(2022年9月 ある日の虹) 皆様に幸運が訪れますように!!
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心動かす企業経営 vol.364
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<補助金と事業計画書の落とし穴>
おはようございます。
フェリーゼス経営支援事務所の
金本淳(かねもとあつし)です。
今、補助金ブームかと思うくらい
色々な補助金があります。
事業再構築補助金、
ものづくり補助金、
IT導入補助金、
事業承継・引継ぎ補助金、
小規模事業者持続化補助金
などなど
国や自治体が費用の2/3、1/2などを
負担してくれる。
しかも金額も50万円くらいから数千万円、
ものによっては1億円のものまであります。
例えば、事業再構築補助金などは、
従業員数や応募する種類によっても
違いますが、最大6千万円や8千万円、
1億円などの補助が出ます。
仮に、1千5百万円費用をかけて、
事業を転換したり、
新しい分野の事業に進出するとします。
例えば、
日本料理店が、
換気を徹底した焼肉店に事業転換する、
航空機部品の製造業者が医療機器部品
といった新分野に進出する
などです。
その際、2/3の1千万円の補助が
もらえる。
自腹ですべて対応すれば1千5百万円
必要なところです。
でも補助金があれば、自社の負担は
1/3の5百万円で済む。
これは大きいですよね。
1千万円もの利益を出そうとすると、
大変です。
年間1億円の売上げで利益率2%の企業だと
利益は200万円です。
つまり、1千万円だと5年分の利益を
無料でもらえるということです。
こういった補助金を活用できるのは
非常に企業にとっては有難いことです。
ですから、私は利用できるのであれば
大いに利用すればいいと思います。
実際、私自身も事業者さんから相談を
受けて、事業計画書作成の支援を
させていただいています。
ただ、ひとつだけ、補助金活用の際には
気をつけていただきたいな
と思うことがあります。
それは、補助金ありきで考えない
ということです。
つまり
補助金がもらえるからと言って
無理に、また安易に新しい事を始めよう
と考えないこと。
また、補助金を取りたいから、
本来のやりたいことではない、
無理矢理な事業計画を
作ってしまうことです。
もちろん、
事前に念入りに事業計画を検討して、
そして補助金を使って
結果を出されている企業さんも多いです。
ただ、その一方で、補助金をとって
行った事業が失敗してしまっている
ケースもよく聞くからです。
補助金で数百万円する設備を購入した。
でも思ったようなお客さんが獲得できず、
結局購入した設備が有効活用できない
状態で眠ってしまっている。
飲食店で店舗の一部にテイクアウト用の
設備やスペースを設けた。
でもお客さんを呼びこめず、
結局テイクアウトはやめてしまった。
IT補助金で社内の営業支援システムを
構築した。
でも運用がうまくいかず、
結局あまり使われていない
など
そういう話を仕事柄、
あちこちからお聞きするのです。
補助が出るとは言え、
一部は自腹で負担している訳です。
小規模事業者さんであれば、
例え50万円、100万円の負担と
言っても、
すぐに出せないところも多い、
そんな貴重な金額だと思います。
その貴重なお金を使って
新しいことに取り組むのですから、
必ず成功させなければなりません。
新しい事業や取組みを成功させるには、
綿密な事前の検討が必要です。
同業者がやっていて成功しているからと
言って、安易に始めても成功する確率は
高いとは言えません
成功するからには、外から見えない工夫や
ノウハウがあったりする訳です。
その事業者さんだからできるということも
たくさんあるはずです。
そういう深い部分を見抜けなければ
上手くいきにくいでしょう。
当然、どんな事業でも100%成功する
という保証はありません。
でも限りなくリスクを減らすことは
できます。
そのためには、
現在行っている事業の現状をしっかり
分析しなければなりません。
何が課題なのか、本質をつかみ、
対策を考えなければなりません。
相談を受けると、中には
そこが不十分なものもあります。
新しいことをやる
というのが先行しており、
それが本質的な課題解決にならないのでは
と思うこともよくあるのです。
そして新たな取組みを行うなら、
それによるメリットだけでなく
デメリットもしっかり検討する必要が
あります。
また、本当に自社で物理的に
対応できる内容なのか?
既存事業への影響はどうなのか?
市場の予測は?
今はいいが市場環境が変化するリスクは
ないのか?
商圏やターゲット顧客を設定したはいいが、
実際その顧客を獲得できる手段と
なっているのか?
