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心動かす企業経営 vol. 35
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<従業員の自主性を発揮させる人材育成:とある経営者さんの経験談>
おはようございます。
フェリーゼス経営支援事務所の
金本淳(かねもとあつし)です。
「ヒトが上手く育たない」というように、
人材育成で頭を悩ませている
経営者さんの話しをよく伺います。
あなたの会社はどうでしょうか?
何かいい人材育成の仕組みがありますか?
「人を育てる」って
なかなか難しいですよね。
先日、経営者さんの集まる会に
参加しました。
そこでとある大阪の中小企業経営者さんが
「経営者の責任」
に関してお話しをされました。
その中で、印象深いエピソードが
ありましたのでご紹介させていただきます。
ちなみに、その企業(X社)は
ステンレスなどの製缶・板金を
行う企業です。
昔は、本当に汚い町工場で、
面接にきた人が、工場を見て、
そのまま帰ってしまうような
ところだったそうです。
それが今や、海外からも含め
200社以上が毎年見学に
訪れるような優良企業に変身した、
そんな企業さんです。
先ず一つ目のお話しです。
10年以上も前、
ある有名大学を中退したA君が
入社してきたそうですが、
そのA君について、社長は、
「早く辞めてしまえ」
といつも心の中で思っていたそうです。
というのも
金属を加工する会社なのに、
図面も読めない、
不器用で加工を教えても全然覚えられない
とにかく使い物にならなかったからです。
そうは言いつつ無理矢理
辞めさせるわけにもいかない。
どうしたものかと思っていた時、
社長の弟さん(専務さん)が、
「A君に、○○を任せてみる」
と言い出しました。
仕事の詳細は忘れましたが、
図面を作業者が作業できるように
手順書みたいなものに落とす、
そんな仕事だったとのこと。
社長はどうせやっても無駄だから、
「やめておいたら」
と言ったそうです。
でも弟さんは、譲りません。
その仕事をするための
100万円以上するソフトを
注文してしまいました。
そして毎日、
昼休みにご飯を15分くらいで終え、
その後、A君と一緒にそのソフトで
仕事をできるように頑張り
A君が覚えるまで辛抱強く教え
結局6か月間くらい続けたそうです。
それで、A君は立派にその仕事が
できるようになりました。
でもそれだけではありません。そのA君、
それから自信をつけたのでしょう。
その後、外注管理の仕事も一手に
引き受けるようになったそうです。
そして今はX社の毎年の新規顧客開拓は
殆どがA君が担うようにまで成長し
X社にとって欠かすことのできない
重要戦力としてご活躍されているそうです。
それからもうひとつ。
これはB君のお話しです。
B君、人前で話すのが苦手です。
X社では、毎日、従業員の方が順番で、
3分間スピーチをするそうですが
B君は、
自分の番の時に前には立つのですが、
全く話ができません。
周りからは、
「昨日のことでも何でもいいから話したら」
と言われます。
でもやっぱり、B君は結局全く話せないで
いつも3分間が終わってしまうそうです。
X社では、話そうが話すまいが、
3分間は担当の時間と決まっています。
その間は、他の人は決して手出し口出し
することはありません。
そんなある時、企業訪問が入りました。
X社では、
企業訪問してもらう企業さんには、
朝の清掃と朝礼から参加してもらうことを
条件にしているそうです。
しっかりX社のことを見て欲しい
という願いからだそうです。
そして、スピーチ当番を見てみると、
ナントその日はたまたまB君の番でした。
社長は、一瞬考えたそうです。
「よりによってB君がスピーチ担当か・・」
「企業さんが訪問するのにマズいな・・」
と。
でも社長は、そこで順番を変えて
他の人にスピーチをしてもらう
ということはしませんでした。
安易に変えてしまうことにより発生する
社内への悪影響を考えてのことでした。
当日、そのままB君にスピーチを
してもらいました。
そうするとやはり、いつも通りB君は
話すことができません。
でもその後、驚くべき言葉が、
見学に来られていた社長から
発せられました。
正確には覚えてないとのことですが、
その見学に来られていた社長は、
「先程のスピーチに御社の本当の
強さを見ることができました。」
とおっしゃられたそうです。
見学された社長曰く
「スピーチの間中、御社の全社員が、
B君を応援しているのが
強く感じられた」
「口には出さないけど、『B君頑張れ!』
と皆が応援しているのが、
皆さんの表情を見ていると
本当によくわかった。」
「『これこそがX社さんの強さの源泉なんだ』
と。」
「本当にいいものを見学させていただいた。
ありがとうございました」
そうおっしゃられたそうです。
ちなみに、B君は、今でも
器用に仕事をこなせるほうではないけれど
X社の中で大切な役割を
担いながら、元気に働き続けて
いらっしゃるとのことです。
この2つのお話しを聞いて、強く感じたこと。
ひとつの側面を見て、
ダメだと決めつけない
どんな人間でも必ずいい部分を持っている。
そこに目を向け、活かしてあげればいい
失敗してもいいからとことん
信じてあげればいい
長い目で温かい目で、育ててあげればいい
そうして一旦、自信をつけた人間は、
今度は自分から新しいことに
取り組むようになる
そして、そうやって、育てられた人間は、
別の人が何かに取り組む場合にも、
温かい目で見守ってあげられるようになる
そうするとまた新しい人が育つ
そんな風にしてどんどん自主的に動ける人が
育ついいサイクルができていくのでは
ないかと。
少しやらせてみて、成果が出ないと、
ダメだと諦めてしまいがちです。
でもそうやって諦められた人は、
「自分は出来なかった」
と自信をなくし、ダメな烙印を
自分で押してしまうことになる。
そうやって育てられた人は、
今度は自分が教える立場にたった時、
自分がされたのと同じような対応を
してしまう。
さっきと逆の悪循環ですね。
やっぱり人は、
「自分が頼りにされている」
「人の役に立っている」
というように、自分の存在価値を
感じることで本来のパワーを
発揮するのだと思います。
先ずはできないことに着目するのではなく、
人のいい部分を探そうと努力してみる
そこを活かせることを考えてあげる。
そして、愛情をもって、
根気よくやらせてみる
X社の事例をお聞きし、
人材育成にはそんな観点が
必要なんじゃないかと
改めて思いました。
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<今日のありがとう>
本当は面と向かって伝えたい
でも中々言えない自分がいます
だからこの場を借りて少し...
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今日は、ある大学のプールの受付の方々へ
ありがとうを言いたいと思います。
私は、ここ2年位、毎週日曜日に
健康のためプールに通っています。
大学が市民に無料開放して
いただいているのです。
そこの受付の方、
3人くらいローテーションで
いらっしゃるのですが、
3人ともいつも気持ちのいい対応を
していただきます。
すごく愛想がいいというのでは
ないですが、しっかりした挨拶を
いつもしていただけます。
受付の際には、気持よく
「おはようございます」
「駐車券はいいですか」
帰りは
「お疲れ様でした。お気を付けて」
という感じで送り出していただけます。
何気ない挨拶ですが、
それをきちんとやっていただけるだけで、
こちらの気分もスッキリします。
お蔭様で、毎週、機嫌よくプールで泳ぎ、
そして帰ることができています。
これも通い続けられるひとつの要素かと
思います。
ということで、
「いつも気持ちよい挨拶を
ありがとうございます」
「これからも通いますので、
引き続き温かい挨拶で迎えてください」
「よろしくお願いします」
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
今日も素敵な一日になりますように!
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