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  • 執筆者の写真金本 淳

トヨタアフリカ部の強さの秘密



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心動かす企業経営 vol.208

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<トヨタアフリカ部の強さの秘密>



おはようございます。

フェリーゼス経営支援事務所の

金本淳(かねもとあつし)です。 




この前の土曜日に、Zoomでの

集まりがありました。


何の会かと言うと、トヨタ時代の

「元アフリカ部メンバーによるZoom飲み会」

というものでした。



ちなみにアフリカ部というのは、

アフリカ地域の販売営業や

工場運営を支援する部署でした。


残念ながら、元々トヨタにあった

アフリカ部の仕事は、今現在、

豊田通商さんに業務が移管されて

しまっています。


それにも拘らず、なぜか不思議なことに

このアフリカ部というのは結束が固く、

今でも何かの機会につけて、

集まりがあったりするのです。



私も、トヨタにいた時には、

アフリカ関係の仕事が一番長かったです。


アフリカの商品企画や事業企画などなど、

延べ10年ほど関わっていました。


だから、トヨタの中でも思い入れの

強い部署であります。



なかなか、日本にいるとアフリカに行く

機会もない中、アフリカ関係の仕事に

携わっていた期間は、今でも

私のいい経験として残っています。




トヨタにも沢山の部署がある中、

このアフリカ部のように、何年たっても、

誰かが声をかけると、たくさんの人が

集まってくるという部署は珍しいのでは

ないかと思います。


私もトヨタ時代にいくつかの部署を

経験しましたが、個人的に会うことは

あっても、大人数で集まる部署は

アフリカ部以外ありません。



今回も用事で出られない人もいましたが、

20人弱のメンバーが参加しました。


そのメンバーは女性が半分以上です。


しかも私も含め、もうトヨタを

退職している人もいます。



昔と仕事も立場も違う人間が、

ロンドンや南アフリカ、シンガポール、

日本の中でも、関東、九州、愛知など、

色々な場所から参加するという

面白い構図でした。




それで、今回、このことを書いたことには

訳があります。


今回、この集まりに参加していて

考えたことがひとつあるのです。



それは、なぜ、アフリカ部だけが、

何年経っても、誰かが一声かければ

多くの人が集まってくるのか?

ということについてです。



先程も書きましたが、

アフリカ部以外に、みんなで

集まろうという部署は他にありません。


それだけ、このアフリカ部というのが、

みんなにとって思い入れがあり、

結束力も強かったということなのだと

思います。



その証拠に、いつもメンバーが

口にするのが、


「アフリカ部にいた時が

一番楽しかった」


というのです。


この楽しいというのは、当然、

成果を出しながら、やる気をもって

仕事を進めることができていたから

楽しいということです。



ではなぜ、そうなるのでしょうか?



