(2015年12月 リオデジャネイロ コパカバーナ)
皆様に幸運が訪れますように!!
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心動かす企業経営 vol.392
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<中小企業にこそ人事制度が必要>
おはようございます。
フェリーゼス経営支援事務所の
金本淳(かねもとあつし)です。
年功序列の人事制度を見直す動きが
中部地区の企業でも
広がっているようです。
いわゆる、仕事内容や役割に応じて、
処遇を決定する
「職務型」
と呼ばれる人事制度を採用する企業が
ここ数年増えてきているとのこと。
一般的な日本の企業はこれまで
「メンバーシップ型」
と呼ばれるやり方を採用してきました。
こちらは、ひとことで言うと、
終身雇用で会社が従業員を保護し育てる、
会社主導で従業員のキャリア形成を行う
という皆さんご存じのやり方です。
新卒で採用して、会社が一斉に教育して、
能力を開発。
適材適所を会社側が見極め、
仕事を割り当てる。
それに対して、「職務型」は、
個人主導のキャリア形成であり、
会社と従業員の関係性も対等である。
より個人の努力が必要になる実力・能力主義
であり、給与も個人の努力次第という
世界です。
元々、欧米では職務型が一般的です。
決まった職務に企業が採用募集をかけ、
その要件に合致する人が応募し採用する。
それは、転職が当たり前で、
労働者市場の流動性が高いから
やれることです。
昔の日本のように新卒で一括採用して
終身雇用というのが当たり前の状況だと、
ちょっと難しいのは想像できますよね。
では、なぜ最近この職務型が日本でも
増えてきているのでしょう?
それには、以下のような理由が
あるようです。
1)終身雇用が徐々に崩壊
2)働き方の多様化進展
3)リモートワーク普及
4)労働市場のグローバル化
など
1)終身雇用が徐々に崩壊
終身雇用が崩れてきているため、
比較的中途採用もやりやすくなった。
企業が一から教育して人を育てなくても、
最初から職務遂行能力のある即戦力人材を
獲得しやすい状況になってきている
2)働き方の多様化進展
女性や高齢者、障害者など、昔と比べ、
様々な形の雇用が進んできていること。
3)リモートワーク普及
リモートワークでは、みんなで集まって
チームですり合わせて仕事を進める
という従来のやり方が難しい。
どうしても個人に負うところが
多くなるため、成果を出す人と
出さない人がよりはっきり見えてくる。
そのため成果を出す人に仕事を
任せるというやり方が適している。
4)労働市場のグローバル化
ネットやSNSで優秀な人材を世界中から
集められるようになってきている。
それを利用して
グローバル企業は学生も含め優秀な人材に
直接アプローチして採用するようになって
きている。
そんな風に世界的に優秀な人材の
獲得競争が進んできています。
そのため、日本企業も世界標準である
「職務型」を採用しないと、
優秀な人材を獲得できなくなる可能性がある。
なお、「職務型」人事制度について
一般的に言われるメリットは、
適正な賃金を払うことができる
無駄な人員を削減し組織を効率化できる
などがあります。
職務の価値が給与として明確に
定義されるので、年功序列のように
一律の給与を払う必要がなくなる。
また、これまでは人の採用ありきです。
採用してから、教育して、
その人の能力を見極め
仕事を割り振っていた。
でも職務型では、最初から職務に必要な
人員を採用するだけなので、無駄な人材を
採用する必要がない。
こんな風にメリットだけ見ていると、
一見「職務型」も良さそうです。
ただ、しかしながら、人事制度というのは
どれをとっても一長一短あり、
どれが正解というのはありません。
ですので、そこは慎重に
考える必要があります。
例えば、2000年代前半に広まった
「成果主義」です。
日本でも一時期こぞって採用する企業が
増加しました。
でも結局上手く運用できずに、
形骸化してしまっている企業が殆どです。
成果をどう評価するのかというのが難しい。
売り上げなど数字として目に見える
成果ならわかりやすいが、
そうでないものも多い。
また、難しい目標設定にすると成果が
出ないので簡単に達成できる目標を
設定しがちになる。
チームで成果を出すよりも個人で成果を
出そうとしてしまうため
上司が部下を育てなくなったり
必要な情報を人に教えなくなる。
といったようなことが上手くいかなかった
原因なのでしょう。
「職務型」は、成果主義の傾向が強いので
結局、同じようなデメリットが
発生するのではないかと思います。
それでも、職務型を採用していくという
企業が増えているのは、デメリットより
メリットのほうが多いと
捉えているからなのでしょう。
職務型を採用している企業の狙いは
これまでは年齢のため役職に就けず、
能力も発揮できず、
退職していったような若くて優秀な人材を
引き留めたいということのようです。
結局、どういう人事制度を
採用するのかは、企業次第
なのだと思います。
正確に言うと、企業が中長期的な
目線で考えて、どういう会社を
目指すかによるのではないかと思います。
どういう社風を作りたいのか?
