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心動かす企業経営 vol.240
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<Jリーグチームの農業事業がスゴイ>
おはようございます。
フェリーゼス経営支援事務所の
金本淳(かねもとあつし)です。
サッカーJリーグのあるチームが
面白い事業を行っています。
そのチームはJ3の
福島ユナイテッドFCです。
ナント、2014年からチーム内に
農業部という部を発足し、
福島を代表する農作物である
桃やりんご、お米、アスパラガスなどを
育てて販売しているのです。
それぞれ提携先の農家さんとコラボして
育てています。
でも、単に提携先の農家が育てた作物を
販売しているだけというのでは
ないのです。
ちょっとだけ農作業に参加して農業を
PRしますということではなく、
桃であれば木を1本単位で、
米であれば田んぼを1反単位で購入し、
自分たちの木、田んぼとして
年間を通して生育を行っている。
選手やスタッフ自らが農作業も
トレーニング後に持ち回りで分担し、
可能な限り選手全員が作業工程に
携わるようにしているそうです。
また、農業部部長を務める樋口選手は、
できるだけすべての作業に
参加しているとのこと。
桃などは、実がなってから
傷んでいくのが早いので、
おいしい状態のまま届けられるように、
選手総出だそうです。
午前中トレーニングを行い、その後、
半日がかりで、収穫作業、選別作業、
箱詰めや発送作業までを自分たちで
行っているとのこと。
スゴイですね。
栽培、収穫された野菜や果物は
福島県産の農作物や加工品を出店する
「ふくしマルシェ」と農業部の
オンラインショップで販売しています。
ふくしマルシェでは、
アウェイの試合会場や提携クラブである
湘南ベルマーレのスタジアムなどで
出店を行ってきたそうです。
(今は、コロナで制限中)
ことの発端は、震災後、
原発事故による農業への影響を
周囲に住む農家から聞いたこと。
震災後、原発事故の風評被害を受けて
農作物が売れないこと、
後継者が不足していることを理由に、
農業を辞めようとする声が
多く聞こえてきた。
そこで、何か自分たちに協力できることが
ないかと考えるようになったそうです。
この農業部の取り組みが
スゴイなと思うのは、
企業としての本気の事業運営に
なっていること。
単なるボランティアや
企業イメージアップのための
活動ではありません。
事業活動に求められる必要な要素が
しっかり詰まっているところなのです。
コロナ禍前の2019年では、
売上が700万円、
ファンクラブ会費と同程度。
今年の目標は1000万円だそうです。
1000万円というとチケット収入と
同じくらいだそうです。
このように、クラブ運営のための
資金獲得手段として、
しっかり育っています。
この売上げを確保できているのは、
ターゲットを明確にして、
きちんとそのターゲットに向けた
販促活動を展開できているからだと
思います。
先ず、企業の想いが明確です。
「地元農家の風評被害を何とかしたい!」
そして、ターゲットは、
あくまでもサッカーを愛する人たち。
チームのサポーターだけでなく、
相手チームのサポーターも含めてです。
そのターゲットに、
「福島の地元農家の風評被害を
何とかしたい!」
という想いをぶつけている。
福島ユナイテッドFCの選手が、
地元農家の風評被害を何とかして
払拭したいという想いから
本気で農業に取り組んでいる姿、
その姿に、同じサッカーを愛するもの
として、相手チームのサポーター
ですら心を打たれるのではないかと
思います。
お客さんは、試合会場で開催される
「ふくしマルシェ」
でその活動や背景を知って、
何かしら応援したいと思う。
そして実際何か購入する。
ネット通販もやっていることが
わかるので、今度は、
その何割かの人がネット通販も
利用するようになる。
しかも単品だけでなく、
定期的に商品が発送されてくる
定期便も用意している。
そんな風にして、
福島ユナイテッド農業部のファンを
徐々に育てていく仕組みを
整えているのです。
人は元々、熱い想いに魅かれやすい。
その中でも、特に、人というのは、
自分と共通点がある人に
より好意を抱く傾向があると思うのです。
だからサッカー好きの人が
福島ユナイテッド農業部に
魅かれやすくなるのは
自然なことなのだと思います。
また、しっかりした想いがあるので、
サッカー好きの人だけでなく、
一般の人でも、何かのきっかけで
この活動を知れば、ファンに
なってくれる可能性も十分にあります。
それから、携わっている選手たちの
モチベーションを育むことにも
大きく貢献していることも
素晴らしいと思います。
ひとつは、
自分たちのやっていることが、
地元農家の助けになっている
ということ。
つまり
「福島の地元農家の風評被害を
何とかしたい!」