など、細かいことを言えばキリが
ありませんが、
表面上の上手くいきそうな計画ではなく、
実行したら本当にうまくいくか、
深い部分まで掘り下げて考える必要が
あると思うのです。
補助金を獲得するという目的においては、
それなりの事業計画を文章で書けば、
採択されるとは思います。
審査する人も本当にその事業を
知っている訳ではありませんから。
でも、書面と現実の事業は違います。
現実の事業を成功させるには
紙には書けない細かい部分まで
綿密な検討が必要なのです。
例えば、私がトヨタで働いていた時の
お話を少しさせていただきます。
私自身も、色々新規の事業や取組みに関する
企画書を作成しました。
その際には、
事前に実務を担当する多くの人から
ヒアリングを行う、
そしてドラフトの企画書を仕上げる
それを持って関係部署や役員に相談に行く
そして、会議体に何度も上程する
その都度出てくるアドバイスを折込み
修正しながら、最終的な意思決定機関で
決裁をもらう
そうやって本当に多くの分野の専門家から
沢山のアドバイスを何度も何度も
もらいながら、
色んな視点から本当にうまくいくのか、
あれはいいのか、これはいいのか?
と検証しながら、
最終的な事業計画を作り上げる。
大体ひとつの企画を通すのに半年や1年前
くらいから準備を始めていた記憶が
あります。
そうやって時間と検討をかけて、
はじめてようやく実行の決裁がおりるのです。
その代わり、
それだけ事前に念入りの検討を
しているので、失敗するリスクは
限りなく減らすことができるのです。
中には、それだけ検討したにもかかわらず、
環境が大きく変わって、
上手くいかないケースもある訳ですが。。
それくらいトヨタでは何か新しいことを
始めるのに、人と時間、手間暇をかけて
検討をするのです。
それは当然投資する金額にもよります。
また、逆にあまり時間をかけすぎて
意思決定が遅れるという弊害もあり、
そういう部分は改善しようという動きも
ありました。
でも、言いたいのは、
事業計画というのは、本来それくらい
色んな視点で手間暇をかけて
検討すべきものだということです。
皆さんのゴールは
補助金を獲得すること
ではないと思いいます。
補助金を使って行う事業を成功させ
世の中に貢献する。
そして、自社も儲けをいただき
成長させてもらう
ということだと思います。
実際、ご相談を受ける案件を見てみると
経営者さんが入念に検討されている
事業に関しては、採択率も高いですし
これは実際に事業化してからも
成功するだろうなあというものが
多いように思います。
それを目指さなければいけないと
思うのです。
ということで、今回は補助金というか
事業計画の大切さについて
書かせていただきましたが、
いかがでしたでしょうか?
補助金は大いに活用した方がいい
でも、大事なのは本当にその事業が
行える、成功させられるという
実効性を伴った事業計画です。
事業者さんがそれを自ら作成できれば
一番いいと思います。
でも、どうしても事業者さん単独で
作成するのは困難な場合もあるでしょう。
そんな場合は、経営に関して色んな視点から
アドバイスできる専門家に協力してもらう
というのも一つの手だと思います。
私の方でもその対応はしていますので
もし、ご興味あればお気軽にご相談下さい。
補助金申請のためだけでなく、御社の
事業課題をしっかり踏まえ、その解決を
含めた将来の具体的な戦略づくりまで
一緒に考える。そんなご支援を
させていただきます。
ご参考になれば幸いです。
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<今日のありがとう>
本当は面と向かって伝えたい
でも中々言えない自分がいます
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いよいよ9月になりましたね。
今年も3分の2が終わったということです。
今年はひとつやりたいと思いながら
まだ、できていないことがあります。
それは、猿投山に登ることです。
我が家の窓越しにいつも猿投山が
見えるのです。
いつも見えるというか、逆に
見守っていてくださるように
感じています。
そして、「おいでおいで」と
言ってくれているように思えるのです。
麓にある猿投神社にはお参りさせて
いただいたことは何度かあるのですが
山自体は登ったことがありません。
ですので、少し涼しくなったら
是非登りたいと思うのです。
今日はそんな、いつも我が家を見守って
下さっている猿投山に感謝です。
「いつもありがとう猿投山さん
もうすぐ登らせていただきますね!
待っていてください」
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
今日も素敵な一日になりますように!
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