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【第二章#05】評価制度よりも、人を動かすもの~「評価すること」と「人を見ること」は違う~

  • 執筆者の写真: 金本 淳
    金本 淳
  • 5 時間前
  • 読了時間: 12分
相生杉(丹生川上神社)
相生杉(丹生川上神社)

皆様に幸運が訪れますように!!


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心動かす企業経営 vol.573

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【第二章 人が育つ環境のつくり方 #05】評価制度よりも、人を動かすもの

~「評価すること」と「人を見ること」は違う~



こんにちは。

フェリーゼス経営支援事務所の

金本淳(かねもと あつし)です。



「社員がなかなか育たない」

「もっと主体的に動いてほしい」

「頑張った人がきちんと報われる会社にしたい」


こうした悩みを持つ経営者の方から、

「そろそろ人事評価制度を作った方がいいでしょうか」

という相談を受けることがあります。


もちろん、私は評価制度そのものを

否定しているわけではありません。


社員の頑張りをできるだけ公平に評価し、

給与や賞与に反映する。

会社として何を大切にしているのかを明確にする。

社員に成長の方向性を示す。


そうした意味で、評価制度は会社を経営していく

うえで大切な仕組みの一つだと思います。


しかし、これまで多くの会社を見てきて、

また自分自身の会社員時代を振り返ってみると、

強く感じることがあります。


それは、


“どれだけ立派な評価制度を作っても、

それだけで人が動くわけではない“


ということです。


むしろ、人が本当に頑張ろうと思うのは、


「自分のことをちゃんと見てくれている人がいる」

「自分を信頼してくれている」

「自分に期待してくれている」


そんなふうに感じられるときなのではないでしょうか。



■「君は、こっちの仕事の方が力を発揮できると思う」


私自身、会社員時代を振り返ると、

今でも印象に残っている上司がいます。

当時、新しく部長として来られた方でした。


その方が来られてしばらくした頃、

私に声をかけてくれました。


正確な言葉は覚えていませんが、


「今の仕事もいいけど、金本はこっちの仕事の方が

もっと力を発揮できると思う。異動してみないか」


そんな趣旨の話だったと思います。


実は、その仕事は私自身も以前から興味があり、

「できれば、いつかやってみたい」

と思っていた仕事でした。

ですから、私は喜んでその話を引き受けました。


新しい仕事は、それまでとはまったく違う世界でした。

知らないことばかりで、毎日が新鮮でした。


一方で、その当時は諸事情もあり、

私は多くの仕事を掛け持ちせざるを得ない

状況になっていました。


正直、かなり大変でした。

「本当に、このままでやっていけるのか」

と思ったこともあります。


そんな私に、その部長はよく声をかけてくれました。


「困ってないか?何かあったらすぐ言ってくれよ」

「今は大変だと思うけど、頑張ってくれてありがとう」

「俺も何とかできるようにするから、もう少し辛抱してついてきてくれな」


そんな言葉を、何度もかけてくれました。


残業していると、

「ちょっと今から飯でも行くか?」

と誘ってくれることもありました。


そこで仕事の話をしたり、

困っていることを聞いてくれたり。


逆に、部署をどうしていくかという話を、

私に相談してくれることもありました。


部長と部下ですから、当然立場は違います。

評価する側と評価される側でもあります。


それでも私は、

「この人は、自分のことをちゃんと見てくれている」

「自分を信頼してくれている」

「期待してくれている」

と感じていました。


だからこそ、しんどい時期でも、

「もう少し頑張ろう」

と思えたのだと思います。



■私が頑張れた理由は、評価制度ではなかった


今振り返ってみると、私自身、会社員時代に

大変な時期でも頑張ることができたのは、

給料が高かったからでもありません。

評価制度が優れていたからでもありません。


もちろん、それらがまったく関係なかった

とは言いません。


しかし、少なくとも私が、

「よし、もう少し頑張ろう」

と思えた大きな理由は、

“自分自身を一人の人間として認め、

信頼し、見ていてくれる人がいたから“

だったと思います。


これは、評価制度ではなかなか

カバーできない部分です。


評価制度では、

目標を設定することはできます。

達成度を測ることもできます。

一定の基準に基づいて評価することもできます。