という想い(経営理念?)が
選手(従業員)に共感できるものと
なっていること。
そして、自分たちの作った作物を
おいしいと言って食べてくれる人が
いること。
人の喜ぶ声が聴けること、
人の役に立てているということが、
やはり選手にとって、
大きな喜びや誇りに
つながっているのではないかと
思うのです。
そして、それが、サッカーへの
やる気にもつながると思います。
また、農業活動は、自身の将来の
キャリア形成にもつながる活動だとも
言えると思います。
サッカーだけで長い人生食べていくのは
大変なことです。
サッカーだけやっていて、いきなり
第2の人生を迎えなければならない
としたら、選手は不安だと思うのです。
でも今、農業を通じて知識や働くための
スキルを得ておけば、その不安が少し
払しょくされるのではないかと思うのです。
だから余計やる気もでる。
さらに言うと、
人は色々なことを吸収して、
成長していけることに、
生きる喜びを感じる生き物です。
そうやって、サッカー以外のことで
成長していけることが人生の充実感に
つながると思うのです。
このように、福島ユナイテッド農業部の
活動は、事業を行う上での重要な要素が
うまく機能しているように思うのです。
しっかりした経営理念があり、
それを選手と十分共有できている。
理念のもとで選手がひとつになり、
同じ方向に向かって進んでいる。
ターゲットがはっきりしている。
ターゲット自体がサッカー好き
ということなので、
競合他社と差別化する要因になっている。
そのターゲットに的確な場所(試合会場)で
販促活動を展開できている。
そのフォローとして通販にもつなげる
という戦略もある。
選手にとっては、仕事を通じて、
成長を感じられ、
達成感や充実感を味わえる。
こういったことは、
企業活動がうまく回るための
基本的な要素だと思います。
でも意外と、これらが上手く
かみ合って進められている企業さんは
少ないのではないかと思います。
どこの企業さんも何かしらどこかに課題を
抱えながら進められていると思います。
そんな時、今回ご紹介した
福島ユナイテッドFC農業部の話が
参考になるのではと思ったのですが
いかがでしょうか?
シンプルなのですが、この事例は
何かしら企業活動の原点となるような
ものを思い起こさせてくれるもの
ではないかと私には思えました。
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<今日のありがとう>
本当は面と向かって伝えたい
でも中々言えない自分がいます
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先日の日曜日、夜7時過ぎに
自転車で帰宅してきた時のことです。
マンションの自転車置き場に向かう通路で、
中高生くらいの女の子が前
を歩いていたので、追い越し際に、
「こんばんは」とあいさつして、
私は彼女を追い抜いていきました。
そして、自分の自転車置き場に自転車を
置いていると、その後ろを通って、
その女の子が通り過ぎていきました。
私は、自転車にチェーンをかけ、
そしてライトを消し、パッと
自転車置き場からマンションに入る
入口のほうを見ました。
そしたら、さっきの女の子が入口の戸を
開けたままで待っていてくれるでは
ありませんか。
すぐ後ろに人がいる場合、
待つことはあるかと思います。
でも入口まで15mくらいはあるので、
普通なら自分が先に入って行って
しまう感じだと思います。
私は、申し訳ないなあと思い、
走って行って、「ありがとう」と
お礼を言いました。
そして、エレベーターのほうに
歩いて行きました。
そうすると、前を歩くその女の子も
私の乗るエレベーターのほうに
向かってるではありませんか?
そして、エレベーターに乗るときになって、
ようやくその女の子が隣に住む
Aちゃんだということに気づきました。
暗かったのと、
最近、会うこともあまりなかったので、
大きくなったAちゃんが
一瞬わからなかったというのもあります。
そして、
「隣のAちゃんだよね?」
というと
「そうです」と
「一瞬わからなかったよ。
何年生になった?」
と聞くと
「高1です」
と元気な声で答えてくれました。
そしてエレベーターが到着したので
「ありがとうね」
と言ってさようならしました。
彼女が、私が隣の家のオジサンだと
気づいて、入口の扉を開けて
待っていてくれたのかどうかわかりません。
でも、私は、彼女が、
わざわざ開けてしばらく待っていてくれた
優しい気持ちがとても嬉しかったです。
自分もそうですが、
なかなかできることではありません。
ということでAちゃんに感謝です。
「Aちゃんありがとうね!」
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
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