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心動かす企業経営 vol.277
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<企業活動はどれだけ見える化できるか?>
おはようございます。
フェリーゼス経営支援事務所の
金本淳(かねもとあつし)です。
こういうことってよくありませんか?
従業員に、何度も言ってるけど、
何度も説明しているけど、
なかなかこちらが思うように
動いてくれない。
私はよくそんな話を聞くのです。
それで、この原因は何かなあと
考えてみたのですが、
この原因は、おそらく次のどちらか
なのではないかと思うのです。
・こちらの意図が上手く伝わっていない
・その場では理解してくれているが、
忘れてしまっている。
上の様に考えると、従業員が、
思うように動いてくれないのは、
ある意味仕方がないことかもしれないなあ
と思うのです。
そして、その理由は2つあるのでは
ないかと思います。
1つ目は、
口頭で意図を正しく伝えるのは難しいから
2つ目は、
人はすぐに言われたことを
忘れてしまうから
それぞれちょっと考えてみました。
まず1つ目です。
例えば、あなたが、誰かに、
「掃除機を片付ける」ということを
お願いするとします。
どういう風にお願いしますか?
ひと言でお願いすると、
「これ片付けておいて」
という感じになるかと思います。
でも、これだけだと
上手くいかないかもしれません。
特に初めて片付けるような人だと。
なぜか?
片付けると言っても、色々あります。
どこに片付けるのか?
どんな風においておくのか?
掃除機の本体と先の吸い込む部分は
取り外すのか?など
細かいことを言えば、色々ありますよね。
普通の人は、そんな細かいことを気にして
お願いしないと思います。
でもそういった部分まで正しく伝えないと、
自分が思ったようにやってくれない
という結果を招くかもしれないと
思いませんか?
まだ、掃除機を片付ける
ということくらいなら、
ある程度いいかもしれません。
でも、もっと複雑なことを
伝えるときはどうでしょう?
例えば、結婚式の友人代表スピーチを
行うとなったらどうしますか?
参列者に、正しく自分の想いを
伝えないといけません。
まさか、いきなり当日、
ぶっつけ本番でやる人はいないでしょう。
普通は、事前に絶対準備するはずです。
何をメインの話題として伝えるのか?
それをどういう流れで、
どれくらいの時間で話そうかと
組み立てや中身を吟味するはずです。
そして、紙に書きだす。
それを何度も練習して覚える。
という風になるのではないでしょうか?
でもなぜ、そんな風に手間と時間を
かけるのでしょう?
それは、口で話して、
自分の言いたいことを正しく伝えるのは
難しいから
だから、書き出して、何度も練習する
ということなのではないでしょうか?
そう、口頭で正しく物事を伝えるのは
簡単ではない!難しいのです。
だから口で言っても正しく伝わらない
ということが起きるのだと思うのです。
次に2番目の、
「人はすぐに言われたことを忘れてしまう」
です。
エビングハウスの忘却曲線というのを
ご存じでしょうか?
ドイツのエビングハウスさんという
心理学者が実験を行いました。
意味のない言葉を人々にしっかり記憶させ、
どれくらい覚えているかという実験です。
そうすると、こんな結果が。
・20分後には42%を忘れている
・1時間後には56%を忘れている
・1日後には74%を忘れている
・1週間後には77%を忘れている
・1ヶ月後79%を忘れている
これくらい人間の記憶って
曖昧だということです。
口で正確に伝えるのは、難しい
そして
人は言われたことをすぐに忘れてしまう
という二つの事実がある。
だから、大事なことを伝えようとすると、
口で伝えるだけでなく、
文書、あるいは絵などを通じて、
見える化する必要があるのではないかと
思うのです。
見える化していれば、少なくとも、
忘れてしまっても見直せる。
しっかり考えた文書として記録
されているので、それを読めば、
100%といかないくても、
口頭で曖昧に伝えるよりは、
正しく伝わる可能性が高いし、
人によっての捉え方もバラツキにくい。
ただ、これを企業活動にあてはめて、
その中身を細かく見てみると、
意外と見える化されていない部分も
あるのではないかと思うのです。
確かに、殆どの企業においては、
企業活動の根幹の部分は、
見える化されていると思うのです。
例えば、
社外との取引を考えてみましょう。
一般的な取引を行う場合、
こんな具合かと
見積依頼(電話、口頭、書面)
見積書の発行(書面)
発注書(書面)
納品書(書面)
請求書(書面)
領収書(書面)
今は電子システムで受発注を行うので
一部電子化されている取引もあろうかと
思います。
でも基本、書面もしくは電子データとして
しっかり取引は見える化されているのでは
ないでしょうか?
