【第二章#06】「ありがとう」の本当の意味を知っていますか?~感謝が人を育て、会社を強くする~
- 金本 淳
- 11 時間前
- 読了時間: 13分

皆様に幸運が訪れますように!!
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心動かす企業経営 vol.574
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【第二章 人が育つ環境のつくり方 #06】
「ありがとう」の本当の意味を知っていますか?
~感謝が人を育て、会社を強くする~
こんにちは。
フェリーゼス経営支援事務所の
金本淳(かねもと あつし)です。
「社員がもっと主体的に動いてくれたら……」
「もっと周りを見て仕事をしてくれたら……」
「お互いに助け合ってくれたら……」
こうした悩みを抱えている経営者の方は少なくありません。
そのために、
評価制度を見直したり、
目標管理を導入したり、
研修をしたり、
会議のやり方を変えたり。
もちろん、こうした取り組みも大切です。
でも私は、人が自然に動く会社には、
もっとシンプルな共通点があるように感じています。
それは、
“「ありがとう」が自然に飛び交っていること”
「ありがとう」
「助かったよ」
「教えてくれてありがとう」
「よく気づいてくれたね」
そんな言葉が、特別なことではなく、日常の中にある会社です。
■「ありがとう」は、ただの感謝の言葉ではない
「ありがとう」と言うことは、相手を褒めることだと思われるかもしれません。
でも私は、それだけではないと思っています。
「ありがとう」には、
“「あなたの仕事を見ています」”
というメッセージが含まれているからです。
例えば、
誰よりも早く出社して会社を開けてくれている人。
新人が困っていないか、いつも気にかけている人。
お客様から見えないところで掃除をしている人。
忙しい人がいれば、さりげなく仕事を手伝っている人。
トラブルが起きたとき、誰かのせいにするのではなく、黙ってフォローしている人。
こうした仕事は、数字には表れにくいものです。
売上がいくら増えた。
利益がいくら増えた。
何件契約を取った。
何件成約した。
そうした成果と比べると、どうしても日の当たりにくい仕事です。
でも、
会社というのは、こうした一つひとつの仕事によって支えられています。
そして、怖いのは、
“「やって当たり前」”
になってしまうことです。
■「やって当たり前」が、感謝を奪っていく
仕事なのだから、やって当たり前。
給料をもらっているのだから、やって当たり前。
それは確かに、その通りなのかもしれません。
でも、
「やって当たり前」
が積み重なっていくと、いつの間にか、
“「誰かがやってくれていること」”
が見えなくなっていきます。
最初は、
「いつもありがとう」
と言っていたことが、
いつの間にか、
「いつもやってくれて当然」
になる。
すると、その仕事をしている人は、
「頑張っても当たり前」
「やっても誰も見ていない」
と感じるようになります。
人は、自分の存在や仕事が
認められていると感じるからこそ、
「もう少しやってみよう」
「次はもっと良くしてみよう」
と思えるのではないでしょうか。
だから私は、
“「ありがとう」は、
人を動かすためのテクニックではなく、
人が力を発揮するための土台”
だと思っています。
■「評価」と「感謝」は、違うようでつながっている
前回、
「評価制度よりも、人を動かすもの」
というテーマで、
「評価すること」と「人を見ること」は違う
という話を書きました。
一般的に、
「評価制度」
という言葉を聞くと、
社員を点数化する。
順位をつける。
昇給や賞与を決める。
つまり、
“「評価=人の序列化」”
と捉えている経営者の方もいると思います。
確かに、評価制度にはそうした側面もあります。
しかし、私は評価制度そのものが悪いとは思っていません。
むしろ、本来の評価制度には、
“「直接的な経営成果には表れにくいけれど、会社にとって大切な仕事」”
をきちんと評価する役割があると思っています。
例えば、
後輩を育てたこと。
周囲の人を助けたこと。
お客様の小さな変化に気づいたこと。
問題を早い段階で報告したこと。
誰もやりたがらない仕事を引き受けたこと。
チームの雰囲気を良くしたこと。
失敗した人を責めるのではなく、支えたこと。
こうしたものは、すぐに売上や利益として表れるわけではありません。
でも、
“会社にとって、とても大切な仕事です”
だから私は、
「売上を上げた人」だけではなく、
“「誰かのために動いた人」”
「誰かを支えた人」
「周囲が力を発揮できる環境をつくった人」
も、きちんと評価されるべきだと思っています。
むしろ、
“直接的な成果よりも、人との関係性をつくる行動のほうが評価されるべき場合さえある”
と思っています。
なぜなら、