働く人にどんな風に
働いてもらいたいのか?
会社と従業員、従業員同士の関係を
どんな風に作っていきたいのか?
など
そういったところを、
企業=経営者が先ずは明確にする。
そして、実態と比較しながら、
理想に近づけるためにどういう人事制度を
作っていけばいいのか、
それを考えるだけなのだと思います。
別に、「職務型」、「メンバーシップ型」
などの定義に縛られる必要はありません。
ちなみに、私は、
大企業であればあるほど、
人事制度というのは運用が難しい
と思います。
制度を設計する人は色々考えて
最適だと思える人事制度を設計します。
でもその設計した人の考え方や想い
と言うのはなかなか現場には
浸透しにくいです。
それは人が多い故の宿命でもあります。
実際、私がトヨタで働いていた時も、
色々な人事施策が次から次へと
作られてきました。
でも本当にその仕組みを理解して、
運用できている管理職は
多くなかったのではないかというのが
実感です。
人が多いとやはりみんなが
真の意図を理解し共有するのが難しい。
その点、中小企業は、
大企業よりも有利です。
中小企業は真剣に取り組めば、
制度の意図を全員に浸透させることが
可能ですし、人事制度の有効活用が
より進めやすい。
だから、中小企業ほど人事制度に真剣に
取組むべきだと私は個人的には
思っています。
ということで、今回は「職務型」を
切り口に人事制度について
考えてみました。
人事制度を導入されていない企業さんが
いらっしゃれば、何らかのものを考えてみる
また、既に導入されている企業さんは
今一度、自社の目指す姿に到達するための
ツールとして、人事制度が機能しているか
チェックしてみる
というのはいかがでしょうか?
私もいくつかの中小企業さまの人事制度の
構築から運用までご支援をさせて
いただいています。
もし自社に合った人事制度を作り
必要な人材を効果的に育てていきたい
というのであれば、いつでも
ご相談下さい。
ご参考になれば幸いです
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<今日のありがとう>
本当は面と向かって伝えたい
でも中々言えない自分がいます
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日曜日に、一足早いクリスマス会を
妻の妹家族と一緒にやりました。
子供も成長してくると、年々、
家族のイベントも少なくなってきますが
クリスマス会だけは毎年開催しています。
今回は、妻の妹家族の家での開催でしたが
たまには集まってワイワイする
というのもやはり楽しいですね。
妹の旦那さんは、休日出勤で
帰ってくるのが21時前になってしまい
申し訳なかったですが、
それでも、みんなで食事をして、
そしてその後、恒例のトランプ大会で
いつも通りの盛り上がりでした。
毎年、子供達は成長してきており
同じメンバーとは言え、
毎年何か違うような新鮮さがあります。
いい一日を過ごすことができました。
今年も無事にみんなでクリスマス会が
できたこと、そして妹家族にも感謝です。
「ありがとう!」
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
今日も素敵な一日になりますように!
◆皆様からの励ましの声が、
何よりもエネルギーになります。
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