これがすべて口頭だったら、
何かトラブルがあっても証拠も何も
ないので困ってしまいます。
さすがに飲食店でご飯を食べるときに、
書面でオーダーするということは
しませんが、でも、見積のかわりに
メニュー表があります。
納品書・請求書はないかもしれませんが、
ファミレスなんかだと伝票があります。
それから、対社外の場合、
自社がどんな製品やサービスを
扱っているのかというのは
会社案内やホームページなどで
文書や絵・写真などで見える化
していますよね。
お店などでも何を売っている店か
わかるように看板などで見える化
していると思います。
一方、社内を見た場合、
法律で定められたようなものは
文書化されていると思います。
例えが、就業規則とか労働契約書など。
ところが、一方で、見える化が
十分にできていない部分も
たくさんあるように思います。
・経営理念が見える化されていない
・経営目標や経営計画が
見える化されていない
・製品の1個当たりの製造原価が
把握できていない
・仕事のやり方のマニュアルがない
・製品の在庫がどうなっているか
把握できていない
・お客さんの情報が見える化されていない
・人事評価の基準が見える化されていない
(経営者の独断で決定されている)
・従業員に期待する役割が見える化
されていない
などなど
意外にたくさん見える化されていない
ものがあることに気づかされます。
そして、
見える化されていないことで、
色々な弊害がおこるのではないかと
思うのです。
例えば、製品1個当たりの原価が
把握できなければ、どの製品が
儲かっているのか儲かっていないのか
よくわかりません。
よくわからないと原価低減するにしても、
価格交渉するにしても、
根拠がないので、
何をやったらいいかわかりません。
また、従業員に期待する役割が
見える化されていないと、
従業員は自分の勝手な思い込みで
仕事をしてしまいます。
会社のために良かれと思って
やっていたことが、
実は会社のためになっていない
という話はよくあります。
口頭で、
「こういうことを期待しているよ」
と言っても、
前述のように、人はすぐ忘れるし、
正しく伝わるかもわかりません。
だから何をやればいいのか?
評価されるのか?
ということをしっかり、文書で
見える化する必要があるのでは
ないかと思うのです。
私たちの日常を考えてみると、
私たちは多くのことを口頭で
伝えようとします。
それは、なぜかというと、
多分口で伝えるのが、
伝える手段の中でも
一番手っ取り早いからでしょう。
当然、口頭は便利なので
どんどん使えばいいと思います。
コミュニケーション手段として、
人と話すというのは人間関係を
築くうえでもとても大事だと
思いますし。
でも、上記のようなことを考えると、
企業活動を円滑に進めていくには、
どれだけ見える化できるか
ということが大切になってくるのでは
ないかと思えるのです。
時間がなかなかない中で、
文書などで見える化するということは
大変だと思います。
でも、そこをしっかり
やれるやれないかが
企業の明暗をわけるようにも、
私は思うのです。
ご参考になれば幸いです。
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<今日のありがとう>
本当は面と向かって伝えたい
でも中々言えない自分がいます
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日曜日に、同業仲間の集まりが
ありました。
このコロナ禍で、ほぼ友人や
知り合いに会うという機会が
なくなっており、
人と話す機会も以前と比べ減っている
ように思います。
とてもさみしい限りです。
でもそんな中、久しぶりに
同業の仲間4人が集まり、
仕事の話から、たわいのない話まで
色々お話をしたり、聞いたり
することができました。
とても楽しく貴重な時間を
過ごすことができました。
やはり、人と話をすると
色々と気づきや刺激があり
いいものだなあと改めて
思いました。
そして、今回こういう良い機会を
与えて下さった、3人の方々へ
感謝です。
「ありがとうございました」
「今後ともよろしくお願いいたします!」
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
今日も素敵な一日になりますように!
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