品の質を下げないための判断」

と説明しています。



はま寿司は、

「百円だから食べるという家族連れが多い。

そこに手を付けると客数減を招きかねない」



かっぱ寿司は、

「百円は原点」

「価格改定は慎重に検討するが、

現状で発表する内容はない」

とのこと。



今回の判断は、各社それぞれの現状を

踏まえての、苦渋の判断なのでしょう。



くら寿司とスシローは、

このままでは経営そのものが

危ぶまれるとの判断なのだと思います。



コスト削減努力もしているが、

かなり限界まで来ている。


これ以上やってしまうと、

大事な商品の品質が落ちてしまう。


また、商品だけでなく、

提供するサービスの質も落ちてしまう。


結局、それはお客様の満足度を下げしまう。



つまり、客離れを引き起こし、

さらには経営難につながる。


それだったら、

少し値段を上げさせてもらう。


そうすることで、

なんとか商品とサービスの質を保ちつつ、

これまで同等、あるいはそれ以上の

付加価値をお客さんに提供していく

という判断。


それをお客さんも理解してくれるだろう。


というか、それを理解してくれない

お客さんはあきらめざるを得ないという判断

なのだと思います。




一方、はま寿司とかっぱ寿司は、

「百円だから来る」

というお客さんを重視


「百円」にこだわり、

何とか「百円」を維持して頑張る。


そうすることで、

「100円寿司があるから来る」

というお客様の期待に応える

ということ。



また逆に言うと、この2社については、

100円でもまだ何とかグループ企業

全体としてやっていける体力がある

ということかもしれません。


「百円」であることのメリットと企業体力を

考慮しての判断と言えるでしょう。




どんな企業も価格を上げなくて済むなら、

そうしたいと思っているはずです。



でも、価格を上げずに頑張って、

結局経営が立ち行かなくなるというのは

本末転倒です。



自助努力でコストアップを吸収しつつ、

健全な経営を継続できる

という企業やお店ならいいと思います。


でも、経営の存続にかかわるようなら、

値上げは絶対にするべきです。




たた、当然、値上げは一方的に

進めることはできません。



一見、一般消費者だと企業やお店側で

勝手に値段をあげてしまう

ということは物理的にはできるように

思います。



でもその場合だと、


値段をあげたとたんに買わなくなる。


あるいは他社製品に流れてしまう


ということが起こる可能性があるでしょう。


それによって、返って収益を圧迫している

ようでは元も子もありません。



また、企業向け取引の場合は、

そもそも勝手に値段は上げられません。


元々の取引価格を変えるには

交渉が必ず必要になります。



結局、

一般消費者であろうが、

企業間取引だろうが、

企業側としては、納得できる説明を

準備することが必要なのだと思います。



例えば、一般消費者相手の店舗などで

考えてみましょう。



何の説明もなしに値段をあげてはいけません。


少なくとも、例えば、下のような告知を

お店の目立つところに貼る

くらいはやるべきではないでしょうか?


=================

当店の大事なお客様へ


いつも当店をご利用いただき

ありがとうございます。


材料高騰により○月○日より、

○○の値段を○○円

値上げさせていただきます。


企業努力としてコスト削減に

努めてまいりましたが、どうしても、

このままではお店を続ける事が困難な

状況に陥ってしまいます。


そのため、今回苦渋の決断を

させていただきました次第です。


お店側としましても、引き続き

企業努力を続け、当店をご愛顧

いただいている皆様の期待に

応えていきたいと考えております。


今後も、一層努力して、

皆様に満足いただける商品・サービス提供を

心掛けていきますので

何卒ご理解よろしくお願いいたします。


店主 ○○○○

==================


そうやって説明責任を果たし、

出来る限りの誠意を見せる事です。


また、企業間取引をされている企業様も、

しっかり自社の状況を取引先に

伝えることが大事だと思います。


材料や燃料の高騰による影響を数字で示す。


それが自社経営のどれだけインパクトを

与えるのか数字で説明できるようにする。



相手先も、自社の仕入れ先が

潰れてしまったら困ると思います。


普通は何かの付加価値を感じているから、

取引をしてくれているはずだからです。



きっちり説明しても、

全く理解してくれないとすれば、

その場合、その企業さんとの取引について

考え直す時なのかもしれません。



また、

「値段をあげるなら取引しない」

と一方的に言われた場合、

自社の経営そのものを見直す必要が

あるかもしれません。


それは、裏を返せば結局、

自社が付加価値を与えられていない

可能性もあります。


その場合はそもそも価格以外の自社の

提供価値を磨かなければなりません。




いずれにしても、本当に苦しい場合

値段を上げるための動きを

とらなければいけないと思います。


黙っていても問題は解決せず

どんどん苦しくなる一方です。



そして、その時に大事なのは、

きちんと説明責任を果たす。


極端なことを言うと、

それをやっても理解してもらえない

お客さんや取引先さんとの今後お付き合い

することが自社にとって本当に

メリットがあるかを考える時期

にきているのかもしれません。



これまでのお付き合いを、

単純にやめてしまうと

いう事は本当に難しい問題です。


でも、自社のことを理解してくれない

お客さんと無理して取引していても、

長期的に考えるといいことでは

ないかもしれないという考え方も

出来ます。


ですので、現在、未来の自社の状況を

踏まえた上で、取引を続けるのかを

真剣に熟考する時期に

きているのかもしれません。



今回は、回転ずしチェーンの

価格対応から、値上げについて

考えてみました。



ご参考になれば幸いです。




☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

<今日のありがとう>

本当は面と向かって伝えたい

でも中々言えない自分がいます

=================


先日、経営者の会でオンラインでの

例会がありました。



その会の1週間くらい前です。


その会の司会をやってくれないか

というご相談を受けました。



司会が好きな訳ではないですが

その会を準備してくれている

皆さんには、普段お世話になっています。


それに、そうやって頼んでいただける

ということ自体が有難いことです。



だから、引き受けることにしました。



一昔の自分なら、面倒くさいかも。。

なんて思っていたかもしれません。


でも、今は人に頼まれごとをされる

ということは光栄なことだと考えられる

ようになりました。


もちろん、頼まれてもできない時は

断ります。


でも

頼まれる

=多少なりとも必要とされている

ということ。


そう考えると頼まれると言うのは

嬉しいことです。



そういう意味で、今回司会を

頼んでいただいたことに

感謝です。


「ありがとうございました!」





最後までお読みいただき

ありがとうございました。


今日も素敵な一日になりますように!





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【発行責任者】金本 淳

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豊田市働き方改革アドバイザー・講師

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