私が思うに、それには、こんな理由が

あったからではないかと思います。



1)アフリカという地域が

トヨタの主力販売地域でなかった


2)人的リソースが豊富でなかった


3)女性が活躍している職場だった



5)意見が言いやすい職場だった


6)販売台数がどんどん伸びていた

などなど


これだけ見ていても「えっ?」と

思えるのではないかと思いますので

少し解説します。



1)アフリカという地域がトヨタの

主力販売地域でなかった


トヨタの全世界販売台数の中でも

アフリカ地域の占める割合は低いです。


よって、社内の注目度が低い

=優先度が低く、色々な面で

我慢しなければならないことが

多かったです。


例えば、アフリカ向けの使用環境に

耐えうる商品を開発してもらえない。


現地の声を聴いてもらいにくいなど。


悪い言い方をすると社内の犠牲に

なりやすいということ。


弱い地域だからこそ、

何とかしてアフリカを盛り上げたい

という気持ちがありましたし、

それが愛着につながっていたのだと思います。


それと、要望を聞いてもらえない社内に

対する反骨精神から結束力が返って

固くなるという、そんな感じが

あったのかもしれません。



2)人的リソースが豊富でなかった


社内で注目度も高くないということで、

人も潤沢にいたわけではなかった。


そのため、若い人でもどんどん責任のある

仕事をさせてもらえた。


それだけ頼りにされているという自負を

持つことができ、そこがやる気に

つながっていた。



3)女性が活躍している職場だった


現地代理店とのやりとりやオーダーの

取り回しなど、女性が主体的に回している

仕事がたくさんあった。


女性が補助的な役割を果たすのではなく、

重要な機能を任されていた。


そのため女性が自身の仕事に対しての

責任感を強く持っていた。


また、男性からしても、そうやって

活躍してくれる女性を尊敬して

信頼するという関係ができていた。


そういう意味では、10年以上前から、

女性が活躍している職場だったと

言うことできます。



4)上司が格好をつけていなかった


管理職の男性社員が、ある程度

自分の人間らしい部分もさらけ

出していたので親しみやすかった。


また、部下のことを信頼して

色々仕事を任せてくれた。


しかも任せっぱなしではなく

自分自身もしっかりと任せた仕事に

対して、フォローしながら、

最終的な責任をもって対応してくれた。


だから安心して、思い切って部下も

仕事をすることができた。


やったことに対して、頑張ってくれたと

口に出して言ってもらえた。



5)意見がいいやすい職場だった


これまで説明してきたように、

みんなが、お互いに尊重しあい、

信頼関係もできていたので、

色々な意見を言っても大丈夫、

ちゃんと聞いてもらえるという雰囲気が

あった。


それは上司に対しても同様で、

普通なら言いにくいことも

あまり遠慮することなく意見を

ぶつけたり、相談しても

受け止めてもらえるという安心感が

あった。


だからこそ、やる気もあがった。



6)販売台数がどんどん伸びていた


これは言うまでもないと思いますが、

自分たちが頑張った結果が成果として

見えていたことが

モチベーションアップにつながった。




以上が、私なりに考えた

「アフリカ部が、なぜ今でも

結束が強いのか?」

という理由です。



まとめてみると、組織力・結束力の強さ

というのは

こういうことから生まれるのかなあ

と思います。



・言いたいことが言える風通しの良さ


・人間関係の良さ、人として信用できる


・責任を与えてもらえるし、フォローも

してもらえる安心感・信頼感


・やったことを評価してもらえる嬉さ


・社内の見えない仮想敵のようなものが

あったからこそ、自分たちが

ひとつになって立ち向かえた


・成果が見えたから自信につながった



これらを見ると、

経営者が企業の組織づくりを

進めていく上で、

大切なものばかりだと思います。



今回のアフリカ部Zoom会は、

私にとって、メンバーとの懐かしい

ふれあいや楽しさの場でありました。


が、それとまた同時に

やはり、大企業であれ、中小企業であれ、

人がモチベーション高く、

自律的に動く組織というものには、

こういった要素が必要なのだなあ

というのを改めて感じさせられた

とても有意義な会でした。




☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

<今日のありがとう>

本当は面と向かって伝えたい

でも中々言えない自分がいます

だからこの場を借りて少し...

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今回は上のアフリカ部Zoom会の

開催調整をしてくれた

Kさんという女性へのありがとうです。



Kさんは、丁度私が、東京にある

アフリカ部に異動になった時に

一緒に仕事をするようになった人です。


ランクルやハイエースなどトヨタの

商用車系に関するアフリカ向けの

商品企画を長年担当していた方で

女性ながらにすごく良く商用車のことを

知っているなあと感心したのを

今でも鮮明に覚えています。



そんなKさんから私も色々なことを

教えてもらいました。


一緒に、南アフリカやモザンビークへの

出張にも行きました。



一旦、他社に転職されましたが、

また今は子育てもしながら

トヨタに戻ってバリバリ働いて

おられるようです。


そして、今回も、場をセッティングして

くれました。



そんなKさん、


「昔のことも含め

今回本当にありがとうございました」


「また、久しぶりにどこかで

ゆっくりお話ししたいです」





最後までお読みいただき

ありがとうございました。


今日も素敵な一日になりますように!





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【発行元】フェリーゼス経営支援事務所

【発行責任者】金本 淳

経済産業大臣登録 中小企業診断士

豊田市働き方改革アドバイザー・講師 国際ファッション専門職大学非常勤講師

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