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顧客ニーズはつかめないもの

執筆者の写真: 金本 淳金本 淳

更新日:2022年10月7日


(2016年4月 北京) 皆様に幸運が訪れますように!!

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

心動かす企業経営 vol.319

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<顧客ニーズはつかめないもの>



おはようございます。

フェリーゼス経営支援事務所の

金本淳(かねもとあつし)です。 




先日、ある経営者さんと話している時に、

その経営者さんがふとこんなことを

口にされました。


「顧客ニーズを掴むことが大事!だと

よく言われますが、

ニーズってそもそも何なんですか?」



確かにそうやって言われると、

ニーズって、何だかわかったようで

わからないような気がしませんか?




ニーズと言うと英語のneeds

日本語にすると「必要性」


色々な説明がなされていますが、


ニーズとは


「欲求が満たされていない状態」


「人々が生活したり、仕事をしたり

する上で感じる

『理想と現実の間にあるギャップを

埋めたい』

ために生まれる欲求」


などの説明があります。



何となくわかったような

わからないような。。。



そして、良くニーズと一緒に出てくる

言葉でウォンツというのもあります。



ウォンツはwants

英語を日本語訳すると「欲求」ですが、


ウォンツは、


「ニーズを満たす具体的な

商品やサービスへの欲求」


「より具体的な欲望」

など



ただ、こうやって説明されても、

まだよくわかりませんよね。



わかりやすいのは

「目的」と「手段」

と考えることかもしれません。


目的が「ニーズ」

目的を達成する手段が「ウォンツ」



具体的に何が違うのか

具体的な例で見てみると、



例えば、


週末に家族でキャンプに

出掛けたいのでクルマが欲しい


といった場合、


「週末に家族でキャンプに出掛けたい」

というのがニーズ=目的で


「クルマが欲しい」

というのがウォンツ=手段です。



ただその定義も難しいところが

あります。


というのは、

上の例で、

「週末に家族でキャンプに出掛けたい」

というのが、ニーズだと説明しました。


でも

「週末に家族でキャンプに出掛けたい」

というのが、場合によっては、

ウォンツとなることも考えられる

ということなのです。



どういうことかと言うと、

例えば、


「週末に家族でキャンプに出掛けたい」


ということについて、

よくよくその理由を尋ねてみると、

こういうことかもしれません。



ここ最近ずっと家族全員がバラバラで

一緒に過ごす時間があまりなかった。


だからキャンプに行って

「家族の絆を深めたい」

と思っている。



この場合だと、

キャンプに行くのは手段であって、

目的ではなく、「手段=ウォンツ」です。


そして、ニーズである目的は、

「家族の絆を深めたい」

ということになります。



つまり、別に「家族の絆を深める」

というニーズを達成できるのであれば、

キャンプである必要はないのです。



手段は、


「ハワイ旅行に行く」

でもいいですし、


「家族全員でマラソン大会に参加する」

でもいい


「家で毎週1回1時間、家族全員で

1週間の出来事を話し合う」

でもいいのです。



こんな風に、本当のニーズを探ってみると、

キャンプに行くためのクルマというのは、

実はその人にとって絶対に必要

というものではなくなってしまう

ということもあり得るのです。



元々家族全員がキャンプを本当に心から

大好きである。


だから、家族の絆を深めるためには

キャンプしかない!

という場合であれば、クルマは必要に

なってくると思いますが。。。




こんな風に一見しただけでは

ニーズってよくわからない。


そういうところがニーズというものを

考えるのを難しくしているの

かもしれません。




企業が、自分達の商品やサービスを

買ってもらうために、

顧客の本当のニーズを知る

というのは大事なことだというのは

全くその通りだと思います。


でも、上の例で話したように、

ニーズを掴むと言っても、

なかなか簡単なことではありません。



そもそもニーズなのかウォンツなのか

お客さんの表面上の行動を

見ていてもわからない。


また、殆どの場合、お客さん自身が

自分の本当のニーズをわかっていない、

意識していないのではないでしょうか?