“人は「自分の存在を認めてもらえた」と感じるからこそ、持っている力を発揮できるからです。”
評価と感謝は、別々のものではありません。
評価とは、「あなたの仕事には価値がある」と伝えることでもある。
感謝とは、「あなたがいてくれて助かっている」と伝えることでもある。
そう考えると、
“評価は人を序列化するためだけのものではない。感謝は人との関係をつくるもの。”
そして、
“人との関係性をつくることも、本来は評価されるべき仕事なのだ”
と思うのです。
■私がトヨタ時代に感じていたこと
私は、トヨタ自動車でグローバルリスクのリスクマネジメントに携わっていたことがあります。
リスクマネジメントの仕事では、
「問題が起きないこと」
が理想です。
でも、どれだけ気をつけても、問題やリスクを完全になくすことはできません。
だからこそ大切なのは、
“問題が起きたときに、誰がどう報告できるか”
だと思っていました。
例えば社員が、
「実は、ここにリスクがあります」
と報告してきたとします。
そのとき、
「なんで今まで気づかなかったんだ!」
「もっと早く言え!」
と責められたら、その人は次からどうするでしょうか。
おそらく、
「余計なことは言わないでおこう」
と思うのではないでしょうか。
一方で、
「教えてくれてありがとう」
「よく気づいたね」
「問題になる前に分かってよかった」
と言われたらどうでしょう。
きっと、
「次も気づいたことがあれば言ってみよう」
と思うはずです。
ここでの「ありがとう」は、単なる感謝の言葉ではありません。
“「その行動を、これからも続けていい」”
という会社からのメッセージなのです。
私は、ここに「ありがとう」の大きな力があると思っています。
■人は「何をすると感謝される会社なのか」を学んでいる
会社の文化というのは、経営理念や行動指針だけでつくられるものではありません。
日々の何気ないやり取りの中で、社員は、
“「この会社では、どんな行動が大切なのか」”
を学んでいます。
例えば、
問題を報告したら「ありがとう」と言われる会社なら、
「問題を隠さず、早く伝えることが大切なんだ」
と学ぶ。
新人を助けたら「ありがとう」と言われる会社なら、
「周りを助けることが大切なんだ」
と学ぶ。
お客様の小さな変化に気づいたら「ありがとう」と言われる会社なら、
「お客様をよく見ることが大切なんだ」
と学ぶ。
つまり、
“会社が何に対して「ありがとう」と言うのかが、会社の価値観をつくっていく”
のだと思います。
■だから、感謝を「制度」にしすぎない
「感謝の文化をつくろう」
そう考えると、
「ありがとうカードを導入しよう」
「月に○回、ありがとうを伝えよう」
といった制度を考える会社もあると思います。
もちろん、きっかけとしては良いと思います。
でも、私は感謝を制度にしすぎるのは少し違う気がしています。
「今月まだありがとうを言っていないから……」
そんな状態になったら、それはもう「文化」ではありません。
大切なのは、
“「ありがとうと言う仕組み」ではなく、
「ありがとうが生まれる環境」をつくること。”
そのためには、
社長自身が「ありがとう」と言う。
上司が「ありがとう」と言う。
小さな貢献を見逃さない。
誰かを助けることを当たり前にしない。
問題を教えてくれた人を責めない。
そして、
“「人のためにした仕事にはちゃんと意味がある」”
ということを、会社全体で共有する。
こうした日々の積み重ねが、
少しずつ文化になっていくのだと思います。
■「ありがとう」が人を育てる
人を育てようと思うと、つい、
研修をする。
仕事を教える。
スキルを身につけさせる。
資格を取らせる。
といったことを考えます。
もちろん、それも必要です。
でも私は、
“人が育つためには、その前に「自分はここにいていい」
と思える環境が必要なのではないか”
と思っています。
「ありがとう」
「助かったよ」
「あなたがいてくれてよかった」
「よく気づいてくれたね」
そんな言葉をかけてもらうことで、
「自分も役に立てるんだ」
「自分のことを見てくれているんだ」
「もう少し頑張ってみよう」
と思える。
そこから、
挑戦が生まれる。
挑戦するから、失敗もする。
失敗するから、学ぶ。
学ぶから、スキルが高まる。
そして、少しずつ成果が出てくる。
私は、
“「スキルを高めれば人が育つ」”
だけではなく、
“「認められる環境があるから、
人は力を発揮し、
結果としてスキルも成果もついてくる」”
のだと思っています。
極端に言えば、
“「ありがとう」が飛び交う会社なら、
後からスキルや成果はついてくるのではないか”
私は、そんなふうにも考えています。
■社長は、社員の仕事を見ているでしょうか
では、経営者の皆さんに少し考えていただきたいと思います。
今日一日を振り返って、
社員に何回「ありがとう」と言ったでしょうか。
そして、
社員がしてくれている仕事の中で、
