
(2022年4月 本宮山スカイライン)
皆様に幸運が訪れますように!!
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心動かす企業経営 vol.329
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<校則見直しと経営理念と人材育成>
おはようございます。
フェリーゼス経営支援事務所の
金本淳(かねもとあつし)です。
全国で校則を見直す活動というのが
広がっているようですね。
企業でも色々な規則がありますが、
こういった校則見直しの活動の考え方を
見ていて、すごく参考になる
と思いました。
これは岐阜県大垣市の東中学のお話です。
この中学校では、生徒が自分達で校則の
変更内容を話し合って決める活動が
進められているようです。
この活動、校長先生からの
提案だったそうです。
2020年に赴任した校長先生は、
こう思ったらしいです。
「いい子たちだが主張が弱い」
そして、校則見直しが主体性を高める
良い機会になるのでは?
と考えスタートしたそうです。
生徒会を中心とした実行員会を作り、
先ずは全校生徒に意識調査を実施し、
また意見箱を設け、変えたい
校則内容を募った。
最初は、意識調査しても6割以上が
「変えたい校則はない」という
回答だったそうです。
それでも40件ほどの内容が
提案されました。
「靴の色は白だけでなく
色付きでもいいのでは?」
「髪型は個性なので自由に」
など
ただ、意見は出てきたものの、
どういう風に見直しを決めていくのか
ということについてはいくつか課題に
ぶつかり、生徒たちも悩んだようです。
先ずは、見直しの考え方、基準
をどうするのか?
大勢から意見を集めるだけでは
まとまらない可能性があるため、
「校則を変える基準」
を話し合ったそうです。
これはNPOから派遣された
コーディネーターさんからの
ご提案でした。
そして優先順位が決まれば、
行動もぶれない
ということで
「安心安全を大事にする」
という理念を掲げた。
また、子供だけでなく大人の意見も
参考にしようということで、
実行委と教員、保護者、地域住民
計二十人ほどで「意見を聞く会」
も開いた。
そこで、教員側からは、髪形について
「パーマや染めること以外、
清潔ならいいのでは」
との提案があったそうです。
「細かく決めてしまうと、
生徒側に判断する力がつかない」
との理由からです。
最初、規則は細かく決めないといけない
と思い込んでいた生徒たちは、
そういう意見を聞いて、考え方を変えました。
そして、実行委では「安心安全」を基準に、
生徒自身が考えて選択できるルールに
しようと考えた。
例えば、靴下は色を限定せず
「黒色や紺色、灰色等」
と幅を持たせて表記し、
長さの指定もなくすことに。
それから、次に悩んだのが議決方法。
学級委員らで構成する生徒議会は、
これまでは報告の場で、
議案が否決されたことはなかった。
でも今回は、
「靴下の長さがばらばらだと印象が悪い」
「細かく決めたほうがいい」
など多くの意見が出て、
まとまらなかったそうです。
実行委の中でも
「一人でも嫌な思いをする人が
いてはいけない」
と意見が割れた。
各学級でも全会一致を望む意見が
出る一方、
「それでは数人が反対したら、
多数意見が尊重されない」と。
色々考え、結局、公民の教科書も参考に、
学級では三分の二以上の賛成、
学級の意見を持ち寄る生徒議会は
全会一致
で可決とした。
そして反対意見も参考意見として
みんなに公表する。
こんな風に生徒たちが、
大人たちの意見も取り入れながら、
自分達で考え、校則を見直す
という活動を進めているのです。
当初、関心の薄かった生徒たちも
段々と関心を持つようになって
きているとのこと。
実行委が考え、試験的に校則を変更し、
再度全体に意見を聞くなどした活動を
通じて、段々他の生徒にも
浸透していったようです。
そして、校則見直しをきっかけに、
生徒が仲間を集めて学校の美化活動に
取り組むなど、他の面でも主体性が
表れてきたという副次的な効果も
出てきているようです。
この取組で面白いと思ったポイントが
いくつかあります。
それは、生徒の意識が活動を通じて
変わってきたこと。
「自分たちの学校生活を自分達で
良くしていきたい」
という意識が芽生えてきたこと。
この中学校の取組みを企業活動に
当てはめれば、そこで働く人たちに
同じような成果が期待できるのでは
ないかと思いました。
この中学では、活動を通じ、
校則の本来の目的(目指す姿)を
生徒が理解できるようになりました。
この目的というは、会社でいうと
経営理念にあたるものだと思います。
何のために経営するのか?