給与や賞与に反映することもできます。


しかし、

「最近、大変そうだけど大丈夫か?」

「この前、本当に助かったよ」

「君ならできると思っている」

「ありがとう」

こうした一言まで、制度の中に作り込むことはできません。


でも、実際に人の心を動かすのは、

こうした日々の関わりの方なのではないでしょうか。



■人は「評価されたい」のではなく、「見ていてほしい」


もちろん、

人は正当に評価されたいと思っています。


自分だけが不当に低く評価されたら、

不満を感じるでしょう。

頑張ったのに給与に反映されなければ、

やる気を失うこともあります。


だから、評価制度は必要です。


しかし、

私はそれだけでは足りないと思っています。


社員が本当に求めているのは、

「自分のことをちゃんと見てくれている」

という実感ではないでしょうか。


例えば、会社の中には、評価シートには

書かれない仕事がたくさんあります。


困っている新人に、さりげなく声をかけている人。

誰も気づかないところで、トラブルを未然に防いでいる人。

自分の仕事だけでも忙しいのに、他の人を助けている人。

職場の雰囲気が悪くならないように、気を遣っている人。

誰もやりたがらない仕事を、黙って引き受けている人。


こうした仕事は、数字には表れにくいものです。

評価シートにも書かれていないかもしれません。


しかし、会社にとっては、

決して小さなことではありません。


むしろ、そうした人たちによって

支えられている会社も多いはずです。


では、社長や上司は、その姿をちゃんと見ているでしょうか。

そして、見ていることを、本人に伝えているでしょうか。


私は、

“人は評価されないこと以上に、

「誰も自分を見ていない」

と感じたときに、力を失っていく“

のではないかと思っています。



■評価制度は、信頼関係がなければ成立しない


ここで、評価制度について

もう一つ大切だと思うことがあります。


それは、

“評価制度は、評価する側と評価される側の間に

信頼関係がなければ、本当の意味では機能しない“

ということです。


どれだけ公平な基準を作ったとしても、

「この人に自分を評価してほしくない」

と思われていたら、

その時点で制度はうまく機能しなくなります。


評価する側は、

「自分は公平に評価している」

と思っているかもしれません。


しかし、評価される側が、

「普段から自分のことを見てもいない」

「仕事のことを何もわかっていない」

「困っていても何も助けてくれない」

「自分たちのことを理解しようともしていない」

と思っていたらどうでしょうか。


そんな相手から、

「あなたの今年の評価はこれです」

と言われても、素直に受け止めることは難しいと思います。


評価するということは、単に点数をつけることではありません。


私は、

“日頃からその人の仕事や成長を見守り、

その人がより力を発揮できるように関わること“

まで含めて、初めて「評価」なのではないかと思っています。


人を評価するということはそれくらいの覚悟が

ないといけないのだと思います。。



■制度だけを作っても、人は育たない


評価制度づくりでよくあるのが、

「立派な制度を作った」

ところで終わってしまうことです。


評価項目を決める。

評価シートを作る。

点数をつける。

ランクを決める。

給与や賞与への反映方法を決める。


ここまでは、ある程度時間をかければ作ることができます。

しかし、本当に難しいのは、その後の運用です。


そもそも、

「何のために、この評価制度があるのか」

評価する側も、評価される側も、

その目的を理解していなければ意味がありません。


評価制度は、単に給与を決めるためのものではないはずです。


もちろん、給与を決めるための基準という役割もあります。

しかし、それだけになってしまうと、社員にとって評価制度は、

「自分の給料を決められる仕組み」

でしかなくなってしまいます。


本来、評価制度は、

会社が何を大切にしているのかを伝え、

社員に期待していることを明確にし、

その人の成長について一緒に考えるためのものでもあるはずです。


言い換えれば、

“人を管理するための道具ではなく、

人の成長と、人と人との関係性をより良くするための道具“

として使うべきなのだと思います。


制度を作っただけでは、人は育ちません。

評価する人が、その人のことを見ていなければ、

評価される人が、その人を信頼していなければ、

そして、お互いが、

「この評価は何のために行うのか」

を理解していなければ、

どれだけ立派な制度を作っても、

それはただの仕組みになってしまいます。



■評価することと、人を見ることは違う


私は今回、このことを一番お伝えしたいと思っています。

“評価することと、人を見ることは違います”