例えば、良く言われるのが、

スマホの例です。



20年前ガラケーを使っていた時代に、


「お客さんにどんな携帯があれば

いいですかね?」


と尋ねてみても、誰も、

今のスマホの機能が必要だと

答えられる人はいないですよね。


携帯電話でこんなことができたら、

どれだけ生活が便利で

楽しくなるだろうなんて。。。


ネットが見れる

ネットショッピングができる

キャッシュレスで支払いできる

音楽が聴ける

動画撮影や編集ができる

などなど



こんなことを誰が携帯電話に

必要な機能として考えつくのか?


そもそも、携帯電話で

そういうことをするという発想は

出てこないですよね。



お掃除ロボットなんかもそうです。


確かに、自分が留守の間に勝手

に掃除機が掃除してくれたらいいよね

というのは言われてみれば

あるかもしれません。


でも人々の中にあるのは、

掃除は「人がやるもの」

という固定概念です。



つまり、殆どの人がそうだと

思いますが、基準が

今あるものなのです。


今ある現状が普通、当たり前、

そういうものだと思っている。


だから、それが不便だとは

思っていない。



人から言われてみて初めて、


「そういうのあったら欲しい!」


「自分も買いたい!」


「確かに、こういうので

困ってたんだよなあ!」


「こういのあると便利なんだよなあ!」


と気づかされるのだと思います。




それから、もうひとつ

お伝えしたいことがあります。


それは、ニーズは意識していても、

そのニーズを解決する「手段」である

ウォンツの存在にお客さんが

気づいていないケースもある

ということです。



それに当てはまるのが、我々のような、

中小企業診断士やコンサルタント

のような仕事です。



多くの経営者さんは、

経営状況を今より良くしたい、

今順調でももっと成長させたい

と思っている。


つまり理想と現状のギャップを

埋めていい状況に持って行きたい

というニーズがある。


でも、その時の解決手段として、

中小企業診断士やコンサルタントに

支援をお願いするという発想にならない。



それはなぜか?


これまで多くの経営者さんと話を

していてわかったことがあります。



それは、経営者さんは、

そもそも我々が何をやってくれる人なのか

正しく理解していない

というのがことです。



口では色々アドバイスしてくれるが、

企業に入って具体的に何か課題を

解決してくれる人だとは思っていない。



また、最近はたくさん補助金があるので、

中小企業診断士と言うと、

補助金の申請書作成を支援する人

だと思っている方も多いような気がします。



だから、私は思うのですが、

自分の仕事をもっと理解してもらえるように

経営者さんと接していかなければ

といつも思っています。


我々がニーズを満たすウォンツに

なれることをいかに理解してもらえるか

を伝えないと

仕事にならないと思っています。




少し個人的な話にもなりましたが、

まとめますと、


企業がやらなければならないのは


お客さんが気づいていない潜在ニーズに

気づかせること


また、自分達がそれを解決できる

ウォンツになれるということにも

気づかせること


こういうことかなあと思うのです。



具体的にどうするのかと言う話も

したかったのですが、長くなりすぎたので

今回はこのあたりで失礼します。




☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

<今日のありがとう>

本当は面と向かって伝えたい

でも中々言えない自分がいます

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確定申告の時期です。


私も会計ソフトを使って

自社の費用処理等をしています。



しかし、思うのですが、

会計ソフトがあって本当に良かったなと



昔の人は、これをすべて手で

処理していたのかと思うと、

本当に頭が下がる思いです。


私の場合、絶対に会計ソフトなしでは

対応不可能です。


それを思うと、

会計ソフトがある時代に生まれて

良かったなあとつくづく思います。



ということで、今日は会計ソフトに

感謝したいと思います


「ありがとう!

ホント助かっています!」





最後までお読みいただき

ありがとうございました。


今日も素敵な一日になりますように!





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【発行元】フェリーゼス経営支援事務所

【発行責任者】金本 淳

経済産業大臣登録 中小企業診断士

豊田市働き方改革アドバイザー・講師 国際ファッション専門職大学非常勤講師

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