企業の存在意義です。
最初、生徒は校則を守るのは
当たり前だから、
それを変えたいと思う生徒も少なかった。
でも活動を進めるうちに、
規則というものの本来の意味を
理解するようになってきた。
つまり、規則は、
「全校生徒が、安心安全で、
笑顔で、快適に、学校生活を
過ごせるためのもの」
だということが分かったのでしょう。
そしてその目指す姿を達成できるものなら
変えても構わないものだ
ということを理解し始めたのだと思います。
そういう生徒が増えてきた。
だから活動を続けるうちに、
いい風に回るようになってきた。
だから、企業でも
「何のためにこの企業が
存在しているのか?」
「何を目指しているのか?」
という根本的な考え方=経営理念
というのを従業員が先ずは
理解することが非常に大切なのでは
と思うのです。
規則の目的を理解できたから、
自分達のために自分達で考え
動けるようになったのだと思うのです。
私たちは、子供の頃から
規則というものは守るのが正しい
という風に教えられてきています。
規則に従うのは当たり前と
脳に刷り込まれてきています。
でも一方でそれは少し危険を
はらんでいます。
「規則に従ってさえいればいい」
ということで、例え、理不尽な規則
であっても、あまり疑問を持たずに
それに従って行動するように
なってしまう可能性があるからです。
本来の目的を理解せずに
「規則に従ってさえいればいいでしょ」
ということで考えなくなる人間に
なってしまう。
そうすると、大人になって働くように
なってから弊害が出てきたりするのでは
ないかと思うのです。
例えば、経営者さんや幹部の方と
話していると、こんな話を聞きます。
「決められたことしかやらない」
「ちょっと考えたらわかるはずなのに、
言われたことだけしかやれない」
「何度言っても変わらないんです」
これはある意味仕方のない事ではないで
しょうか。
決められたことをやる、
指示されたことをやる
ということが身についてしまっています。
だから、会社に入ってからも
その姿勢は変わらないのは当然です。
結果として、
自分達で自分たちの仕事をやりやすくする
そのために考えてやり方を変えていく
という発想が、はなから育ちにくく
なってしまっているのだと思います。
ただ、ここを嘆いていても
仕方はありません。
そうなると、
先程の中学と同じように
会社側がそれを変えるための環境や
しくみづくりをするしかないのです。
でも、実際、企業側も、
そういう人たちが変わって
いけるような環境やしくみを
提供しているかと言われると、
残念ながら、できている企業さんは
そんなに多くはないと思うのです。
また、取組を始めてはみたものの、
すぐに成果が出ないので
やめたしまったというのも
あるかもしれません。
あるいは、そもそも
最初から、自分たちで考えさせても
ムダだと言う風に考えていらっしゃる
場合もあるのではないかと思うのです。
でも、考えてみて下さい。
上記の中学校の例ではありませんが、
こういう取組はすぐに成果が
出るものではありません。
校則見直し活動が浸透して、
生徒に変化が表れ始めるのには、
時間と手間をかけ、たくさんの試行錯誤が
あったからなのです。
だから企業でも同じです。
手間暇をかけない限り、
思うような人材は育たないのが
当たり前なのです。
簡単ではありません。
でもやらなければ変わりません。
私は、こういう活動は企業に
とってだけでなく、そこで
働く人たちにも非常にメリットの
あることだと信じています。
やらない手はないと思うのですが
いかがでしょうか?
また、そもそもやり方がわからない
というのであればご相談下さい。
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<今日のありがとう>
本当は面と向かって伝えたい
でも中々言えない自分がいます
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一昨日、知り合いの叔母様が
ご逝去されました。
妻の同級生のお母様で
昔から妻の家族が、家族ぐるみでの
お付き合いをさせていただいていた
方です。
私が結婚してからも、
何度もご一緒させていただいています。
いつも柔らかな表情で
とても気の利く本当にお優しい方でした。
いつもお世話になっていたので
年末には義妹家族と一緒にご挨拶にも
何度か行かせていただいていました。
ところが、何年か前からご病気を
患うようになってしまいました。
一昨年の年末に最後にご挨拶に
伺った際には、歩くのもやっとで、
それでも何とか玄関まで出てきていただき
少しだけお話をさせていただきました。
その時も、すごく喜んでくださったのが
今も目に焼き付いています。
本当に色々な場面で、
お世話になった方です。
ですので、今日は、その叔母様に
感謝の意を改めて述べさせて
いただきたいと思います。
「おばさん、ありがとうございました」
「天国から残されたご家族を
これまで通り温かく見守って上げて
くださいね」
「ご冥福をお祈りいたします」
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
今日も素敵な一日になりますように!
◆皆様からの励ましの声が、
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