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  • 執筆者の写真金本 淳

中小企業の新商品・サービス開発の秘訣

更新日:2023年6月27日


(犬山市寂光院)

皆様に幸運が訪れますように!!


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

心動かす企業経営 vol.419

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<中小企業の新商品・サービス開発の秘訣>



おはようございます。


フェリーゼス経営支援事務所の

金本淳(かねもとあつし)です。




新商品、新サービスを開発したい

というご要望を伺うことがよくあります。


今回は、そういった新商品や

サービスの開発に関する話です。



以前、新聞で掲載されていて、面白いな

と思った製品がありました。


それはホルドナ社の小学生向けの

カッパと収納ポーチKAPAPA(かっぱっぱ)

です。



開発したのは、小学生のお母さん。


小学校に入学して少しした頃、

息子さんが小学校からずぶ濡れで

帰ってきた。


カッパを持たせたはずなのに

おかしいと思ったので、聞いてみた。


そうすると、

「面倒だし、着られなかった」

とのこと。



その時に、

ランドセルの上にポーチをつけて、

すぐ取り出せるようにすればいいのでは?

と思いついた。



そして、この出来事がきっかけとなり、

起業して、収納ポーチとカッパを

開発するようになったとのこと。




製品の何が優れているのかと言うと、

一番は、小学校低学年の子供が

「1人ですぐにカッパを着れる!」

という点です。



それを可能とするのは、

ランドセルの上に

取り付けできるポーチです。


ランドセルの中にカッパを入れておくと、

雨が降ってきた時にわざわざ

ランドセルを開けて探すのが面倒です


でも、ランドセルの上にポーチが

ついているから、すぐに取り出せる。


しかもポーチとカッパをそのまま

ランドセルを背負いながらすぐに着れる

工夫がなされています。



それから、別の優れた点は、

「濡れたカッパの処理に困らない」

という点です。


小学校だと学校に到着後、

傘を置いておく傘立てはどこでも

あるでしょう。


でもカッパ置き場というのは

さすがにありません。



でもこの製品の場合、

ランドセルの上についた吸水布つきポーチに

カッパを丸めて入れておけば良いだけです。



当然、他の製品でもポーチは

ついているものが殆どだと思います。


ただ、そこに収納しても、

雨が滲んできてしまうし、

濡れたものの置き場には

困ってしまいます。


そういった問題点を解消しているのです。




世の中には子供用のカッパという製品は

山ほど販売されています。


実際、アマゾンでチェックしてみましたが、

かなり沢山の種類が販売されています。


そして、見てみると、どの製品も

アピールしているのは、

機能性やデザインばかりです。


ランドセルの上から着れる、

撥水加工がしてある、

視認性が良い、

手元から水が浸入しにくい、

フードにギャザーが入っていて

脱げにくく顔が濡れにくい、

リフレクターがついているので

暗くても光って安全、

着脱性が良い

など



でも世の中の小さなお子さんの持つ

親御さんの一番の悩みは、

機能性の問題ではそもそも

なかったのです。



根本的な問題は、

小学校低学年の子供に、そもそも

「いかにしてカッパを着せられるか?」

ということ



すぐに着れない、

着た後の置く場所に困る

といったことから、

カッパを着る=面倒

という心理的抵抗を抱いている。


そこをどうすれば解決できるかが

一番の問題だったのです。



そこをしっかり理解して、

カッパ本体ではなく、

カッパを収納するポーチに着目し

解決策を提示できた。


そのことが、かっぱっぱの

成功の秘訣なのだと思います。




他社は、カッパの本来の機能やデザイン

というところに注目して、

その部分をいかにアピールするか

ということに終始している。



でもやれることは

どこのメーカーも所詮それほど

変わりません。


だから差別化できない。



そうなるとあとはブランド力がある

メーカーが有利です。



一方、ブランド力のないメーカーは

差別化するのが価格しかありません。


結局、価格競争になって、儲からない

ということになってしまいます。



他社と同じ土俵で戦わない

つまり

他社がやっている機能やデザイン

というところで勝負しなかったところに

ホルドナさんの強さがあるのです。




一般的に、新商品や新サービスを

開発しようとすると、

私たちが真っ先に考えるのは、

これまでの世の中には存在しない

革新的な機能や斬新なデザインを

持った製品やサービスの開発です。


ただ、そういうものの開発は

なかなか中小企業には厳しい

というのが現実ではないでしょうか?