評価制度は、人を見るための一つの補助線にはなると思います。

しかし、制度が人そのものを見る代わりになることはありません。


社員一人ひとりには、

それぞれの得意なことがあります。

苦手なことがあります。

今、抱えている悩みがあります。

将来やってみたいことがあります。

そして、表には見えていない努力があります。


それをすべて評価シートの中で判断することはできません。


だからこそ、経営者や上司が必要なのだと思います。


数字だけを見るのではなく、

評価シートだけを見るのでもなく、

その人自身を見る。

「最近どうしているだろう」

「何か困っていないだろうか」

「この人は、本当はどんな仕事ならもっと力を発揮できるだろうか」

そんなことを考えながら、一人ひとりと関わる。


私自身、あのとき部長が、

「金本は、こっちの仕事の方がもっと力を発揮できると思う」

と言ってくれたことが、今でも強く記憶に残っています。


それは、その言葉によって、

“自分のことをきちんと見ていてくれた”

“自分でもまだ気づいていなかった可能性を、

その人が見つけてくれた“

と感じたからなのかもしれません。


人は、自分一人では気づけない力を持っていることがあります。

だからこそ、周りにいる人の存在が大切なのだと思います。



■最後に


評価制度は大切です。

公平な評価も必要です。

頑張った人が報われる仕組みも必要です。


しかし、

“評価制度を作れば、人が動くわけではありません”


人が本当に頑張ろうと思うのは、

自分を見てくれる人がいるとき。

自分を信頼してくれる人がいるとき。

自分に期待してくれる人がいるとき。


そして、


「この人のために頑張りたい」

「この会社で頑張りたい」

と思える関係性があるときではないでしょうか。


人を動かすのは、制度そのものではありません。


制度の向こう側にいる、

“人と人との関係性”

なのだと思います。


そして私は、評価制度もまた、

人を点数で管理するためのものではなく、

社員一人ひとりの成長を支え、

会社の中にある人と人との関係性を、

より良くしていくためのものとして使われるべきなのだと

思っています。


もし、これから評価制度を作ろうとしている

経営者の方がいらっしゃるなら、まずは制度の前に、

「自分は、社員一人ひとりをちゃんと見ているだろうか」

と考えてみてほしいと思います。


そして、すでに評価制度がある会社であれば、

「この制度は、本当に人の成長につながっているだろうか」

「評価を通じて、社員との関係性を良くすることができているだろうか」

と、一度考えてみるのもいいかもしれません。


人を育てるのは、制度ではありません。

最後に人を動かし、人を育てるのは、

いつも、人なのだと思います。

 

 

ご参考になれば幸いです。

 

 

 

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<今日のありがとう>

本当は面と向かって伝えたい

でも中々言えない自分がいます

だからこの場を借りて少し...

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先日、地元の夏フェスがありました。


昔は市や商工会が花火大会を開催していたようですが、

諸事情があり、10年前くらいに祭り自体が

廃止になりました。


そこで立ち上がったのが、毎年地元の有志の方たちです。


「子供たちが楽しみにしている夏祭りを

無くしちゃいけない」

ということで、実行委員会をつくり、

企画づくりから資金集め、そして、

当日の運営まで行うようになったそうです。


私の知り合いも何名か関わっているので

市民自らがすべてやるお祭りの大変さを

いつも聞いています。


本当は私自身もお手伝いができればと思うのですが

今は物理的に難しいので、せめて寄付という形

だけ参加させていただいています。


週末の夜、お酒を飲みながら花火を見ていると

皆さんの優しい温かい気持ちが花火という

素敵な形になってひとつひとつ夜空に

打ち上げられているような気がしました。


子供も大人も、きっと多くの市民の心に

それぞれの夏の思い出を刻む、そんな素晴らしい

夏祭りだったのではないかと思います。



関係者の皆さまには本当に感謝しかありません。

素敵な祭りを本当にありがとうございました!



 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

今日も素敵な一日になりますように!

 

 

 

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