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心動かす企業経営 vol.55
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<提案制度の意義、そして機能させるには>
おはようございます。
フェリーゼス経営支援事務所の
金本淳(かねもとあつし)です。
先回、トヨタのコスト低減に関する話を
させていいただきました。
今回もトヨタ関連ということで
トヨタの「創意くふう提案制度」について
書いてみたいと思います。
中小の企業でも名前は違えども、
何かしらの提案制度って導入されて
いるところが多いと思います。
でも、中小企業経営者や幹部の方から
よくこんなことを聞かれます。
「提案制度を作っても、なかなか提案が
出てこないんです。
どうすればいいんでしょうか?」
そんなとき、
私は自分自身がトヨタで経験した
創意くふうに何かヒントがあるのでは
ないかと思い、その時のことをお話します。
それはこんなお話です。
トヨタに入社した時に、先輩から、
「創意くふうを書いてください」
と言われました。
最初は「創意くふうって何?」って
レベルでした。
でも言われたのは、
「とにかく、自分の仕事を楽に
できそうなこと、
あるいは、既に仕事でやったことでも
なんでもいいから、
提案してくれればいいよ」
と言われました。
そして、色々周りにも聞いてみると、
「変な提案でなければ、500円もらえるから
ドンドン書けばいいよ」
とのこと。
中には、
「創意くふうの賞金を貯めて
テニスのラケットを買うつもり」
という先輩もいました。
「ナルホド、
書けば500円もらえるならいいじゃん!」
「小遣い稼ぎにもなるし」
なんて思って、思いつくときに何件か
書くようにしていたのを覚えています。
同じグループの女性社員と競争しようと
ゲーム感覚でやっていたのも
書くモチベーションになっていたのかも
しれません。
しかも内容は、日常の仕事のやり方で
少し工夫をしたことをそのまま書いていた
だけでした。
「あっ、これ創意くふうに使おう!」
という程度の軽い気持ちです。
提案内容のレベルさえ気にしなければ
結構色々あるものです。
人間必ず、仕事をしながら、自分なりの
工夫ってやっているものですから。
また、時には、一緒に仕事をしている先輩が、
やっている仕事に関して、
「これ創意くふうのネタに使えるから
書けばいいよ」
とアドバイスもくれました。
そういう時はいいネタなので、
千円になったりして、また嬉しいものでした。
それから良かったのは、採点をしてくれる方が
「いいじゃない、この提案!」
「たくさん考えてくれて、いいねえ」
「素晴らしい!」
みたいなポジティブなコメントを
くれたことでした。
こうなるとやっぱり書いた甲斐も
あったというものではないですか?
やはり人間やったことをほめられると
嬉しいものです。
そんなこんなで、私自身は苦労せず、
逆に楽しみながら創意くふうを書けて
いたような気がします。
このように、振り返ってみると、
提案制度の浸透のためには、
周りの環境づくりが
一番大事なのではないかと私は思います。
こういうものって、提案制度だけ作って
「さあ、考えろ!」
って言われてもなかなかやろう
という気になりません。
特に忙しいと、なおさらだと思います。
何でもいいから提案することが大事
(中身をあまり問わないスタンス)
上司や先輩などがネタ提供などで協力的なこと
みんながゲーム感覚で競うような環境
採点する人からのポジティブなフィードバック
などなど
といったように、全社的にみんなが協力的で
楽しくやっていこうという環境づくりが
大事なのではと思います。
それから、あとひとつ環境づくり以外で
私がアドバイスすることがあります。
それは提案すれば、内容はどんなものでも、
500円絶対もらえるようにするということ。
人間、いくらかでもお金が出るとなると、
適当なものは出さないと思います。
またこうすることで、採点する側の負荷も
減ると思います。
きわどい提案だと、いちいちこれは賞金を
出すに値するかと検討しなければならない
からです。
それよりもすべて基本は500円もらえる。
その中でも優れたものだけ、
それ以上の金額を詳細に検討する
とすれば採点側のムダな検討工数も減ります。
いかがでしょうか?
それから最後にもうひとつ、
創意くふうの意義についてです。
私は、個人的には創意くふうというのは、
別にいい提案を考えようとすること
ではないと思っています。
特に、会社側は、最初から
そこを期待すべきではないと思います。
むしろ、いい提案はでてこないものと
思っておくくらいがいいでしょう。
私は提案制度の一番の意義は
こうじゃないかと思っています。
一言でいうと、
従業員に考えるクセをつけさせること。
決まった仕事を教えられた通り、
何も考えずにこなすのではない。
小さなことでもいいから、いつも意識して、
改善できることはないかと
考えるクセをつける。
そういうマインドを身に着けること。
そういったことを繰り返すことで、
自然に改善思考というのが身につく。
また、そういう小さな提案を
数多く考えることが、
将来自身が役職者になったときの
仕事にも生きてくる。
私は、そういったところが
実はトヨタの創意くふうの本当の狙い
であるように思っています。
そしてそこがトヨタの強さの秘訣にも
なっているのではと思っています。
色々書きましたが、あなたの会社でも
何かひとつでも参考になることがあれば
幸いです。
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<今日のありがとう>
本当は面と向かって伝えたい
でも中々言えない自分がいます
だからこの場を借りて少し...
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今日は、同じ中小企業診断士のM先生への
ありがとうです。
M先生と会ったのは、私が中小企業診断士の
実務補習を受けたときでした。
中小企業診断士の試験に合格すると
実際に企業の経営診断を5,6人の
グループで実施するという実務補習
というものを受けなければなりません。
M先生は、私が初めて実務補習を受けた
際の、指導教官でした。
M先生には、自身が開業するときにも
ご相談にのっていただきました。
その後も、私にセミナーを開かせて
いただいたり、
また、無償で、とある研修プログラムの
指導をしていただいたり、
そして実際に、その研修を商工会議所で
やらせていただいたり などなど
M先生は、年齢もキャリアも大先輩ですが
とても気さくな方です。
私のことをいつも、貴重な経験をしてきて
いるので、それだけでもスゴイよと言って
ほめてくれます。
私は、そんなM先生が大好きですし、
とても尊敬しています。
そして
何よりも、これまで色々お世話に
なってきたことにとても感謝しています。
だから、今日はありがとうを
言わせてください。
「M先生、いつもいつも
本当にありがとうございます」
「最近お会いしていませんが、また
お会いできるのを楽しみにしています」
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
今日も素敵な一日になりますように!
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