“「当たり前だと思っているけれど、本当は誰かに感謝されるべき仕事」”
は、どれくらいあるでしょうか。
毎日会社をきれいにしてくれる人。
誰かのミスを黙ってフォローしてくれる人。
新人の相談に乗っている人。
お客様から見えないところで準備をしている人。
問題を早めに教えてくれる人。
周囲が仕事をしやすいように気を配っている人。
もしかすると、あなたの会社には、
“「会社を支えているのに、誰からも評価されていない人」”
がいるかもしれません。
そして、その人がしていることを、
「仕事だから当然」
と思っているかもしれません。
でも、
その人が明日からそれをしなくなったら、
会社はどうなるでしょうか。
そう考えてみると、
今まで見えていなかった「ありがとう」が、たくさん見えてくるかもしれません。
■「ありがとう」は、会社の空気を変える
私は、会社を変えるのは、大きな制度や仕組みだけではないと思っています。
社長が、
「ありがとう」
と言う。
社員が、
「ありがとう」
と言う。
また別の社員が、
「助かったよ」
と言う。
そんな小さな言葉が、一つ、また一つと積み重なっていく。
すると、
「人のために動くこと」が当たり前になっていく。
「困っている人を助けること」が当たり前になっていく。
「問題を早く伝えること」が当たり前になっていく。
「相手の仕事を見ること」が当たり前になっていく。
そして、それが会社の文化になる。
だから私は、
“「ありがとう」は、人を動かす言葉というより、
人が動きたくなる環境をつくる言葉”
なのだと思っています。
人を育てようとするのではなく、
人が、
「もう少しやってみよう」
「誰かの役に立ちたい」
「次はもっと良くしてみよう」
と思える環境をつくる。
その積み重ねの先に、
“「人が育つ会社」”
があるのではないでしょうか。
人を大切にする会社とは、
特別な福利厚生がある会社でも、
社員に優しい制度がたくさんある会社でもないのかもしれません。
“一人ひとりの仕事を見て、
その人の存在を認め、
「ありがとう」と伝えられる会社”
そんな会社では、
「ありがとう」が人から人へと渡っていく。
そして、その小さな「ありがとう」が、
人を育て、人と人との関係をつくり、やがて会社そのものを強くしていく。
私は、そんな会社をつくることが、
“「人が育つ環境をつくる」”
ということなのではないかと思っています。
もし私の考えに共感いただけたなら、
いつも当たり前にやってくれている誰かの仕事を
一つ見つけてみてください。
そして、
「ありがとう」
と伝えてみてください。
もしかすると、その一言が、
その人の明日の仕事を少し変えるかもしれません。
そして、その一言から、
会社の空気が少しずつ変わっていくかもしれません。
ご参考になれば幸いです。
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<今日のありがとう>
本当は面と向かって伝えたい
でも中々言えない自分がいます
だからこの場を借りて少し...
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今回は“感謝”について偉そうに語りましたが、
かくいう私は、昔を振り返ると
本当に感謝が足りない人間でした。
もちろん、まったく感謝の気持ちが
なかったわけではありません。
目の前で誰かが何か自分のためにしてくれれば
きちんと感謝の言葉は述べていました。
でも、今回お話ししたように、
会社で言うと、直接の成果につながらない
感謝すべき誰かの行為のようなもの
については、感謝できていなかった。
どちらかというと、
当然やるべきこととして
当たり前と捉えていたところがあります。
でも、ようやく色々な経験を重ねて
自分が今ここに存在していられるのは
沢山の人のおかげだということが
わかるようになってきました。
また、“感謝する”という行為が
どんなことよりもすごいパワーを秘めている
ということも実感するようにもなりました。
あらゆるものに対して、
感謝の心を持って接することさえしていたら、
誰でもすごく楽しい人生が歩めるのでは
ないかという風にさえ思っています。
私自身の勝手な思想を押し付けるつもりは
ありませんが、私は今本当にそんな風に
思っています。
ということで、今回は
“感謝することの大切さ“
を知ることができたことに感謝です。
何が、感謝の大切さを教えてくれたのかは
わかりませんが、色々な人や自分が経験してきた
いいことも悪いこと様々なことが
そのことを教えてくくれたのだと思います。
本当にありがとうございます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も素敵な一日になりますように!
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