しかもそういうものを仮に中小企業が

開発できたとしても、

全く今まで知られていない商品の機能や

メリット、使い方などを世の中の人に

認知してもらうのは

これまたハードルが高いです。


そういうものは豊富な資金や人材を持った

大企業に任せておけばいいのです。



中小企業が、注目すべきは、

今世の中に出回っている

(=十分市場がある)商品やサービス、

そこを少し工夫・改善することで

差別化できないか?

という視点です。



私たちの頭の中は、

この商品はこういったものだ!

このサービスはこういったものだ!

という既成概念があります。


だから、普段何気なく使っている商品に、

例え使いづらい点があったとしても、

疑問を抱かなくなってしまっていることが

多いのだと思います。



今回のカッパにしても、

小さな子供がカッパを着るのが面倒と

思うことは、大人にとっては、

そこまで大した問題ではありません。


ですので、普通の人は

そのまま終わってしまうのだと思います。



でも、そういうちょっとした不便さに

疑問を抱き、何とかならないか?

と考えることが、

中小企業の新商品・新サービス開発を

進める上で非常に重要なことではないかと

思うのです。



実際、多くの成功した中小企業の製品を

見てみると、これまで全く世の中に

無い製品を一から開発している

というのは少ないと思います。


基本は、似たような商品の改良なのです。



例えば、

「バーミキュラ」という愛知の製造業が

開発した大人気の鋳物ホーロー鍋


この製品も、元もと似た商品が

ありました。


有名なのはフランスの

「ル・クルーゼ」という

鋳物ホーロー鍋です。



鋳物ホーロー鍋の成否を決めるのは

気密性だそうです。


だから、

バーミキュラが徹底的にこだわったのが

この気密性なのです。


そこにこだわることで、

無水調理した料理をよりおいしく

できる製品の開発に成功した。



このバーミキュラも、

斬新なものも開発した訳ではない。


開発には当然相当な苦労があったようです。


でも、やったことは、

今ある製品の改善余地を発見して

そこを自社の強みで解消した

ということなのです。



ということで、今回は

中小企業の新商品・サービス開発

について、考えてみましたが

いかがでしたでしょうか?




ご参考になれば幸いです。




☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

<今日のありがとう>

本当は面と向かって伝えたい

でも中々言えない自分がいます

だからこの場を借りて少し...

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クルマの保険の更新連絡が来ました。


クルマって、今の自分たちの生活にとって

無くてはならないものです。


しかも、私の場合、そのクルマを

開発・製造する会社で長年働き、

給料をもらってきました。



そういう意味では、私は

クルマのおかげでたくさんの恩恵を

受けてきたと言えるでしょう。



ただ、いいことばかりではありません。


地球環境が悪化してしまったこと、

自動車事故でたくさんの人が亡くなって

いることなど、

クルマが発明されたことで、

世の中にもたらされた悪い側面も

たくさんあります。



実際、私も、

喘息を子供の時からもっていましたが

この喘息の原因の大きなひとつは

クルマから吐き出させれる排出ガス

であるとも言われています。



ただ、やはり考えると、

悪い側面はあるものの

私を含め多くの人が

恩恵を受けており、

今やクルマなしの生活は

できないのだとも思います。



これまでの悪い側面は今後の

技術進歩で克服する。


そして、環境に、生き物の命に、

負荷がなく、死亡事故ゼロを実現する。


楽観的なのかもしれませんが近い将来

そうなることを強く願うのみです。



ただ、いずれにしても、

私はクルマの恩恵をこれまで受けてきた

そして、これからも

受け続けることは間違いありません。



ですので、やはりクルマには感謝

なのです。


「ありがとう!」





最後までお読みいただき

ありがとうございました。


今日も素敵な一日になりますように!





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